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科学ミステリーとしてはもとより、物語事態も終焉してしまった感。
というより、行き当たりばったりの御都合主義(ベントンの処遇が典型。かつての恋人も似たような死に様。それにもましてマリーノの実子の扱いは何ぞや。
何で今ここでそうなるかなあ。
もちろん描きたい何かがある場合、展開されるご都合主義は私はそれほど否定的ではない。が、さすがに酷いなぁ。
「審問」は飛ばして「黒蝿」にかかってしまったが、まぁどうでもいいか。
ところで、証人保護プログラム制度。また、これまでにも何回か見せられ、脱獄されやすいとしか言いようのない米国刑務所制度など、米国刑事警察(裁判を描かないので「司法」ではない)の描写だけは買い。
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この『黒蠅』の上下巻を境に、検屍官ケイ・スカーペッタシリーズは別の段階に入った感があります。好意的に言うならば、主要なキャラクターを温存しつつ次のステージへ移ったと言えるし、悪く言うなら同じキャラクターが活躍する別の世界、パラレルワールドに移行した、とも言えます。
それぐらい、今作の展開によってこれまでの一連の作品群の流れや繋がりが破壊されたと言って良いでしょう。願わくば、今後の作品群によって今回の『黒蠅』の展開が「必要悪」であった、あの切り替えはケイをさらに活躍させるために不可欠な転換であった、と思えるようにならんことを。
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順番を間違えて読んだ私が悪いのです。
次の話でどうなるかを知ってしまっているので、読んでいても全然どきどきしない。
視点が細かく切り替わっても、却って時間的には全然進まないためスリリングをあおるはずが、間延びにしか感じられない。
読み終わってからは疑問の山。
まず、ルーシーとルーディーがマリーノの息子にしたことは、罪に問われないの?
そして、かれらにそれを唆したベントンも?
私だったら、私の命を守るためにやったのだと言われても、大切な家族が罪を犯すようにそそのかすような男とは付き合えない。
全てをなかったことにして平然としている彼らは、いったい何者なの?
思わせぶりなくらいの悪党っぷりだったタリーとキフィンも、ゴールトと同じく尻すぼみ。
しかも知能戦だと思っていたら、銃撃戦で勝負が決まる。
ニックのエピソードは必要でしたか?
〈狼男〉の結末は自作には引き継がれていなかったような気がするけれど、まだ引きずるのでしょうか?(で、結局尻すぼみ?)
アルバートはどうなるの?
無駄に話を複雑にして、伏線は全然回収されずに投げっぱなし。
こんな感じでこれからも続くのだろうか。
うーむ。
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随分前に読んだシリーズだが、この巻が酷たらし過ぎてもういいかなと思った気がする。
でも、次巻の痕跡も途中まで読んだかなぁ…ミステリーハーレクインみたいになってる感が否めない…。
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ものすごく久々に読んだ検視官シリーズ。
ケイが検視局をやめ、マリーノが警察を辞め、ベントンが死んだことになっていたりとかなり環境が変わっていて、以前読んでいたときのその後の姿を垣間見れたのはよかった。
が、昔のような面白さがない。作品自体がつまらなくなったのか、私の感性が変わったのか‥