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タイトルも装丁も素敵なエッセイ集。
海外でこんな旅(バックパッカー的な)は自分ではできないので、
別な世界の話のように読めた。
毎年3ヶ月間ベトナムで休暇をすごすアメリカ人を書いた
「Rさんのこと」が一番印象に残った。
エッセイというよりは一つの短編小説の感じ。
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何度も読み返している大好きな本。
フツウとはちょっと違う旅のエッセイ。
旅に出る前に読みたくなり、旅の予定がない時に読むと旅に出たくなる。
表紙の蜷川実花さんの写真も素敵です。
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小説家角田光代さんの旅のエッセイ集。
私のような、石橋をたたいてたたいて結局渡らないような人間からすれば夢のような旅の連続である。
よくぞご無事で!などと読んでいるだけで胸をなでおろすような出来事もありながら、素敵な人との出会いに満ちている。
台湾の若者に出会い台湾の明るい未来を確信し、ネパールをはじめ、現地の人々に助けられた経験から、自分ひとりで動き出す勇気をもらう。
できることなら私も角田さんのような旅がしてみたい。
とはいえ、前述の通り小心者なので、ロシアをマレーシアをキューバをその他たくさんの国々を読んで感じて楽しませてもらった。
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角田光代さんの旅のエッセイ本。
観光ガイド本には載っていない、リアルな世界がそこにある。
最後にこう記されている
「去年旅した場所を、今年になって訪ねてみても、見えるものも印象も出会う人も、確実に違ってしまう。旅は一回こっきりだ。終わってしまったら、その旅はもう過去になる。二度とそれを味わうことはできない」
今すぐ、今しか味わえない旅に出たくなる。
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書いたのは自分かと思える程、似たような旅をしていて、似たような性格でびっくりした。だから角田さんの本が面白くてしょうがなかったんだと納得。
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角田光代さんの旅のエッセイ。
流れるような、自然体な文章が心地よい。
おもに旅先での出来事やそこで感じたことが書かれており、行ったこともない国の、田舎町の光景が目に浮かんでくるようだった。
こんなのんびりとした純粋な旅ができたらどんなにいいだろう。
世界中の、何でもない町を一人旅してみたくなる1冊。
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角田 光代 さんの旅エッセイ。ヨーロッパ、アジアなど様々。印象的だったのは”かくも長い一日”のマレーシア。マレーシアで知り合った男の子たちと釣りに行く話しなのだが、朝からつりに行こうよと誘われたものの、ご飯食べたりしゃべったりでちっとも釣りが始まらない。昼飯食べて晩飯食べて、結局つりに行くのは午前一時過ぎ。その後つった魚を海岸でバーベキュー、という長い長い一日。東南アジアの人の悠長な時間感覚がおもしろい。
しかしながら女性の角田さんが現地で知り合った男の子たちに深夜まで簡単についていってしまうのはなんだかな、と思いました。何か起こっても全くおかしくないシチュエーションだと思います。
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日常生活を書かせたら随一の作家だと思っているので、こんなにも世界を巡っていたことにびっくりした。
そうか。たくさんの非日常をしっているから、日常の大切さ、尊さを書くことができるのか。
旅行紀としても非常に楽しめる。そうだよね、知らない町の電車やバスを乗りこなして、地図を見ながらうろうろして、その町を知っていくこと。いるんなものを見ること。大事にしたい。
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お正月の移動中に読了。ひきこもりな私がバックパッカーしたいと思っちゃうくらい素敵なエッセイ。
クリスマスパーティーのプレゼント交換で頂いた本。大切に読み返します。
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旅にも年齢がある。その年齢にふさわしい旅があり、その年齢でしかできない旅がある。このことに気がつかないと、どことなく手触りの遠い旅しかできない。旅ってつまんないのかも、とか、旅するのに飽きちゃった、と思うとき、それは旅の仕方と年齢が噛み合っていないのだ。
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旅を擬似体験させてもらったよう。
自分では絶対に選択しないだろう、ゆえに、一生行くことがないであろう国々。
すごく濃くて、リアルで、温度や湿度や音まで伝わってくるような文章。
これぞ、旅エッセイという感じ。
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角田光代さんの旅エッセイ。
角田さんの旅はパワフルでアグレッシヴ。そしてフットワークの軽さがなんとも羨ましい。
旅の恥はかき捨て、後は野となれ山となればりに面白いエピソードがいっぱいで、思わず声に出して笑ってしまう事も。
かと思えば日本にいて生活していると気付けないこと、普段は忘れてしまっている事にハッとさせられる文章も。
読んでいて旅に出ている気分になれて、楽しかった!
