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就活中に読まなくてよかった笑 同年代の細やかな心の動き、伏線がうまい。読むと人と語り合いたくなる一冊。
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就活する大学生を描いたお話。前半はチャラい青春群像物かと読み進めると後半は一転して心の暗部を抉る展開にヒリヒリさせられる。二人の女子が妬みや歪みを持つ男子達に浴びせる言葉が痛烈に刺さる。就活を経験した著者だからこそ内容がリアルに迫ってきた。
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怖かった……
自分の意見を簡単に言えるツールが増えたって、なんっも意味ないって思い知らされた。
ただの就活小説と思ったら、とんでもない。ラストスパートは心臓がどきどきしてえぐられて、一気に読んでしまった。
今読めて、良かった。たぶん。
いろいろ肝に銘じようと思えたし。
想像力を働かせられる人になろう。
そんな中で「水曜日の南階段はきれい」の光太郎にまた会えた嬉しさもあった!
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人の心の醜い部分が描かれていて、朝井さんはたぶん人のことをよく見ていて、人が何を考えてるかをいつも考えている人なのかなと思った。少し、自分と重なるところがある。
自分の線路を同じ目線で見ていてくれる人はもういない。結果がどうであれ、自分の力で何かを生み出すしかない。その生み出した結果でしか、人は自分を評価できないのだから。
なるほどと思った。自分の人生の過程をすべて受け入れられる時代があった。先生や親に寄り添われていた時代。しかし今はちがう。どんな形であれ、結果を残して自分の線路を突き進むしかないのだろう。
自分が「何者」であるかなんて、わかっている人はいないと思う。「何者」であるかを評価されるために結果を生んでいくことでしか、自分の線路はだれかの目に触れることはないし、その先の線路は続かないのかもしれない。
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就活真っ只中に読みました。Twitterで私も痛いことツイートしているのかなと心配になり、最近ツイート控えています。みんなといる時、私もちょっと主人公のように観察者になりたがる節があるかもしれないです。だから、共感しちゃう部分もありました。しかも、主人公が正しいように読者に思わせちゃう流れがずるかったです。単純な私は完全に観察者でした。だから、最後のリカの言葉が自分に言われているようで胸に突き刺さりました。就活何もしてない感(実際まだ、努力が足りていないと自分でな感じています。)を一生懸命やってる人の前で出すのってどうなんでしょうか。もっと、かっこ悪くなるくらい頑張りたいです。頑張らなきゃいけないです。就活中は友達の腹の内も読めなくて私は疑心暗鬼です。
人生を電車とレールにした例えが良いなと、思いました。
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〈内容〉「あんた、本当は私のこと笑ってるんでしょ」就活の情報交換をきっかけに集まった、拓人、光太郎、瑞月、理香、隆良。学生団体のリーダー、海外ボランティア、手作りの名刺……自分を生き抜くために必要なことは、何なのか。この世界を組み変える力は、どこから生まれ来るのか。影を宿しながら光に向いて進む、就活大学生の自意識をリアルにあぶりだす、書下ろし長編小説。
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痛い。痛くて泣いた。
ただの就活話に終わっておらず、おそろしいほど人間を描いていると思った。
ツイッターとか、現代ツールの使い方もうまい。そして、軽く叙述トリック的でもある。
ブランチのインタビューを見て、作家と社会人の二足の草鞋であることや、インタビューの受け答えなどから、頭のいい人だなぁとは感じていたが、本当に才能溢れる人だ。
朝井リョウおそるべし。
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まあ、こんなもんかな…ってかんじの感想。今の就活生をうまく描写しているけども、読んでいてワクワくしなかった
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今の就活ってこんな感じなのかな…とか、SNSってこんなんかな…とか思いながら読み進めた。
共感や面白いって引き込まれることもなく淡々と読む。
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大学生男女5人の就活をベースに主人公が成長していく様を描いた物語…と言えなくもないんですけど、登場人物達のあまりの痛さに胸が悪くなりました。
