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メモ
72年周恩来発言、78年鄧小平発言⇒棚上げ
「領土問題は存在しない」
冷戦時代のソ連の言い分
米国の尖閣介入条件
武力衝突が起こり、前線で自衛隊が防衛
日本が中国を挑発しないこと
「左からの平和ボケ→無責任安全保障」と「右からの平和ボケ→無責任戦闘主義」
周りから見て、日本から中国に対する挑発があった場合、どこが助けてくれるのか?日本はどこまで自力でやれんのか?
竹島密約
丁一権国務総理と河野一郎国務大臣の直接署名
「解決せざるをもって解決したものとみなす」
自国領土の主張はOK
漁業区域設定の際は双方とも自国領として線引きして重なった部分は共同水域
韓国は警備員の増強や施設の新設、増設を行なわない
その後、韓国はヘリポートや宿泊所の建設、軍の詰め所の強化
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過去の事実から、中国・韓国・ロシアとの問題にどう向き合って、
今後どう進めていくべきかを、東郷さんの解釈で語る一冊。
外務省トップの方でもあるのでこんなこと、発言があったのかの
事実に気付かされる。
中国問題では、
加害者でもあり被害者でもある日本の立場を考えた周恩来の
発言があったという事実。
また話題となる村山談話についても、
村山談話とは言っても、当時の自社さきがけの閣僚全員が
署名した閣議決定であること。決して一人歩きの発言ではない、と
いうことがどうもネトウヨは分かっていない。
なお自民党でとりまとめたのは、当時の通産大臣の橋龍である。
また、
「未来志向」の談話、とあるが「未来志向」は過去のことを忘れましょう、
の意味だから被害者が一番聞きたくない言葉には気付かされる。
韓国については
小渕・金大中会談で過去を乗り越え、(韓国側から)未来志向な関係を
築こうと、完璧な合意まで至っていたのに、いつの間にか関係が
崩れてしまったこと。
そして韓国系アメリカ人がユダヤ社会との連携を深めているという事実。
なぜ、慰安婦がアメリカ人に理解されないのかは、強制連行が
問題ではないという事実がぽっかりと今の議論でも抜けているので、
これでは日本は国際世論から取り残されてしまうだろう。
この本を左寄りと言っては、行けないと思う。もっと読まれてほしい。
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これから日本の再興を本当に実現しうるるとしたら、まず思想・哲学・宗教・徳の次元で全世界に深く通ずるものを作り上げなくてはいけない。
「富国有徳ふじのくに」
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外交を進める側の視点→右からの平和ボケによる強硬路線と、左からの平和ボケによる楽観論ではなく、自国の国益を守るための外交。正論だけでは外交で負けてしまう。世界に認めさせるためにとるべき姿勢→富国有徳。インテリジェンスと徳。
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簡潔な文章で、本質に切り込む論旨が明晰です。難問揃いですが、バランス感覚を持って、果敢に落とし所を探っておられます。しかしながら、置かれている状況が余りに厳しく、読んでいて息が苦しくなりました。偏狭な歴史認識は誤解を招くこと、世界に通じるテーゼを示し、味方する国を増やす努力が要るんですね。アジアや米、世界の共感・尊敬を得るポジションと絆の獲得がバイタルですか。シナリオによっては、再び世界の孤児となる可能性を見てしまいました。
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示唆に富む本です。じっくりと考え続けていかなければならないポイントが明らかになってきたように感じています。
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[「棘」と付き合う]近年の日本外交にとって大きな課題の一つとなっているいわゆる「歴史認識問題」。尖閣諸島、竹島、北方領土問題とも絡みながら複雑に展開するこの問題を改めて概説するとともに、その解決に向けた方策が具体的にまとめられた一冊です。著者は、外交官として欧亜局長や駐オランダ大使などを歴任された東郷和彦。
「歴史認識問題」を、空間的にも時間的にも広い枠組みの中で組み立てようとする著者の視点から得られるものは非常に多いのではないでしょうか。本書を読むと、日本国内における議論と海外(必ずしも歴史認識問題の当事者に限られず)における受け止め方に、愕然とするほどの差異があることがよくわかります。
