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山田詠美は長編ばかり読んできたような気がする。でも、短編もよかった。著者の筆の巧みさがわかるさまざまな趣向の作品たち。
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書いたことのないものが書きたい。
そう語るのは、作家生活25年の山田詠美。
ちぐはぐに、散らばっていて、美しい列をなさない短編集。
そこに、初めて出会ったかのような、瑞々しさがある。
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短編小説は短距離走のようなもの、作者は自分だけの走り方を編み出さなくてはならない。まずはそこからか。
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0162
2019/11/29読了
ほんとに宝石箱のような短編集。話によって文体も人の性格も全然違う。GIの話はたくさん出てくるけど色んな人がいてそれぞれ面白い。
電信柱の話好きだなあ。人以外の話を初めて読んだ。
作者の実験を楽しめる。
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初めの5編を読み了える。
初めの「マービン・ゲイが死んだ日」は、若くして胃癌で亡くなった母親の遺品のメモに不可解な数行があり、それが解かれる話である。
「電信柱さん」は、動けないが五感を持つ電信柱の独白と言う、奇妙な展開である。かつて森瑶子は、「何でも小説の主題になる」と宣って商品券を主題とする短編小説を書かされた。山田詠美の小説も熟達して、何でも主題にできる域に入ったのかも知れない。
「催涙雨」では、アルコール中毒で入院した夫を見舞う妻が、入院患者たちと親しくなり、不能だという患者に口淫するまでになる。
「GIと遊んだ話(一)」では、土曜日のラブホテルがどこも満杯で、不思議な古い旅館(元は遊女屋?)に明日出航するGIと、多美子が泊る。その後、多美子は捜しても捜してもその宿を見つけられない。
「百年生になったなら」は、息子と娘、夫と姑にないがしろにされる、パート勤めの主婦が主人公である。老女の万引き事件を目撃して目覚め、100歳になったら犯罪を重ねようと決め、準備を始めたところ、異変に気付いた家族に大事にされ、翻意するに至る。素直な性格の主人公の、心の移り変わりが面白い。
3回めの紹介です。
以下のアドレスのブログ記事より、お読みください。
http://sasuke0369.blogstation.jp/archives/34386146.html
4回めの了いの紹介です。
以下のアドレスのブログ記事より、遡ってお読みください。
http://sasuke0369.blogstation.jp/archives/34408400.html
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作家のあけすけな感じが出ているバラエティ豊かな短編集。途中で暴走したりするところも好み。結末も一遍通りではなく、タイトルと本の表紙がとても似合う内容です。しかしあまり感情移入できず持て余してしまう「GIと遊んだ話」が繰り返しでてくるのが残念。サクマドロップにおけるはっかのようなイメージ。
「電信柱さん」あたりが一番印象に残った。
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短編のなかでもけっこうな短編っぷりな短編集。あとがきで作者も書いてたけど、短編だからかすごく勢いで駆け抜けてる感じがした。百年生担ったら、と、LOVE 4 SALEが好きだった。
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たくさん短編が入っていて、満足感がすごい。ジャンルは様々だけど、読み終わるとなんだか変な気持ちになった。ちょうどいい長さで面白かった。
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裏表紙あらすじの「宝石箱のような」という表現がぴったりな一冊!まさに!ドキドキする言葉選びばかり。どれも違う輝きで、この話が好きと選べない。
おもしろい長編を読み終えたときのおもしろかったー!という充足感とはまた違う満足感と、もう一度読みたいと思えるお話ばかりで、手元に置いておいて読み返したいなと思えた。
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【再読】
タイニーストーリー=ちっぽけな物語
ちっぽけと言われたらちっぽけだけど、その人にはその人にしかない物語がある。良いも悪いもその人基準。
断片的に記憶にあるから再読といえば再読だけど、最後まで読み切ってない気もする。独特の世界観が好きな作家さん。
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短編だけど、ひとつひとつが湿度が高くて、
さらりと軽く読めないものばかり。
ゆっくり楽しめて、読後の余韻がいい感じです。
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微分積分
深い孤独を覗き込んでいたら短刀で抉られるような。昼休み、生暖かい休憩室でしばし凍りついた。
若い頃から詠美さんの短編、かっこよくて軽妙で大好きだった。これは鳩尾をサバイバルナイフでサクッとやられる痛さ。