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サイボーグ009の作者が書き終われなかった天使編、神々との戦い編の最後を息子である小野寺丈氏が文章として書き終えたもの。
1と2はこの3に続くためのあくまでも序章と言うことであった
また漫画の最後にイワンが、みんなに新しい力を付けてあげると言うことの意味もここには明らかに。ただサイボーグの全員が神々と戦う事のためにどんどん機械化進み、 003までも戦いで失った体に機械が。
そこまでして神と戦うか、最後にイワンがジョー達にこの戦いの意味を説明するがそれが、この神々との戦いの意味で有り、そう言う落ちであったかと納得ができました。 きちんとこの009の最終的なストーリーに結論が付けることができ、30年ぶりにまた009の漫画を押し入れからだしてきて読み返し、また続きがあったので思わずアマゾンで大人買いまでしてしまう始末。やはり自分の青春の大事な物語の一つですね。
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人間は、生まれながらにして罪にまみれた存在なのか。大宇宙の途轍もない歴史の中で生み出された、恥ずべき失敗作なのか。善良でありたいと願いつつも欲望には抗えない、ワタシたちはそんな矛盾を抱いて生きている。
強大な力で人間を蹂躙し屈服させる「神々」。人間によって人間でない体にされながらも、それでも人間性を捨てられない9人のサイボーグたち。世界の縮図とも言える彼らが「神々」の圧倒的な力に叩き潰され、新たな進化を遂げながらもボロボロになっていくのには、読んでいて心が痛かった。ずっと付き合い、愛してきた彼らの行く末を見届けるのには、そこまでの覚悟がなければ読み通せなかった。彼らの戦った「神々」は、形こそ違えど、自分の心の中には必ずいる。それに向かい合うことは生きていれば必ずあることではないか。重苦しい気持ちで読み進め、やがて訪れる戦いの結末…。ああ、そうか、こうだったのか。と、今はこうしか言えないのであった。
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「サイボーグ009」の完結編の最終巻。
作品が始まった頃の時代背景は、
東西冷戦と、先進国と途上国の地域間経済格差の時代…。
それから、東西冷戦の終結とバブル経済の崩壊を経て、
新世紀が間近に迫った頃に構想されたお話がベースですが、
その後の9.11テロや東日本大震災(地元での津波災害)、
また、作者ご自身の自然の老いによる死生観の変化の中で、
今、作者がご存命の中で構想されたとしたならば、
また違った内容(結末)になっていたのでは、と思いますし、
やはり、この完結編に納得できない方もおられるでしょうが、
ボクは、及第点があげられる完結編に仕上がったと思います。
個人的には、第一章の東京編がよかったかな~。
地球規模、宇宙規模での神々との闘いなので、
最後の戦いがムー大陸というのはよいのですが、
その分、ちょっとぼやけた印象になったかも…。
やっぱり、これだけの作品の完結編となると…、難しぃね~。
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物心つく前から知っていた故石ノ森先生が志半ばで残された草稿からご子息が完結された作品。
読んでいてモーツァルトのレクイエムと同じ感じを受けた。
草稿に記載されていたフレーズやプロットから感じられる石ノ森ワールドの要素をどう感じるのかがこの物語の楽しみ方なのかもしれません。
善悪の定義というのはそれぞれの立ち位置によって変わるものでそれを一方的に決めて攻撃していくことは危険であり、それによって自分の周りが壊されるものに対しては戦うべき。それが生きているということ。
それがこの作品のテーマであるし、「誰がために」が達した結論なのではと感じた。
映像(萬画)が頭に浮かぶ作品だけど、これを表現するのは更に困難な道のりなんだろうな。でも見てみたい。
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ホントにちゃんと終わった。途中のすっ飛ばしぶりとか、伏線が活かしきれなかったところとか、もちろん不満はきりがないけど、もう絶対に復活できないくらいに完結したという点において素晴らしい。
そして、ジョーの到達した結論は正しく石ノ森先生の結論と言って良いと思う。80年代のサンデーの連載でも「人の生活を愛すところから始めなければ」と言っていたし、もっと言えば、「天使編」「神々との戦い編」を中断してしまったことにも通じる結論だ。
でも、問題はラスト。これは、最後の特攻に失敗して負けて普通に死んだ、ということですよね・・・。平穏な日々を迎えさせるにはこれしかなかった、ということなのでしょうか?