あ〜旅にでたいなあ(笑)
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以前読んだ「世界中で迷子になって」という角田さんのエッセイで、角田さんが世界中を旅する旅好きであることは知っていました。
このエッセイは、角田さんが初めて旅について綴った記念すべきエッセイです。
角田さんにとって旅をすることとは、いわゆる「純粋趣味」。
純粋、というのはつまり、なんの役にもたたなくとも、あるいは損をしたって、好きでいることをどうにもやめられない、というような意味だ、とあとがきで述べています。
旅、いいですよね。
読めば読むほど、本当に旅をしたくなる。
そして、旅の仕方は人によって千差万別ですが、角田さんのような2週間~1ヶ月程長期に滞在することの多いスタイル、すごく憧れます。
それに、あっという間に現地に溶け込んでしまう部分も。私もわりとビビリなので、おっかなびっくり勇気を出して旅に出るあたりは共感できますが、なんだかんだで角田さんの思い切りのよさが素晴らしい。
モロッコからはじまりキューバまで、22の国と地域が書かれていて、それぞれの国の空気感を再現されてます。エッセイだからさらりと読めて、ちょうどいい。
本書は、角田さんが20代から30代半ばくらいに旅したものが書かれていますが、心に刺さる文章がありました。
すなわち、
「旅にも年齢がある。その年齢にふさわしい旅があり、その年齢でしかできない旅がある。そのことに気づかないと、どことなく手触りの遠い旅しかできない。旅ってつまんないのかも、とか、旅するのに飽きちゃった、と思うとき、それは旅の仕方と年齢とが噛み合っていないのだ」、というもの。
これは、確かにそうなのかもしれないですね。実体験として経験してはいませんが。
これからの旅もまた若い頃のように安宿を渡り歩いて…という旅で完結する、というのはさみしいかも。
とはいえ、年齢に縛られるということではなく、自分の変化に敏感でいたいと思います。
長く旅に出たいなあ。
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いやはや・・・すごすぎるw
こんなふうには、とてもじゃないけど旅はできない。
言葉が通じないと無理!!
一人で異国になんて行けない。
角田さんはホワホワしているようで、こういうところがすごすぎて、張り合う気にもなれませんw
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角田光代(1967年~)は、早大文学部卒、2005年に『対岸の彼女』で直木賞を受賞した作家。
本書は、アクセス・パブリッシング社の月刊誌「生本」に連載された海外の旅のエッセイをまとめ、2005年に単行本化、2008年に文庫化されたもの。
私は、国内外問わず旅することを、著者と同じく純粋趣味としており、自然とそうした本を手にとることも多い。小田実『何でも見てやろう』、藤原新也『印度放浪』、沢木耕太郎『深夜特急』のような今や古典ともいえるハードな紀行ものから、植村直己や角幡唯介らの冒険ノンフィクション、ジャーナリストらが書く国際情勢を映したルポルタージュ系、そして、本書のような比較的ソフトな旅行エッセイまで。
著者の作品は(小説も含めて)初めて読んだが、著者の、好奇心旺盛で、素直で、ほんわかしていて、ちょっとおっちょこちょいな、人となりが滲み出ていて、好感をもって読み進めることができた。
著者は、「旅にも年齢がある。その年齢にふさわしい旅があり、その年齢でしかできない旅がある。このことに気づかないと、どことなく手触りの遠い旅しかできない」、「旅は読書と同じくらい個人的なことで、・・・同じ場所を旅しても、印象は絶対的に違う。ときとして見える光景すら違う。・・・去年旅した同じ場所を、今年になって訪ねてみても、見えるものも印象も出会う人も、確実に違ってしまう。旅は一回こっきりだ。終わってしまったら、その旅はもう過去になる。二度とそれを味わうことはできない」と書いているが、30年以上旅をしてきてアラフィフを超えた人間としては、とても強い共感を覚える。
本書に収められているのは、角田さんが20代~30代半ばにした旅のエッセイであるが、50を超えた角田さんが今どのように旅をし、どのようなことを感じているのか、最近のものも是非読んでみたいと思う。旅の仕方は多少変わっていても、旺盛な好奇心を失っていることはないはずだから。。。
(2018年12月了)