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そんなに各登場人物の心理が暴露されるという感じでもなく、全体的に淡々とした印象でした。全ての登場人物がおとなしい感じです。
本書には話の軸のひとつに Twitter がでてきますが、こんなに細かく日常のことを書いてしまう人ってそうそういないと思うので、疑問に感じました。
これがもし、Facebook ならアリかなと思いました。
登場するキャラのほぼ全員が日常を暴露し過ぎていたので、全員鍵付きアカウントならまだ説得力あった気がします。
裏アカウントもたいして痛いつぶやきでもないと感じました。
メールアドレスからの友達検索は、オン・オフが選べるので全員がオンのままというのもありえないし、Twitterは同じアドレスでは登録できないので、裏アカウント用には誰にも教えていないアドレスを取得する気がしました。さらに、裏アカウントならば、メールアドレスから検索可能のまま放置するというのはないのでは?と感じました。
Facebookが表アカウントで、Twitterが裏アカウントのほうが、話がうまくまとまったのでは?と感じました。
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はるか昔、私は“シューカツ”には、さほど真剣に取り組まなかった。
大手企業では、指定校制というごく一部の大学生がまだ優遇されていた時代で、“シューカツ”などという言葉もなかった。
指定校の学生でなければ、一次面接からも弾かれるという有様だった。
私はたまたま指定校だったので、まあ何とかなるだろう、と高を括っていた。
それほどあくせくしなくても大丈夫だろうと思っていた。
一般のメーカーへの就職などは、これっぽっちも頭の隅になかったし、マスコミ関連、いわゆる「ギョーカイ」関連への就職しか考えていなかった。
(某レコード会社主催のオーディションはそれとは別に受けていたけれど……)
でも、自分が想像していたより、就職活動は困難を極めた。
何度も何度も面接で落ちて、心が折れそうになった。自分の甘さを恥じた。
この作品にも書かれているように、“自分が何故落とされるのか分からない”。
それまでの高校や大学の試験だったら、世界史に失敗したとか、数学でケアレスミスをしたとか、何らかの理由が思いつくものだが、“シューカツ”には正解が見えない。
模範解答が見つからないのだ。だから、つらかった。
それでも、第一志望じゃなかったとはいえ、最終的には目標とする「ギョーカイ」関連の会社に就職できたから良かったけれど。
この作品は、大学生の主人公二宮拓人が“シューカツ”をしていく中で、自己のアイデンティテイについて悩み成長していくという物語である。
ついこの間まで、バンドをやっていたり、芝居をやっていたりした学生が、髪を黒に戻し、短くし、それまでの自分を変えて、就職活動に励むようになる。
「就職が決まって髪を切ってきた時、もう若くないさと君は言い訳したね」
という1970年代の名曲「いちご白書をもう一度」の世界だ。
何のために? これから自分ひとりの力で生活していくためだ。
シューカツには否応なしに、夢や理想と現実のギャップが存在する。
みんなが知ってる大企業、ちょっとカッコいいマスコミ関係などに受かるかどうかだけで、ともすればその人間の存在理由までもが決められ、勝ち組か負け組みか判断されそうになる。
会社に就職するということはどういうことなのか? 自分はいったい何者なのか?
拓人は、友人たちと競い合いながらのシューカツのなかで、本当の自分の姿に目覚めるようになる。
その間の焦り、葛藤、 不安、苛立ち、妬み、共感などといった登場人物それぞれの心情が痛いほど伝わってくる、なかなか心に響く作品だと思う。
特に最後で明らかにされる主人公のもう一つの側面の件などは、ミステリー小説なみの鮮やかさだ。
石田衣良にも「シューカツ!」という同様のテーマの作品があったが、作者本人がその真っ只中で経験してきた思いを素直に吐露しているせいか、人物造形、心理描写なども含めて明らかにこちらの方が完成度としては数段上だろう。
あちらは、いかにも作者の想像上の物語という作品で、上っ面だけを描いているような印象だった。
それに比べ、朝井リョウ君の才能の豊かさを感じさせる作品だ。
さ���、この作品は現時点(1/10)で直木賞候補作品に選出されている。
1月16日の夜に受賞作が発表されるわけだが、
浅田 次郎、阿刀田 高、伊集院 静、北方 謙三、桐野 夏生、林 真理子、宮城谷 昌光、宮部 みゆき、渡辺 淳一
などの選考委員に現在の学生のシューカツ事情が分かるのだろうか。
何も分からないのに、この作品を推すようなことはしてほしくない。
ましてや、この作品のメイン舞台は、ツイッター、フェイスブックなどのSNSだ。
「スカイプで会議」などと文中で書かれても、何のことか分かるのだろうか?
