紙の本
中国社会に身を置いて見聞した、中国人の発想、行動様式、価値観
2018/12/26 00:30
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投稿者:さらさばく - この投稿者のレビュー一覧を見る
「なぜ中国はこんなにも世界で嫌われるのか」という表題の問いに対する本書の回答は、簡単に言うと「そもそも中国人は他人に嫌われることを恐れていない」し、「他者に好かれることよりも、自分自身が強くなることや利益を得ることをはるかに優先している」から、というところでしょうか。
著者は、中国在住経験が6年あり、ベンチャー企業を起業、中国人女性と結婚している人物。
媚中、親中、警中、反中/嫌中という4段階を設定した場合、自らを「実際的な意味で中国対策が必要という視点」の「警中」と位置付けています。
本書は、ウェブサイト『パンダでもわかる! 中国政治』とブログ『パンダでもわかる! 中国政治 Blog』をベースにした、著者にとって初めての著作で、中国社会に身を置いて見聞した中国人の発想、行動様式、価値観などが書かれています。
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面白かった。
新書判だが、キーワードが、上手くまとめられている。
中国はネイションステイツではない。
中国は、文明であり、その中央統治機構なのだ。
故に、力がつけば、当然その文明圏は拡大されるべきであり、西洋文明圏、US文明圏のルールでは理解出来ない。
その成り立ちに付いては全く触れられていないが、彼の国を理解するにはとても役に立つ。
図書館で借りたが、もっかい読もう。
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生活信条が違いすぎて、話し合ったとしても分かり合えるのは困難な民族もあることを、日本国内で生活している日本人が知ることはショッキングですが、これが現実なのでしょう。
これを知ると、中国がたとえば民主化したとしても、基本的生き方は変化しないだろうことが分かります。
作者はどちらかだけに偏らず、バランスよく、絶妙な立ち位置で、語ることができています。
この本の内容を知っていれば、中国の威嚇行動のパターンが分かり、こちらも過度に反応する必要がないことが分かります。
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反中でも親中でもない「警中」である筆者の本。自由主義者としての矜持を持って書かれており、実際的でクレバーな人物であることが伺える。
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日本のみならず、世界で広がっているシノフォビア(中国嫌悪)。
この現状と至る歴史、中国人の気質・性格について言及。
どうつきあうべきかについて記された内容。
おそらく読者のほとんどがその見方を変えるのではないだろうか。
仕方ないという達観した気持ちになると共に、
これからどうすべきであるのか?と将来に向けて前向きな気持ちになれる本。
仕事で中国に携わっている方は、一度は目を通して欲しい1冊。
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中国人の気質をよく捉えている良書であった。
ルールは守るべきものという概念の欠如に関し、判断基準は自分にとって利益があるかどうかという点に同感。しかし、この難しい隣人とどう付き合うべきかの結論に対し詰めが甘く、日中関係と自身の国際結婚を並べて述べるのは短略的かと思った。
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「電車など公共の場所で大声で騒ぐ」「トイレの順番に並ばない」「ゴミを勝手にどこでも捨てる」と、世界の嫌われ者とされている中国人。さらに国家ベースとなると「共産党が支配する汚職国家で、関わらない方が安全」「国際条約を守らず、尖閣諸島など他国の領土を自国のものと主張」....と、もう散々な評判で、シノフォビア【Sinophobia = 中国嫌悪】という言葉までが世界に広がっている。本書は中国でベンチャー会社を起業し、中国人の女性と結婚した著者が、豊富なビジネス経験に基づいて中国の正体と中国人の本質を解説した一冊。隣の国どうし仲が悪いのは、いわば世界の「お約束」なのではあるが、日本にとって中国はただ「嫌い」とった感情論ではなく、一歩進んで「駆け引き」する姿勢で新しい関係を持つべき相手と分析する。