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男性の視点から描かれた短編集。
読み終えて本当にため息をつきたくなった。
唯川恵の書く物語はあまり気持ちよくないものが多いが、それでももっと読みたくなるのが彼女の不思議な魅力だと思う。
最後の「父が帰る日」が一際いい話に思えたのは、恋愛が絡んでいないせいだろうか。
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性懲りもなく惹かれあってしまう男女がいる限り恋愛小説を書き続けられると締めくくった唯川恵さん。
この短編集は、どれも心地よい疲労感が残るものでした。
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そんなに唯川さん詳しくないけど、男性目線なのが新鮮だった気がする。
消化不良の話も多いけど、私は消化不良結構好き。
もやっとしてるその感情が欲しくて短編集を読むくらい。
ため息つくけど、いやなため息じゃない。
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08/1/26購入。男の視点から見た恋愛の短篇小説だった。題名と同じくため息が出ちゃいそうなのもあり、まあまあおもしろかった。
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恋愛短編集なんだけど
ただの恋愛小説じゃなくて
戻らない時間に対するジレンマとか
どうしようもなく悪い方向に引きずられてしまっていく人の弱さとか
自分ではどうしようもない流れに対する苛立ちとか
なんだかいたたまれなくなってきたりして
1つ1つのお話が濃厚でした。
恋愛だけでなく
人生の部分でも。
それと、この本を読んで
文章を読みながら
脳内でシチュエーションが出来ていく感覚というか
一文読み進めるたびに、ヒントをもらえたかのように
脳味噌のなかでイメージ映像がサクサク切り替わっていく楽しさを、久々にガッツリ実感しました。
これって読書の醍醐味。
最高の気分でした。
ありがとうございます。
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完璧に家事をこなす妻を裏切り、若い女と浮気する男。
妻が化粧をすることを許さなかった男。
仕事のために取引先の女性と関係を持つ男。
赤の他人のフリをして妻にメールを送る男。
傷付けられても裏切られても惹かれ合う、
そんな男女を描いた恋愛短編集。
ちなみに、全編を通して男目線の物語。
***
ひとことで言うと、面白かったです。
それぞれの物語の設定としては、
なんのことはない世間にありふれたものばかりだし、
登場人物も平々凡々な人ばかり。
だけど、ストーリーのテンポや予想外な展開に、
「最後はどうなるの!?」と
ページをめくる指についつい力がこもってしまう一冊でした。
一番面白いなと思ったのは、
女の言い分をテーマにしていた物語。
社内に婚約寸前の彼女がいるにも関わらず、
そんな自分に「二番目でもいいんです」と告白をしてきた新人女性社員。
結局社内と彼女には内緒で浮気を始めるが、
彼女と浮気相手の2人の女の「言い分」の板挟みになり、
「一体どっちが本当のことを言ってるんだ!?」と困惑し混乱する。
もうね、「天晴れ!」と拍手を送りたくなるほど、
女2人はとにかくしたたかでした。
2人の言い分には穴がなく見事なほど正当だけど、
面白いくらいに背立し矛盾してます。
言い分での板挟みっていうのは面白いくらい脳を混乱させるよね。
「あの人とこの人、言ってることが違う…どっちが本当なの!?」って。
結局のところ、どっちも本当なんだよね。
ひとつの事象に対して、事実はひとつしかないけど、
真実は人の数だけある…なーんて中二病みたいなことを言ってみる。
冗談はさておき、それは私の中では真理です。
例えば、Aちゃんがひとりでお菓子を食べていたら、
そばにいた友達のBちゃんが「ちょーだい♪」とひとつつまんで口に放り込んだ、
という出来事もこれはこれでひとつの事実だけど、
Aちゃんは「いいよなんて言ってないのに勝手に食べられた」と思い、
Bちゃんは「ちょーだいって言ったら普通にくれた」と思うかもしれない。
それぞれにとってはその言い分が真実なので、
ゆずれない場合は相手に怒りをぶつけたり、
陰口などで自分の正当性を周囲に押しつけて仲間を増やしたりします。
そして時間が立っても問題が解決しないと、「真実」に尾ひれはひれがつき、
Aちゃんは「私が嫌がってるのに無理矢理取った!」と言いだしたり、
Bちゃんは「いいよって言ったのに怒るなんて意味不明じゃない!?」と言いだしたり、
どんどん複雑化していきます。
これは笑えるほど小さな「言い分の衝突」だからいいけど、
複雑な衝突はゴロゴロ転がってますね。
「自分」という色眼鏡を通して物事を解釈すると衝突が多くなります。
だからみんな「物事を多面的に見よう!」と声を大にするんですよね。
話が全く変わるけど、
私は本の「あとがき」と「解説」も必ず読む派です。
みんなはどうなんだろう?
