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私が特に惹かれたのは、腐れ縁の二人の描写です。死んでしまうかもしれない、そこまでの状態にまで行かないと自分の気持ちに気付けない、そんな意地っ張りで素直じゃなくて、でも誰よりも一途な彼女の姿に自分を重ね合わせて、祈るような気持ちで読みました。また、同性愛のむずかしさ。慣習だったり、意識しない所での罪悪感。罪深いからこそ、背徳感からスリルになり、なんだか真実の愛のような気がしてきてしまう。
ラストシーンの叫びはもう・・・
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1人の男性の死を巡る様々な愛のかたち。満たされる愛とは。日本人とキリスト教•イスラム教の死生観の違いが面白かった。モロッコ行ってみたい
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久しぶりに著者の本を読みました。
同性愛、生者ではないもの…切なくさせるdetail。でも、今ひとつ入り込めなかった。
サハラの描写に、紅白で見たミーシャの歌と、その背景の圧倒的な青空と砂丘が思い出されました。
行ってみたいか、と問われたら、やっぱりそこまで思い入れはないようだと気づく。う~ん…
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無くなった周(あまね)の遺言のとおり、遺灰をまきに緋沙子(姉)、クロード(恋人)、結衣と浩介(友人)がサハラに向かう道中での様々な心象を描写した物語。
それぞれがいろんな愛のカタチに悩みながらもそれぞれの答えを見つけ出していく。サハラの歴史や文化、宗教観も表現されています。
純愛とはいかない一冊で、よく考えさせられます。
個人的にはおいコーのようなストーリーもほんわかして好きなので、少し読むのに疲れてしまった感じもありました。
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パリで亡くなった青年の願いを叶えるため、サハラを目指して共に旅をする四人と一人のガイド。そして、紅茶の缶。
道中の描写が細かくて、この一行に加わって一緒に旅をしているような気分になった。
国籍、宗教、生活環境が違っても誰かを大切だと思う気持ちはみんな同じ。
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僕は再生の物語を歓迎する。
もともと輪廻天性の感覚は僕らに自然と受けいられているし、それがこの物語の核となっている。旅の記述がよい。
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2013/01/14読了
「僕が死んだら、その灰をサハラにまいてくれないかな」
久々の村山由佳さんの作品でした。
異国で生者と亡者の境目を見る。
村山さんの作品って、「おいしいコーヒー」シリーズもだけど、海外を舞台にしている作品が多いよなあ。
亡者の魂をつれて
4人の旅人と1人のガイド、そしていっこの魂
モロッコの旅が、作品の大きな流れだ。
その小川に各々が乗り、漂うように旅が続く。
終わり方が、周の魂の行く末、なんだろう。
ジャン=クロードのその先を知らず
緋沙子の、結婚ややりきれない思いを含む愛の行方を知らず
浩介と結衣のその未来を知らず
周を解放するはずの旅は、各々を見つめなおし、解放する旅となっている。
多分、世界…日本の外にいるから、自分をある程度曝け出すことはできると思う。
ただ、そのなかでどうしようもなく言い出せない、悩む人々の心までは、いくら異国の僻地であっても、曝け出すことはできない。
明らかに届かない、最愛の人の死が、素直になることに一役買っている、といったら聞こえが悪いかな。
ただ、彼が死ななければ、この旅に出なければ、それぞれの心はきっと晴れないまま燻ったままだったのだ。
個人的にはやっぱり、浩介と結衣の二人の行方が気になってた。
社会で寄り添い、身体も重なった。けど心までは一緒になれずにいたふたりが、初めて一緒になれた喜びっていう過程が、すごく好きで。
いつまでたっても平行線だったのが、やっと混ざり合ったっていうのは読者という目線で辿っていったなかで、いちばん、好きだったから。
(飛行機事故はかなりご都合主義だけどさー)
旅に出たいとふと思った。
恋をしたいとも思った。
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ヒトは死んだらどこへ行くのだろう。
周がたどった軌跡をたどる四人。姉、恋人、幼馴染。同じ道をたどったからと行って、周を理解することはできないが、共有できる何かはある。
残された者、思い、消えるモノ、想い。巡る何か。
人が人を想うことがこんなにも苦しくて、切なかっただろうか…。
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死んだ弟の灰を、サハラ砂漠に撒きに行く、ということで、主人公であるところの姉と、弟の恋人(と言っても弟はゲイなので男)、そして弟の幼馴染2名(男女)が電車でスペイン経由でアフリカに渡ってモロッコまで旅をする、という、いわゆるロードムービー的なやつですね。
村山センセイお得意の、海外旅行もの。
そしてこれまた村山センセイお得意の、大自然ものですよ。
ガイド合わせて5人で旅をしているはずなのに、なんかもう一人いるような気がするのは、話の進行役が灰になったはずの弟、だからでしょう。
プリミティブでスピリチュアルな旅をしていくうちに、旅人は大事なものを見つけ、読者もごちゃごちゃした現実を忘れてシンプルな気分になれる、というのは、村山センセイの作品全体的に言えること。
そして読者の年齢とともに、彼女の小説も大人になってきてくれて、いつまでも読めるのは素晴らしい限りです。
まぁ、ちょっと設定が都合よすぎるところは否めませんが。
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『ぼくが死んだら、その灰をサハラにまいてくれないかな』
亡き周の希望を叶えるために旅をする四人のそれぞれの恋愛模様のお話。
舞台はモロッコ。
情景の表現がとにかく素晴らしいです。
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村山由佳さんの作品はけっこう読んでるけど、ダブルファンタジーから一転、今回は村山さんの王道といった感じです。
相変わらず言葉が綺麗で、目の前に風景が思い起こされます。
ただ、旅行記のような気持ちにもたまになったりしてしまい、
ちょっともったいなかったかなと。
村山さんの作品は言葉や表現が綺麗なのでとても好きです!という人は読んで損はしません。
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亡き人を想ってサハラへ旅する話。
生と死と性と私を考える旅。
それぞれが周を想って自分と相手と家族を想う。
世界観も人生観も変わるんだろな。
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面白かった。ロードムービーのような作品。いろんな人の視点で話が進んでいくので、それぞれの心の動きがよく分かる。少しずつ心がほどけていくような。不思議な余韻が残る。
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語り手が次々に変わっていくのが最初は読みづらかったです。
最後は悲しいけど、少しだけ前向きな終わり方だったのがよかったと思います。
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う~ん・・・
語り手がどんどん変わっていくのについていけなかった。
異国の地のお話も、私の知識が足らなくて、飽きてしまった。
村山由佳さんのエンジェルスエッグやおいコーは楽しく読めたのですが、続きませんでした。