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確かに「美しい感じ」が頭に残るだけで、ぐだぐだな話。ま、「ぐだぐだ場面」の集積=漱石文学だし。好きだけど。
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実は密かに私のバイブル。
心地良い耳障りのいい文章に鮮やかに湧き上がる光景が…
なんかい読んでも心に響きます。
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イエローナイフへ行くのに借りたけど、ぜんぜん読まずに帰ってきてしまいました。漱石さんは高校生の時にいくつか読みましたが、これは今で良かった気がする。冒頭、共感できました。あの頃だったら分からないだろう。まだよみかけ。
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智に働けば角が立つ、情に 掉させば流される。 意地を通せば 窮屈だ。とかくこの世は住みにくい。‥この続きも素晴らしいのですよ。
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2006年09月03日
どうしても寝付くことができなかった夜に、これなら副作用の心配がない最高の睡眠薬だろうと思って読み始めたのに、案外引き込まれてしまって結局その夜は寝れなかった、という本です。
決して大事件が起きるわけでもないし、複雑な人間関係が織り成されることもないのですが、作者の文章の巧みさだろうか、あるいは教養の高さだろうか、どうしても気になって読まざるを得ない小説でした。
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語り手の画家は、都会での日々の生活に疲れてか、自身の芸術的思考で最も重視している“非人情”を求めてある山村を訪れる。そこでは彼が期待していた以上の非人情が溢れていて、日々絵になるものに包まれてのんびりした生活を送っていく。彼が居住いさせてもらっている家の美しい一人娘が少々問題アリの性格ということで一部ではキ●ガイ扱いすら受けているが、彼はこの娘に非人情を感じ絵にしてみたいと思う。 この作品は当時大変な人気を集め、そしてこれがきっかけで職業作家に転向したとまで言われています。この草枕の語り手の台詞に「小説は自分の好きな部分を気ままに開けて読むのが非人情である」みたいな部分があり、なるほどと思わされました。
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山路を登りながら、こう考えた。
智に働けば角が立つ。情に掉させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。
という有名な文で始まるこの作品。日本語の美しさが際立って、読んでいくと、現在の現代文学の表現力の陳腐さに拍車が掛かってしまいました。
読み進める間、脳裏に浮かぶ、ミレーのオフェリアの面影。水面に出た不愉快なまでに美しい画。そしてそれに劣らない日本語の在りようがとても素敵です。
(2009.12.30)
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7/28
最後の章、汽車と舟の対比が面白い。
ただ一番は、風呂の場面で会話が一切ないこと。描写だけで全て書ききれる辺り、現代文学の力不足を感じる。
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リアリズムという方向から芸術を捉えている人との初めての出会いで、戸惑いました。
この時期ちょうど岡本太郎を読んでいて、彼の爆発という言葉で表現されるような、力強さや情熱が、夏目漱石のほっそい線から感じることができなくて、こういうのって芸術というんだろうか、と認識のレベルで考えてました。
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夏目漱石という人は常に厭世観に苛まれていた人ではないか。
冒頭の一節で全てが語られており、残りはAppendixに過ぎないとさえ言えるだろう。
芸術は人生を救えるか。飢えた子の空腹を満たすことはできないとしても、幸福感を与えることはできるのではないかと今は思っている(それが文学であるかは別にして)。
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出版社/著者からの内容紹介
「しつこい,毒々しい,こせこせした,その上ずうずうしい,いやな奴」で埋まっている俗界を脱して非人情の世界に遊ぼうとする画工の物語.作者自身これを「閑文字」と評しているが果してそうか.主人公の行動や理論の悠長さとは裏腹に,これはどこを切っても漱石の熱い血が噴き出す体の作品なのである. (解説・注 重松泰雄)
内容(「BOOK」データベースより)
山路を登りながら、こう考えた。智に働けば角が立つ、情に棹させば流される。―美しい春の情景が美しい那美さんをめぐって展開され、非人情の世界より帰るのを忘れさせる。「唯一種の感じ美しい感じが読者の頭に残ればよい」という意図で書かれた漱石のロマンティシズムの極致を示す名篇。明治39年作。
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漱石さんが文豪たる所以はこれかという本著。
“智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。”という一文があまりにも有名だが、これは表す内容もさながら、リズムがとても心地良いのも一因ではないか。全体の描写も瑞々しく美しい文体からなっている。この本を読む為に適当な旅に出るのも悪くないだろう。
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「非人情」とは「超俗」或いは「解脱」の露悪的表現か。智に働かず、情に棹ささず、意地を通さず。何物にも捉われない、自由な生き方ができたら…。でもそんな世界では、たぶん文学も芸術も、大したものは生まれない。「草枕」の境地に憧れる者ほど、その手の無為には耐えられまい。やっぱり人の世は難しい。
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やだわ~~~。
描かれてるこの女性の、
勝とう勝とう、だっけ、
負けないように負けないようにだっけ、
それがにじみでてるって・・・。
こんなのになりたくないよね。
あと、やっぱり節々で、良い言葉いっぱい、チェックしちゃった!
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筋を追っていくと辛いが、細部に目を凝らしてみると文章が美しい。
青味を帯びた羊羹の描写、那美さんが鮮やかな振袖を着て行きつ戻りつする描写、深山椿の艶然とした毒婦の描写が印象的だった。
画工が云うように適当に開いて文章を眺めてみるほうがいいのかもしれない。
55,78,86,125