唯川さんのあとがきを読んで、久しぶりにほっとしました。
いつもパンチが効いているあとがきばかりだったから、
「この本を手に取ってくださった全ての人に心から感謝します」
なんてありきたりな礼節文句ですら、
「ああ、この人はきっとほんわかした人なんだなぁ」
なんて思って癒されちゃいました。
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全て男性主観で描かれたお話。
妻を理不尽に縛り付けた男、女に振り回される男、愛しすぎた男・・・などなど。一見普通の男女の話のようだったのに、読んでいくうちに引き込まれていって、ラストに驚かされる。
私としては、「濡れ羽色」、「父が帰る日」が印象に残った。
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さらさらっと読めちゃう。短編も結構好きだな。
男性目線の話好き。なんかマヌケで孤独な感じの男性がいっぱい出てきた。ちょっとホラーともとれる話もあるけど、楽しく読めた。
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短編は、筆力をもった作家でないと誤魔化しが利かないように思います。
中には、面白いと思った話もありましたが。
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久々の唯川恵作品♪
男性目線で書かれた恋愛小説(とは呼べないようなものもいくつかあったけど)が9編。男性目線で書かれてはいても、やはり書き手は女性だな、って印象が強かったです。
全体的に「いざというときに強い女たちと滑稽な男」という構図が多い気がします。男性が読んだら「女って怖い」って感想になるのかな。私はちょっと共感してしまうものもあったけど。
作中の男性陣の滑稽さに、石田衣良の「夜の桃」がちょこっと思い出されました。
タイトルの「ため息の時間」とは言い得て妙で、憂鬱な…後悔の気持ちを孕んだ暗いため息が思わず漏れてしまいそうな短編集。
ただの恋愛小説じゃなくて結構ホラーっぽいのもあったので、苦手な人はびっくりするかも。
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読んでみたかったのと、心境的に、ため息の出そうなあれだったから、図書室で借りて火曜日に読んだ(笑)
短編集で、全部男性目線の物語達。
題名忘れたけど、奥さんに化粧をさせなかった旦那の話が
一番よかったな!
女はいつだって誰かに見つめていてもらいたいもの。
しかも、美しい自分。
「私」が美しいと思う自分。
女も身勝手だけど、男も身勝手。
そういうもんんだ。笑
なんか時々ミステリー系入ってくるから、
期待した感じほどではなかったけど、よかったです。
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短編集。
あとがきを見て気づいたけど、全編、男性目線の作品だった。
作者が女性なので、世間一般の男性像として共感を得るものがあったけど、これを男性が読むと反論したくなるのかな?
家庭をかえりみない夫への復讐の方法が面白かった。
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しつこすぎず、軽すぎず。
さらっと読める短編集。キャラが現実的。「夜の匂い」が一番好きかな。
重たい関係、身勝手な気持ちの作品が続いていく中、ラストの「父が帰る日」のシンプルな気持ちが沁みた。一見単純そうに見える感情が、一番綺麗なのかな。
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短編小説です。
「バス・ストップ」が好きです。
浮気をした夫に対する、
妻からの復讐は、
「妻として限りなくつくす。」こと。
なるほど。
読んでみて、こういうことが、
復讐となるのかと関心しました。
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男の目線で女を書く。
ただ少し、愛し方を間違えただけ。
バスストップの杏子は一番怖かった。あんだけ完璧に復讐できるものなんだなぁ。
たぶんどの話も女目線から見たらよくある話。でも男目線でかかれているのは新鮮で女は計算高いし男はだまされやすいんだなぁと。
胃が痛くなる話ではあったな。いい男の人がいない笑