東郷氏が提示する解決のための処方箋に賛成できるかは人それぞれかと思いますが、「もう日本のみでどうこうできる問題ではない」という点と「歴史認識問題はそれだけの問題にとどまらない」という2点については、なるほどと多くの方が首肯できるところかと。議論の入口として本書を手に取り、多様な意見を交わすというのも良いかもしれません。
〜経済・政治・軍事の面で、中国の強大化は続くかもしれない。けれども、帝国主義国家としての目前の勝利を成就したことにより、中国は奇しくも、世界の文化と思想的リーダーとなる資格を失ったのである。ここに、深い意味でのアジアにおける大きな真空が登場したのである。誰がこの真空をうめるべく、宿命づけられているのか。私は、それは、日本だと思う。〜
本当に難しい問題だと思います☆5つ
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日本の歴史認識について、過去にヨーロッパの外交官を歴任した東郷氏が記述した一冊。
当然ながら尖閣、竹島、北方領土問題は元より、その背景となる相手国の状況にも迫ってるのが、さすがに元外交官という感じだけあって説得力があった。
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第二次大戦中の東条内閣・鈴木貫太郎内閣で外務大臣を務めた東郷茂徳の孫であり、外務事務次官から駐米大使を務めて日本の戦後外交を担った東郷文彦の息子であり、自らもオランダ大使などを務めた元・外交官による著書。靖国・慰安婦・領土問題など、戦後のマスコミによって日本人に刷り込まれた「誤った歴史」を糺(ただ)し、中国・韓国・台湾と今後どうやって付き合っていくのかを提言する。
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日中韓の領土問題も含めた歴史認識問題について論じたもの。中国は村山談話、韓国は河野談話がポイントになっていることがわかる。
10年前の本なので内容的に古いと感じる部分もあれば、尖閣・慰安婦問題等々現在にまで至る問題がこの時期に発生していたことも再認識できて、この10年間何ら解決がされないどころか、さらに問題が複雑化してしまったようにも思える。
全体的には元外交官にしてはエモーショナルな内容という印象もあり、立ち位置も少々中途半端というか不可解に思える部分もあるが、東アジアの歴史や情勢を振り返り確認する意味では参考にはなる。
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小学校の教室の風景を思い出す。暴力的にすぐに脅しをかけてくるガキ大将、感傷的な泣き虫でネガティヴな子、かまってほしくていつも分かりやすいイタズラばかりしてる子、頭脳明晰スポーツ万能で家も金持ちだけど自分のことばかり考えてる子。そんなクラスの学級委員長が、次の文化祭の出し物何にしますか、と問いかけても中々纏まらない。皆自分勝手に楽を考えたり、儲けを考えたり、そもそもやる気無かったり…。
一つのコミュニティ、国内でさえ纏まらないのに、国家間の外交となればそんな比にもならないほど困難な事は当たり前だ。外交は殴り合わないケンカ・武力行使しない戦争だと言われるが、ネチネチ互いを批判し合うならいっそ殴り合った方がマシ、ともならない。
元外交官(戦時の東郷外相の子)の筆者が、中台韓露の日本を取り巻く国々との国境を巡る外交戦中心にそれらの原因や現在までの外交の経緯を綴っていく。何度も解決に近づいたり遠のいたりしながら、時に国のトップの一挙手一投足によって、積み上げた信頼も一瞬で瓦解する。正直解決は生きてる間には来ないだろう、着きつ着かれずを繰り返すだろうとは内心感じている。世界が一つの国でない限り、その状態を永遠に利用し続ける方が得だから。韓国だって竹島や従軍慰安婦問題に譲歩する様な態度を仮に大統領が見せたら、任期終了後には何かしら全く別のの理由で逮捕してしまうだろう。まともに歴史を勉強して絶対的に自国の領土だ!と言っているとも考えにくい。
そうした国民感情は何処の国でも政治に非常に大きな影響を及ぼす。翻弄される外交官は薄氷の上を歩く様なものだ。
本書後半は日本のとるべきビジョンで纏められる。日本の古き良き文化、美しい自然、懐かしい田舎の風景を思い出しながら、前半の厳しい外交戦の疲れを癒せる。何処までも続く森の中を走り回った幼い頃の風景は開発により土の地面すら殆ど見ることの出来ない街に変わってしまった。うん、確かに便利にはなったろう。だけど私の母や父が見たかった風景、暮らしたかった街ってこんな所でしたっけ?
これから人口減少で田舎も崩壊するかもしれない。空家問題や担い手不足の荒れ果てた農地を放置したまま、経済最優先で開発し続ける事がどの様な未来に辿り着くのか不安で堪らない。少子化、空家問題、食料自給率、若者の自殺に高齢者の孤独死、脱原発エネルギー問題。SDGsの大目標も大切だが地域毎の課題をビジョン・長期戦略に統合し、有機的に改善へ向かわせる事が必要だと強く感じる。そうした政治家が出てくるか、若者の考える力に期待する。