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それはもう凄惨な戦いが続いてばかりで、読むのに疲れましたよ…。でも最後はめでたしめでたしで良かったのです。彼らは戦いに負けて消えたのではなく、無事に居るべきところへ戻れたのですから。
神のからくりには「そう来たか」と驚きましたが、基本の構想は石ノ森御大のものだと知り、「さすが……」と唸りましたとも。神と悪魔が存在する理由や、輪廻転生、あの世の存在、人の善悪二面性をなどなどをまとめて説明できる仕組みですもの。
小説そのものとして見れば、決して完成度の高いものではありません。忌憚なく言えば、「とにかくほころびのないように終わらせた」というレベルでしょう。
ですが、書きかけの作品を終わらせる(しかもすでに他界している作者の意向をできるだけ尊重しての)作業は、まるで、1楽章しか出来ていなかったマーラーの交響曲第10番の完成版を作るがごとく、大変に難しく神経を使う作業だったはずです。完成させた小野寺氏には本当に「お疲れ様でした。そしてありがとうございました」という気持ちしかありません。
善悪も欲望も醜さも持ち合わせた人間を、そのまま愛し守るという決意、それが00メンバーズの最終地点でありました。その深い人間愛、私には彼らそのものが神的存在に見えます。そしてこれは神山版サイボーグ009でも同じことが謳われております。彼らの長い戦いの中ですでにこの結論は出ていたのでしょうね。
最後に……ジョーとフランちゃん、ほんとに良かったねぇ。
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哀しいなあ。どうしてサイボーグ戦士が戦うのか、誰のために戦うのか。それすらもわからなくなってしまうラストだった。
美しさでは、やはりヨミ帝国編のラストが秀逸。
本編とは関係ないのだけれども石森さんの遺書というか、お手紙がすごくぐっと、ぐっとささってきた。
どうもありがとうございましたといいたいのはこちらのほうですよ。
とにもかくにも、20世紀が完結した。
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途中でこんなんどうしようもないわと泣きたくなったが物語に完璧な収束をもたらしたラストシーンは別の意味で泣いた。終わりましたなあ。「いつの日か」が頭の中に流れている。
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成る程、こういうラストなんだなぁ。
実はラスボス(?)戦はちょっとどうなったのか理解し切れていないのだけど、何かもうそれでもいいかな、と。
004パートの事があるので、個人的にはどうしてもパラレルワールドだと思いたいし、他にも色々思う部分はあったのだけれど、最後まで読み終わったら、何だかんだ思いつつも一区切り付いた心境にはなってる。
途中が兎に角過酷だったので、本当にお疲れ様でしたという感じ。サイボーグ戦士たちにも、そして著者にも。
サイボーグ戦士たちの覚醒した能力描写はとても楽しかった。
9人の中で一番欲しいのはやっぱり002の能力、次が007と008かな。
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サイボーグ戦士たちがまるでテニスプレイヤーのような超能力を身に付けていきます。分身したりオーラ放出、透視に変装…まさにテニヌ!
壮大なギャグ&エンターテイメントなのだと思って読めば、非常に楽しめます。
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ひとまず、石ノ森章太郎の構想がどのようなものだったのか分かったのが、長年の天使編に対するもやもやの解消になりました。
この構想を世に出してくださった小野寺丈氏に感謝します。
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随分支離滅裂だ。ラストは確かに石ノ森氏が目指したものなのかな、と思える。しかしながら過程がアイデアの盛り込み過ぎ。沢山遺稿を残してたんでしょう、どれを使うか判らないうちに亡くなってしまったのではないかな?何もかもぶち込んだから取り止めの無いハルマゲドンになってしまってる。やっぱり石ノ森氏の漫画で終わらせて欲しかったけど、それは望むべくも無い事。009を終わらせてくれた事に感謝致します。
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完結編3部作読了。楽しめたけど、歯が立たない相手にコテンパンにやられた後で、新たな力を授かるというパターンは、またか…という印象。
ラストはうまくまとめたと思います。
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期待はずれ。それほど熱心なファンではなかったけど、こんなレベルの小説になるぐらいなら、未完のままでよかったのでは。
そもそも009はパチンコになったり、消費者金融の広告に使われたり、どうも気に入らないことがあって、とどめがこの小説かな。石ノ森章太郎の遺産を食い潰しているよなぁ。
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アニメでしか見たことがなかったため、小説版としては初めてでした。それもこれで完結ということでしたが、あんまり感情移入はしなかった印象でした。もう途中から、わけが分からなくなり、ついていけない感じもありました。
全3部作の最終章だけ読んだので、なかなかこれまでどんな苦労があったかはわかりませんが、兎にも角にもとりあえずお疲れ様でしたと言いたいです。残酷な運命をたどり、壮大な戦いが繰り広げられますが、なかなか文章にすると、表現しづらい部分はありました。アニメにすると、わかるかもしれません。
内容としては、サイボーグたちの戦いの記録のような本で、サイボーグ達の心情はあったのですが、表面的でそんなに奥行き感はない印象でした。
アニメで見る限り、どこかの異世界で戦っているという印象でしたが、日本が舞台で、震災を取り扱っていたこともあり、ちょっと現実的な方向に寄せていました。
ただ、壮大しすぎでした。
これで終わりということですが、スッキリ感は否めませんでした。