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紙の本
第一部完結という感じ?待ちわびた甲斐があった内容
2009/10/22 00:26
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:DSK - この投稿者のレビュー一覧を見る
いやぁー、待ったねー、待ちわびたねー。なにせ前巻の発刊が2008年12月。一迅社文庫のサイトで「無期延期」の文字を見た時にはこのまま未完のフェードアウトかも?と思ったくらいである。そして待ちわびた甲斐があった骨太で充実した内容だった。これまでの多くの伏線というかキーワードも回収され、なかなか見えてこなくてイマイチ取っ付きにくかった面も解消、スッキリした感がある。いろいろと判明して、キョウや死神の秘密も少し明らかになって、それでもキョウと恭也の絆は深まって、どさくさに紛れて「それ、冷静に聞いたら告白?」みたいなセリフも双方にあって……と、程よく甘酸っぱい展開が散りばめられている。ただ、本編は意外にもシリアス。あとがきにもあるようにココロが黒く、予想以上に黒くなっている。このテの変貌を最近は「壊れた」と表現することが多いが、これこそ「狂った」が正しい病的な変貌である。これには人間と死神との立場の違いが如実に現れて相互理解不能な苛立ちと虚無感があるのだが、この橋渡しを担う可能性を秘めながら、同時に板挟みにもあい、死神の側から見れば裏切り者になってしまうキョウの立場を浮き彫りにしている。裏を返せば、人間の温もりを知り、仲間同士で泣き笑いして過ごす日々の尊さを知り、何より自分の命よりも大切な存在を知ってしまったキョウの、死神の枠を越えた考え方と覚悟をも示している。今後の不穏な動きに対してキョウと恭也の2人がどのように立ち向かうのか、キョウの考え方に感化されたかもしれない気配の黒峰がそれにどう絡むのか、次章とも言えそうな新展開が始まりそうな予感。というのも明確な悪役が誕生して分かりやすい対立構造になりそうだからである。そして恭也にも予想外の変化が起きている。あと、今回は従姉妹の小桃が何げにナイス。ヘンな属性が加わって実に面白い娘になっている。
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