投稿元:
レビューを見る
最初タイトル見たときは驚いた。碧野さんがこんな刺激的な小説を!と。
でもこれはベースはしっかりと「お仕事小説」。
一般的な読者からみると作家と編集者の関係というのはナゾのベールに包まれた見えない世界で。
そのナゾの部分をこんなに描いちゃっていいんですか!と心配になるほど。
でも、そんな野次馬的関心を脇にどけてしまいたくなるほど、四十路の恋は切なくて。
恋というのは本当に突然落ちてくるもの。
出会うべきときに出会ってしまう、それはもうどうしようもないもので。
冷静に考えれば自分の気持ちを押し殺してでも夫と娘との生活を守るべきなのだろう。相手の生活のことを考えれば越えてしまいたい壁の前で踏みとどまるべきだし。
でもそんないくつもの「べき」さえ超えてしまうほど恋の力というのは魅力的なのだ。十代でも四十代でも。
主人公がもっとずるければ。
この恋もひと時の戯れで済んだだろうに。
不器用さは恋の前では破滅の必須条件なのだな。気をつけよう。
投稿元:
レビューを見る
2012/9/11購入•読了。終わり方はあまり納得できないけれど、物語としてはこのクロージングが正しいような気もする。
ただ、個人的には一方的な終わらせ方はリアルな世界ではしたくないしされたくないし、それが相手のため、という気持ちのうえにあればあるほど納得しがたいのも事実(笑)。
二人で始めたことは、どういう形であれ二人で一緒に終わらせたいのかな、私は。まあ喧嘩別れならそれもひとつの形だけども。
でも、映画や小説なら、都合よく真意を伝えてくれる第三者がでてくるか、ナレーションや文章で補えるからね、これでいいのかと。
リアルだと、身をひく行為がただの心変わりだと思われたりする可能性もあるけどね(笑)。
作品に関しては、まあよくあるダブル不倫の話で、男性側の立場もありがちにドラマティックだけど、二人の心情は丁寧に描かれている感じがしたし、やや物足りないとはいえイッキ読みさせる何かがあったのと。ただ、再読はないかな。
投稿元:
レビューを見る
編集の仕事を作家、営業、販売、書店など、取り巻く環境を丁寧に描いている「お仕事小説」であり、40代女性の「最初で最後の恋」=ダブル不倫小説であり、妻、母、嫁の立場を突きつける家族小説である。
作家は権力にものを言わせて男女の関係を強要するわ、不倫相手は逆玉の出世コースゆえ社内不倫は致命的だわと、あまりにステレオタイプの昭和感覚の設定には閉口する。
ただ、反抗的な娘に対して、対等な大人として向き合った毅然とした態度、名タンカは新鮮だった。主人公が一皮剥けた印象が実に見事。
投稿元:
レビューを見る
女性の視点による不倫小説はほとんど読んだ記憶がないのである意味新鮮だったものの、内容自体は共感できるところもなくつまらなかったなあ。
男女の差だろうか。
投稿元:
レビューを見る
刺激的なお話で、でもしっかりお仕事小説で。
こんなひどい作家でも、なんとか持ち上げて原稿を書いてもらうこともあるのかな?とビックリ。
反抗的な娘としっかりと大人の話をしたところは立派と思いました。
W不倫、やっぱり女性の方が強いのかな。でも何もかも失って最後どこに行ってしまったんだろう?
投稿元:
レビューを見る
書店で平積みされてて、お勧めされまくってたので読んでみました。
感想としては、想像してた感じと違ったなぁと。
私は誰にも共感できなくて、なんかなぁと思っているうちに話が流れて行って終わってしまった感覚。
主人公と近い年齢になってたら、感じ方も違ったのかもしれないですが。
結局いざという時、腹括るのは女の人なのかなぁ。
投稿元:
レビューを見る
結婚しても人は恋に落ちる・・・でも、やっぱり落ちない方がいいんだろうな~w
とはいえ、この恋に共感できる人は幸せ。
そして、共感できない人は、もっともっと幸せなのでしょう、きっと。
投稿元:
レビューを見る
主人公の奈津子がどうも好きになれなかった。
うだうだ言ってるけど、結局自分本位じゃ。。
残された子供の方に感情移入してしまうからかな?
投稿元:
レビューを見る
情事のおわりというので、グレアムグリーンを想起させ、本文でもふれてました。この本で、私が得た物はグレアムグリーンを再読したいという気持ちでした。
投稿元:
レビューを見る
2008年に『雪白の月』のタイトルで単行本となったものの文庫化。
42歳の女性編集者が、作家から強引に言い寄られて年下の営業課長に助けられ、二人は恋に落ちるが、彼女をモデルにした小説を書くと言う作家の誘惑は続き、高校生の娘に心配な状況にあるなかで、彼女は健気に仕事に励む。
作家の挑発に乗ってしまった結果、二人は仕事も家庭も捨てて駆け落ちしようとするのだが。
このラストには納得がいかない。
投稿元:
レビューを見る
結局はお互い元のサヤに戻るのかなぁと思ったのに、結末は予想外だったなぁ。
周りから見れば、女性編集者の奈津子さんだけがババをひいてしまった感じ。
相手の男性の関口さんは軽めで女好きっていう最初の印象と奈津子さんへの一途さがちょっとチグハグな気がした。
関口さんの奥さんも自殺を図るくらいだったら、もっとダンナの浮気に目を光らせてそうだけど、そんな様子はなかったし、なんか人物像があやふや。
まあ、人には色んな面がある、と言われればそのとおりなんだけどさ。
投稿元:
レビューを見る
42歳のヒロイン。編集者というお仕事小説、恋愛、家庭のこと、ラストまで飽きずに読めた。ハッピーエンドではないけどいつか2人は田舎のどこかで、再会しているのでは...と思えて、しまう。
投稿元:
レビューを見る
面白くて 結末が知りたくて 一気に読んだ。
実際がこうじゃツライけど 物語としては こういう切ない終わり方好き。
書店ガールで初めて読んでから 碧野圭さんは好きな作家さん。元気がもらえるお仕事小説はもっともっと読みたい。
なので このタイトルは意外で でも中身はやっぱり碧野圭さんと思った。あらすじだけ聞くと もっとドロドロしたもの想像するかもだけど 実際読むとさっぱりしてる というか。情事ってイメージじゃないなぁ。
いくつでも 結婚していても 恋人がいても 人を好きになることはあるし 恋に落ちることもある。家庭があれば そりゃぁ 踏みとどまれたら それに越したことはないけど 踏みとどまれないこともあるから 恋なのでは?
雪白の月がいいかどうかはともかく 情事の終わりってタイトルは ピンとこないわ。
投稿元:
レビューを見る
大人の小説ですね!
私も奈津子と同世代44歳なので、すんごく入り込んで読んでしまいました(笑)
お互い好きなのに切ない気持ちが、本当に丁寧に描かれていると思います。関口のほうが上手?かなぁっと思っていましたが、やっぱり年上の奈津子の方が大人でしたね。
碧野さんの小説は「菜の花食堂」シリーズが好きで読んていましたが、テイストがガラッと変わって、大人のお話でした。
もっともっと他の小説も読んでみたいと思いました。
投稿元:
レビューを見る
情事というから警戒していたけれど、結局やるのは一回だけ。それにしても好きだとかなんとか共感できない。ファンタジーのよう。