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とても長い長編「ブラック・アウト」が前編でこれが後編。しかも2巻という長さ。
ブラックアウトは、歴史教育物語のような様相を呈していたが、「1」でもいろいろな話が出てくる。まあ、「2」があるからまだまだ大丈夫ということなんだろう。
話がうまいので、ぐんぐんと引き込まれてしまう。
しかし、これだけ話が広がっているが、回収チームの影さえ無い。さあどうなるんだろう。
「2」が楽しみだ。
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焦らす、焦らす。
引っ張る、引っ張る。
焦らされる、焦らされる。
2010 年 ネビュラ賞長編小説部門受賞作品(ブラックアウト/オール・クリア)。
2011 年 ヒューゴー賞長編小説部門受賞作品(ブラックアウト/オール・クリア)。
2011 年 ローカス賞 SF 長篇部門受賞作品(ブラックアウト/オールアウト)。
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私の評価基準
☆☆☆☆☆ 最高 すごくおもしろい ぜひおすすめ 保存版
☆☆☆☆ すごくおもしろい おすすめ 再読するかも
☆☆☆ おもしろい 気が向いたらどうぞ
☆☆ 普通 時間があれば
☆ つまらない もしくは趣味が合わない
2014.1.10読了
あー、やっと読み終わった。
とにかく、長い。これは前作というか前編のブラックアウトから読まないとダメですが、それを含めるとますます長い。訳者も、ましてや作者も長いと言ってるぐらいだから、誰が得するんだって感じですね。
更に、カタカナの名前がたくさん(上の名前で書かれる時も下の名前で書かれる時もあるので余計多く感じるんです)出てくるので大変です。しかも、オールクリアの後編の後半になるまで収束していかないので、私なんかは大筋を追うだけでいっぱいいっぱいでした。
ところが、ひとつひとつの場面というか章立てだけでめっさ面白い!
作者がいいのか翻訳者の力か、そこの物語だけで充分面白くて、ずっと読んでいたい気になります。
だけど、全体像は掴めず。
しかも、シェークスピアだったり、イギリス近代史だったり、ロンドン周辺の地理だったり、イギリスの第二次大戦のことだったり、自分の教養の無さを思いっきり感じさせられます。きっと、この辺の事に詳しければ、もっと楽しめたんだろうな。
でも、面白いだけでなく、大きな歴史の流れの中で、何となく人間の生きる意味というか存在意義を思えたのでいいことにいましょう。
コニー作品ではいつものことですが、読後感も長〜い末ですがとても良かったです。
叶うなら、セント・ポール大聖堂で世の光を見てみたいな。
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ようやくブラックアウトの続編を読む。しかし、この1では、益々話は広がる一方で全く終息の気配がない。とにかく早く先、どうなるのかが知りたくてひたすらページを捲り続けてます。しかし、初めて理解したが、ロンドン空襲って酷かったんだ・・・
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超大作もいいとこ!
なにがなんだかわからないままに話が進むブラックアウトより話が縒り進んできたけどまだ訳がわからないままにごろごろ進んでる。
相変わらず紙一重ですれ違ったりしててはらはらする。
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「ブラックアウト」の続編。
合わせて、数多くの賞を受賞しています。
ヒューゴー賞・ネビュラ賞・ローカス賞をタイムトラベルもののシリーズでほとんど総なめ!
2060年の未来。
イギリスのオックスフォード大学史学部では、学生が歴史的な体験をレポートするためのタイムトラベルが行われている。
ダンワージー教授がなぜか次々に予定を変更する騒ぎの中、第二次大戦下のロンドンに送り込まれた3人の学生。
ポリーは、ロンドンのデパートの店員に。
メロピーは、アイリーンと名乗って、田舎の屋敷のメイドに。
マイクはアメリカ人記者として、ダンケルクに。
3人とも自分のゲートがなぜか開かずに帰還できなくなり、少しずれてロンドンにいるはずの仲間を探す。
やっと出会いはしたが、ロンドンはドイツ軍による激しい空襲のさなか‥
というところから、「オール・クリア」は始まります。
「オール・クリア」は空襲解除の意。
過去に足止めされたまま、何が起きたのかわからない3人。
自分達が歴史を改変してしまったのではないかと恐れながら、目の前で起きていることにも手を貸さずにはいられない。
他にも来ている学生がいたはずだが、その場所を思い出せず、手がかりを探して右往左往します。
面白おかしい様子も含みつつ、現地の人々の勇気ある奮闘ぶりを具体的に書き込んであり、それぞれが生き生きしている様子に驚嘆。
作者夫妻が当時体験した人たちに直に取材した効果もあるようです。
ダンワージー先生がやっと事態に気づき、急ぎやってくるのですが‥?!
