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共通点は一人の呪術師?だけの短編集。
不思議が当たり前な世界観なので、オーデュボン的なつくり。
まったりと、絵本みたいな感覚で読めた。
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『夜市』に続いて、恒川光太郎連読み2作目。
南海に浮かぶ、架空の島、トロンパス島の物語。
自然信仰と、日本的八百万の神や鬼の類いが上手くブレンドされた、「ファンタジーの皮を被った悪夢」が展開されてゆく、連作短編集。
個人的にはオチは想定内だったが、「まどろみのティユルさん」が一番好き。
恒川先生、この流れ(トロンパス島シリーズ?)で、まだ書けるような気がする(ユナの話はまだまだありそうだし、ソノバ辺りの視点からのエピソードも面白そう)、期待しているのは、自分だけだろうか…?
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この本を読んで、ホラー文庫は順番に読んできてよかったと思った。ちょっとしたところに前作と繋がってる部分があったので・・・。(本当にちょっとしたところなので順番に読んでいなくても影響はでないですが)
スーの幼少期を書いた「紫苑樹の木」が好きです。それぞれの登場人物に個性があり面白いです。相変わらずパパイヤなりマンゴーなり・・・恒川さんらしさを感じました。
解説もよく、話の復習や確認ができたのでよかったです。終わりはなんと言ったらいいのか・・・。
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◆初期の「夜市」や「雷の季節」のような喪失を突きつけられる恒川作品とは趣が異なり、浅い眠りの中幾度も夢をみては再び眠りに落ちていくような、たゆとう不思議な読後感。◆〈小鬼は決して滅びない。バスが夜に運んでくる〉「結局はみんな同じなんだよ。俺だっておまえと同じだったんだ」◆みな、罪や過ちを抱えている。しかし、自ら内省するうちに、罪や過ちは風化し、流転し、存在はメタモルフォーゼする。我々は許され、再生する。◆ここ2ヶ月ほど重い読書に浸っていたので、うたた寝のような湿り気のあるこの読書に思いのほか癒された。【2014.04.12】
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異国・多国籍な短編集。ホラー要素は感じなかった。電子書籍で読了したが、皆さんの感想を呼んでいると「十字路のピンクの廟」を読んでいないことに気づいた。ちゃんと前から読んでいたはずなのに。それが一番のホラー。
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一番最初のつかみはOKな感じだったけど途中中弛みな感は否めません。でもこういうテイストも時にはありかもとも思ったりもする。読後の不思議な感覚が残ります。
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内容(「BOOK」データベースより)
からくも一家心中の運命から逃れた少年・タカシ。辿りついた南の島は、不思議で満ちあふれていた。野原で半分植物のような姿になってまどろみつづける元海賊。果実のような頭部を持つ人間が住む町。十字路にたつピンクの廟に祀られた魔神に、呪われた少年。魔法が当たり前に存在する土地でタカシが目にしたものは―。時間と空間を軽々と飛び越え、変幻自在の文体で語られる色鮮やかな悪夢の世界。
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ホラー文庫というから、覚悟して読んだらあれあれ?ファンタジー??むしろ、世にも奇妙な物語向きな幻想小説といった不思議な話。
南の島、感覚的には南太平洋の島国あたり?を舞台にした、南国特有の生温さや空気感のある話。借金取りから逃げるために夜逃げ同然に島に来たというのが唯一現代日本とつながるところかな。
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一家心中しようとしていた家族
その息子タカシが一人の女性に
助けられ、連れて行かれた島
#トロンバス島 で
繰り広げられる短編7作品
.
.
それぞれ違う人物からの
違う時代違う視点の
話だけど、どこかで繋がっている
.
小さな島の
長い旅の終わりを飾る
”夜の果樹園”は
読んでいて、ハッ!とする
そうか。私は瓜畑を渡るのを
やめてしまったのかもしれないと。
少しウルっと来るくらい
心に刺さるものがありました。
.
有り得ないような
有り得るような
そのキワどいラインで
進む話は
妙に現実的で
説得力がある
やっぱり恒川光太郎 さん
好きっす。
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南国の架空の島を舞台とする連作短編集。民話や神話を読んでいるような雰囲気の異国情緒に溢れたファンタジー。
時代も登場人物もばらばらだけどどこか少しずつ繋がっている。夜逃げして一人息子だけで島に預けられたタカシや、120歳を超えても若々しい姿の呪術師ユナといった、ところどころに顔や名前の出る人物たちも魅力的。
後半になるほど面白くなってきて、特に最後の三編「蛸漁師」「まどろみのティユルさん」「夜の果樹園」が好き。
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相変わらず恒川さんの幻想的な世界観には惚れ惚れ。全7編の短編で、全て同じ『トロンバス島』という奇妙な島での物語。どの短編も少ない文章の中に1人の、あるいは街や村の人生や歴史が詰まっていて、1冊で沢山の経験をしてきたような錯覚になりました。文体から漂う独特の不穏感がとても好き。
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謎の架空の島"トロンバス島"を舞台とした連作短編集。あれ?奇々怪々で異様な世界観だが切り口がいつもと違うせいかイマイチ心にスッと入ってこない。南の異国という舞台設定がそうさせるのか全体的に明るく陽気なファンタジーはホラーでもなんでもない。フルーツ頭人間の頭頂部に白い小さな花が咲いた件は笑みがこぼれるほど。物事にはルーツがあり、それを辿ればまた色々な不思議な繋がりがあり、現実と幻想の間でもがき苦しむ本作品は今迄読んだ作品とちょっと僕的には毛色の違ったものでした。
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南の島を舞台にした連作短編集。恒川作品は好きだが、これはイマイチだった。
南の島にあまり思い入れがないので、最初の方はあまり話に入れなかった。だが、最後の三編は楽しく読めた。オンがルーツという登場人物がいて、おっ!と嬉しくなった。
フルーツ頭の話で、人間でないものになればまたそのものの苦労があるという話は、金持ちの飼い猫っていいな、と思っていた私への戒めかもしれない。
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・ホラーというよりファンタジー。南の島が舞台の綺譚集
・一つの長編だけど、章それぞれ独立した短篇という趣き。章相互はゆるく関連しているが、ミステリのように、終盤にかっちりオチをつけるという感じではない。南の島から連想されるイメージを思うままにつなぎ合わせてみましたよ、といったところ
・正直薄い
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南の子供が夜いくところ:一家心中しようとしていた家族の子供タカシが、両親と別れて南の島の教授の家で暮らすことになる。
紫焔樹の島:タカシを一家心中から救ったユナの幼き日の物語
十字路のピンクの廟:タカシのクラスメイト達の話、ピンクの廟には謎の像が祀られている。その成り立ちを探る
雲の眠る海:ペライアという島国の興亡を描く物語酋長の甥のシシデマウさんが主人公!
タコ漁師:息子が死んでタコ漁師になった男の話ヤニューという妖異も登場する
まどろみのティユルさん:元海賊のティユルさんは首だけが土から出ている!?
夜の果樹園:タカシの父親がタカシに会うためバスに乗ったら不思議な場所に迷い込むそこは、住人達の頭がフルーツの街!?
トロンバス島と呪術師ユナを中心とした七つの短編!幻想的な物語を好きな人は、どうぞお読み下さい!