文中に出てくる“たった百四十字”の持つ意味を理解し、その使い勝手を実感したり、現在の若者と同じレベルで活用している選考委員など皆無なはずだ。
もちろん、SNSをよく分からなくても、ある程度この作品の評価はできるだろう。
若者の不安な心情表現の卓抜さ、言葉選びの巧みさ、見事な会話のキャッチボール、キラリと光る比喩、などなど、高く評価される点はたくさんある。
それでも、この作品の本質を理解するにはSNSを少しでも齧っていなければ無理だと思うのだ。
「ツイッターやフェイスブックを利用していないサワ先輩は現実の中にしか存在していない。」(本文より)
とあるように、ツイッターやフェイスブックなどでの仮想コミュニケーションは、結局のところ疎外感や孤独感を生み出す。
それを実感として分からない選考委員に評価などして欲しくないというのが本音だ。
私は、この小説が“新鮮さ”や“現在の若者のコミュニケーション事情と葛藤をよく描いている”などという陳腐な表現で高評価されるのを恐れる。
文学賞の選評でありがちなのが、選者の知っている分野であれば、批判も物足りなさも語れるが、まったく知らない世界が出てくる途端に「新しくて凄い」というような雰囲気で高評価されてしまうことだ。
コミュニケーションの世界を描いているこの作品は、実際にツイッターやフェイスブック、はたまたブログやメールを自分の生活の一部として活用している人間でなければ正当な評価はできない。
そこを“新鮮だ”というような曖昧な言葉で高く評価してはいけないと思うのだ。
この作品が、どれほど私の心に深く響いてきた素晴らしい作品だとしても。
朝井リョウ君にはまだまだ抽斗がありそうだ。
慌てなくても、これ以上の作品を今後も書き続けるだろうから、この作品に直木賞をあげる必要もあるまいと思うのだが。
*でも、辻村深月のときもそう思っていたら意外な作品で受賞してしまったからなあ。
後日記:結局、この作品で直木賞受賞してしまいました。
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リアルで痛い!
Twitterでのつぶやきが本当にリアル。
SNSとの付き合い方は本当に考えないと行けない。
これだけSNSが広がってるけど、数年後にはまた違うスタンダードがあると思うので、「今」を切り取った様な小説だと思います。
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登場人物の言葉にガツンと殴られたかんじ。人の行動の裏の意図とか、隠れた欲望とか、黒い感情が全部分析してあってそれが身につまされるものだったから読んでいて辛かった。でも、そういうことを面と向かって言ってくれる人は少ないから、この本に現実を叩きつけてもらってよかったと思う。 思考だけ立派で行動が伴ってない主人公には共感するところが多かった。なんだか反省。
一生懸命じたばたしてる人ってかっこ悪く見えるけど、何もしないで外野から人を批判する人よりは先を進んでるんじゃないかなあと思った。
ただ読んでて個人的に違和感を覚えたのは、ところどころ、作者の言いたいことをいろんなキャラが喋ってるだけに見えてしまったところ。まくし立てるように主張をする場面に限って、その人物の個性が表れてなく台詞を言わされてる感があった。気がする。
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就活中は、何者かになろうとして頑張ってたつもりだったのに。他人を、他人の就活を、無意識的に俯瞰してた自分が確かに居て、むしろそんな事をしてばかりでカッコ悪い自分なんて晒せなかった自分自身は拓人と全く同じな気がする。この本を読んで「怖い」と感想を書く人の気持ちが分かっただけじゃなくて、内定貰ったって結局何者にもなれなかった事にも気付いてしまってやるせない。