まだまだ謎は深まるばかり!
いや、後半がすごく、いいんですよ~!!
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先が気になって気になって。
おもしろくってあっという間に読んでしまったのだけれど、全然先に進んでないしじれったいので評価低め。
でもおもしろいんですよ!
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2060年から来た史学生3人(ポリー、マイク、アイリーン)が、第二次世界大戦下のロンドンに取り残され、未来に戻る手段が見つからない。
何が起こっているのかはわかってきたが、なぜそのようなことになったのかはまだわからない。
未来から来た人間が過去に介入することによって歴史を変えることが許されない。
しかし戦時中、何がどう転んで人を死に追いやったり、または失われるはずだった命を助けてしまうかわからない。
また、自分自身が死んでしまうことももちろん避けねばならない。
そのためには一刻も早く未来にも出らなければならないのに、手掛かりが見つかったかと思うと、勘違いだったりすれ違いだったりして、思うにまかせない3人。
ポリーは一度終戦の日のロンドンを体験している。
終戦時にポリーが2人存在するわけにはいかないので、それまでに何とか未来へ帰らなければならない。
デッドラインがあることにより、いよいよ緊迫感を増す物語。
とりあえず話は途中なので、作品についてというよりも、戦時中のロンドン市民の生活についての感想を。
物語のほとんどは1940年、戦争がはじまってドイツに勢いがあったころのロンドンが舞台。
人々は空襲に脅え、ドイツの侵攻を心配しながら暮らしている。
しかし、なんというか、余裕があるのだ。
配給の食事、不足する物資、軍人優先の列車、乱れまくる交通機関。
それでも有志がボランティアで駅の構内でシェークスピア劇をしたり、ありあわせのものでクリスマスを祝い楽しむ。
そういう心の余裕。
時折挟まれる1944年のロンドンの様子。
物資も人手も不足する中、週末に行われるダンスパーティを楽しみにする救急車部隊の女性たち。
ストッキングを何度も繕い、すりきれたドレスをみんなで着まわしながら。
「欲しがりません勝つまでは」とか、「ぜいたくは敵だ」とかとは違う気持ちの在り様。
『人間性を無視した我慢』の強要とは無縁だったんだろうか。
それともここに書かれていないだけなのか。
ドイツがイギリスを制圧するかしないかは、ほとんど五分五分だったようだが、というより若干ドイツの方が優勢だったようだが、イギリス人の、ロンドン市民の強かな強さには、結局ドイツは勝てなかったんだなあ。
シャークスピアやダンスパーティーだもの。
精神の底力が違うよなあ。
戦争中もアガサ・クリスティの本は読まれていたよう。
クリスティ自身もこの作品にチラリと姿を見せる。
へぇ~。こんな人だったのか、とちょっと得した気分。
3人の教官であるダンワージー教授が彼らを連れ戻しに1940年のロンドンに降り立つが、結局時間のずれにのみこまれてしまう。
責任者が自らいろいろと動きすぎだよね。
だから連絡が行き違うわけだし。
あと500ページでこの入り組んだ物語にどう落とし前をつけるのか。
楽しみ。楽しみ。
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イライラは募る一方ですな。同じ空襲でも、本作のロンドン空襲と、例えば『ガラスのうさぎ』で描かれた東京大空襲、『ものすごくうるさくてありえないほど近い』のドレスデン大空襲とは、えらくイメージが違う。戦勝国と敗戦国の差か。勿論SFと実録ものの差もあるだろうが。ダグラスとメアリ・ケントの正体は判明。残るはアーネストだ。2でわかるよね。
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空襲の場面は少し怖かった。先の見えない中を無我夢中で生きている、頼る者も無く‥‥ それにしてもポリーはなぜあんなにいろんな事を内緒にしようと思うのだろうか?
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2060年のオックスフォード大学史学部、タイムマシンを使って、学生が過去の時代に旅行してフィールドワークをしているという設定のシリーズ、『ブラックアウト』の続編であるが、長くなってしまったのでひとつの長編を『ブラックアウト』『オールクリア』、すなわち第二次大戦中のロンドンの灯火管制とその解除をタイトルに2分冊にしたもの。日本語訳ではさらに『オールクリア』も2分冊になってしまった。
評者も最近、フランケンシュタイン産業のロンドン、裏ロンドン、クラーケン神のロンドンなど結構ロンドンに行っているのだが、オックスフォードの航時史学生もたくさんロンドンに行っている。第二次大戦下のロンドンに。
そのうちの3人。
マイクは史上最大の救出作戦ダンケルク撤収を遠目に観察する予定が、もろそれに巻き込まれてしまい、負傷し入院、降下点に行けなくなる。アイリーンを名乗るメロピーはロンドン郊外で疎開児童を観察するが、帰還予定日直前、はしかの流行で隔離されてしまう。ポリーはデパート店員となってロンドン空襲下の市民生活を観察するが、帰還予定となっても降下点が開かないことに気づく。
過去に旅立つ前、オックスフォード大学史学部では、ダンワージー教授が渡航スケジュールを大幅に変えさせていて、てんやわんやしていたが、「向こう」で何かあったのか、それとも、自分が歴史を変えてしまったせいではないのか。3人は不安になりながらロンドンで落ち合う。はい、これが『ブラックアウト』のあらすじであります。
『オールクリア1』の表紙は欧州戦勝記念日のロンドンの光景なのだが、それがなぜここにあるかといえば、本館冒頭でメロピーはすでにこの日にロンドンに来ていることが明かされているからである。このことはあとで重要な問題となってくる。
1人だけ1940年に取り残されたのではなく3人がまとまったのはよかったが、今度は、2060年に戻る活動のために別行動をせざるを得なくなると、このケータイのない時代、連絡がつかないと仲間の安否がたとえようもなく心配になる。読者もいっそ1人のほうが楽だという気分になるくらいだ。
『ブラックアウト』では3人それぞれが降下先で様々な困難に遭い、さらに降下点が開かないことに気付き、という展開で、話の進みはいささか散漫だったが、本館では3人で協力して2060年に戻ろうとするプロットに集約してきて、俄然面白くなってくる。
史学生が戻ってこないと来るはずの回収チームが来ないのはタイムトラベルに何か不具合が起きた可能性がある。ただ、同時代に他にもロンドン周辺に来ている史学生がいるはずで、うろ覚えの記憶を頼りにその史学生ジェラルドを探し出し、一緒に帰ろうというのが当面の目論見である。何しろうろ覚えなので、ジェラルドがどこに行くと言っていたのか思い出せない。地名を思い出すために地図を手に入れねばならないが、戦時下ロンドンではドイツのスパイに情報を与えないために、地図も手に入りにくい。地図を持っているのは、悪戯のかぎりでアイリーンを苦しめた疎開児童ホドビン姉弟だ!
そうこうするう���、2060年では異常に気づいたダンワージー先生が自ら1940年ロンドンに降下する。しかし──
『オールクリア1』の終盤にかけて、3人の決死の脱出劇は、ロンドン空襲の激化とともに大いに盛り上がる。ホドビン姉弟大活躍。もちろんまだ「2」があるから、オックスフォードに戻れないことはわかっているんだけど。
あ、それからミステリ・ファンのみなさん、アガサ・クリスティーが出てきますよ。
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「ブラックアウト」の続き。続篇の「オールクリア2」まででひとつの物語になる。本書は物語の途中なので、中弛みを感じてしまうが、第二次世界大戦中の英国で3人が元の時代に戻れなくて奮闘するのに興奮してしまう。3人が予定通りのタイムトラベルができなかった理由は徐々に明らかにされていく。もしかしたらどんでん返しがあるのかもしれないが、ラストに向けて怒濤の展開を期待せざるをえない。そもそも時空で迷子になった3人は元に戻れるのだろうか。戦時中の一般市民の情景をリアルに表現したこの物語は、長いけれどそれほど無駄はないストーリーだ。これからどのようにまとめられるのか楽しみである。
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前作を読み終わったとき、何故これをすぐに借りておかなかったのか後悔した。
また、いいとこで終わる!
次はもう手元にある。
解決編、いくぞ。
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『ブラックアウト』に続き『オールクリア1』500ページ二段読了!
前作より更に「迷子の不安」はエスカレート
これから起こることがわかって、回避しなければならない「焦り」に、わかっていたはずの未来が変わってしまうことで、何も知らない状態になることへの「不安」が交錯する。
誰にも話せない「不安」
閉じ込められる「不安」
誰にも知られず
死んでしまうかもしれない「不安」
第二次大戦のロンドン大空襲は、日本ではあまり知られておらず、映画「空軍大戦略」が思いつく程度。
破壊された都市の風景と、その中で必死に日常を守ろうと格闘する心情は、その時代に生きる人しかわからない。
テンポよくリズムよく描かれて、読み進めるのにストレスは少ない。
さあ、完結編『オールクリア2』へ突入!