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ツルゲーネフの『はつ恋』いつか読まなくてはと思っていた。
2003年、祖父が亡くなった時に
父の蔵書の世界文学全集のツルゲーネフの巻が
しばらくの間あるものの秘密の隠し場所になった。
初恋の感情、恋というものを悟る少年の心。
その過程は危うく若い恋だけれど、
結果は少年を一気に大人にしてしまう、
痛い結末。
本の紹介にすでに結末は書かれているし、
著名な文学なのですでにあまりにも有名がだが、
それでも少年と一緒にすべてを体感すると衝撃を受けてしまう。
トルストイの宗教感満載とも違い、
ゴーゴリの風刺満載な奇抜な小説とも違う、
また違うロシア文学。
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古典って初めて読みました。しかも海外。
主人公の心情は共感できて微笑ましかったです。本妻と愛人のどろどろの争いみたいなのがあるのかと思ったら、案外さっぱりしていました。
それにしてもジナイーダ、あの振る舞いで21歳とは。
難解な部分もなく読みやすかったです。
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彼女に恋をした16歳のウラジミール。それを知りながら接してくる小悪魔・ジナイーダ。
切なかったのは最後の方の二人のやりとり、ウラジミールの父親とジナイーダの関係が明らかになった後のこと。
『ほんとに、わたし、そんな女じゃないの。わたし知っててよ、あなたがわたしのことを、悪く思ってらっしゃることぐらい』
『僕が?』
『そう、あなたが……あなたがよ』
『僕が?』と、わたしは悲しげに繰返した。そしてわたしの胸は、うち克つことのできない名状すべからざる陶酔にいざなわれて、あやしく震え始めた。
『この僕が? いいえ信じて下さい、ジナイーダ・アレクサンドロヴナ、あなたがたとえ、どんなことをなさろうと、たとえどんなに僕がいじめられたろうと、僕は一生涯あなたを愛します、崇拝します』
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初恋なんてみすぼらしくてきたならしい。
生意気な美少女に馬鹿みたいな熱情を捧げ続ける。
お父さんはきっと息子のことなんて愛をほしがるおもちゃぐらいにしか考えていないだろうに、それでも慕い続ける。
主人公の盲目の愛の経験は彼に何をあたえたのだろう。
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『自分を犠牲にすることを、快く感じる人もあるものだね』
わたしは泣かずに、笑っていたけれど、
泣きはらした目蓋は、笑うたんびに涙をこぼすした。
(所持しているものは、塙賢三版カバー)
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古典もたまには読まなきゃなーと。
ロシア文学は名前覚えられないし、
まわりくどいし暗いから苦手だけど、
これはなかなか好きだった。
ジナイーダ!
わがままで、傲慢で、気まぐれで、残酷で、
なんて魅力的なんだ!
「愛しているなら飛び降りていらっしゃい」
ここのくだりが好き。
印象的なシーンはほかにもあるけど、
飛び降りちゃうよね、そんなん言われたら。
ジナイーダは自分の言うなりのウラジミールを見て、
思い悩むけどね、余計に。
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衝撃の恋の結末。。。
トラウマになりそうな展開。
しかも、実話やったりする。
全然甘くない
だけど、結構好き
学校の先生はあんまりって言うけど。。。
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自身の親子関係を映し出したツルゲーネフの名作。たまたま知り合った隣人の女性に恋をした主人公は彼女の元に足繁く通う。彼女が恋をしている、と気付いた彼は、他の彼女に言い寄る別の男に負けじと彼女と親密になろうとする。しかし、彼女が逢瀬を持っていたのは…。
恋愛における駆け引きを勉強できる本ですね。他は、何だろうか。。確かに予想外の展開があったが、具体的にこの本から他に導きだせたことはなかった。
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なぜこの本が薦められたのか、全然わからなかった。
時代の違いはすごく感じた。
この時代を感じろということなのか?
価値観が全く理解できない。
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切なすぎて折々に読み返す。
西洋文学苦手だと思っていたのを覆した作品。
初読時が若ければ若いほどいいかも。
世代で感想が変わってくる。
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初のロシア文学。
名前は覚えにくいし、なんだか回りくどい書き方(翻訳のせい?と言っては失礼だが、原文で読まない限り本当のニュアンスはどうしたって伝わらない)だし、今だからこそ読めるようになった類の本だと思う。
主人公はさておき(というのも私自身が女だからだが)、
ジナイーダがほんとうにほんとうに可愛い。いじらしい。
頭がいい娘なのだろう、その美しさと賢さでたくさんの青年を虜にする。
虜にしていることだって、彼女が気付いていないはずもない。
青年たちはそうと分かっていながら彼女に惹かれずにいられない。
そのことにすら、彼女はもちろん気付いている。
一枚上手なのだ。
けれど、ジナイーダは叶わぬ相手に恋をしてしまう。
青年たち相手にはとても賢く振る舞うのに何故、自分の恋の感情はうまく扱えないのか。
あぁ若いとはこういうことなんだなぁ。としみじみ思った。
そして、まだ若い自分自身の身の上をふと思って、どきどきしてしまう。
恋ってコントロールできない感情なのだ。
この物語で恋をしている人物はみな、そんな不器用な人たちばかり。
でも、それでも、恋の感情はとても美しく描かれる。
それも、この物語の魅力だ。
2010.5.31
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海外の初恋はこんなかんじなんだろうな〜
ちょっとゲームっぽいかんじ。
姫な女の子と振り回される少年。
はたからみたら、しょうもないやりとりも
当人は夢中で、悩んで苦悩煩悩。ふふ!
それにしても
私が最近読む本に出て来る女の人は皆揃いに揃って奔放すぎ。
しかも、ヒステリック。
ちょー感傷的で感情的。
気分屋。
しかし、こうやって文字にすると、自分にもある要素だなー。。。
読んでてこの人もう厭だなぁと思うのは、
実は自分の嫌な部分を象徴してるからかな
なんて思いました。
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作品内容に不満はない。むしろ大好き。
しかし、裏に書いてあるあらすじの主人公の名前を出版社が間違えるのは如何なものかと。
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【はつ恋】 ツルゲーネフ
16歳の夏、ヴラジミール・ペトローヴィチは両親と共に
彼らが借り入れた別荘に住んでいた。
彼は大学の入学準備をしていたが、勉強といってもろくにせず
ゆっくりと構えていた。
特に最後の家庭教師と別れてからは、
誰一人彼を束縛するものはなく、彼は自由を謳歌し、
未来に対し、絶えず何かを心待ちにする反面、
見えない何かを畏怖し、見るもの聞くものに心を躍らせ
若者らしい湧き上がる生の感情が溢れていた。
ある日、隣の古びて手狭な家屋に貴族が越してきた。
その貴族はザセーキナ公爵夫人と言った。
公爵夫人には美しい娘がいた。
その娘はジナイーダと言った。
ジナイーダは気まぐれで自分勝手。
自由奔放に彼女を慕う男たちを振り回していた。
ヴラジミールも、初めて彼女を見た時から
恋に落ち、恋心を募らせていった。
ある日、ジナイーダの態度に変化があらわれた。
ヴラジミールはジナイーダが誰かに恋をしたコトに
気づき、その相手が自分の父親であるコトを知る。
☆
久しぶりに読みました。
人を盲目的に好きになる。損得勘定ではなく
いや、それよりもむしろ、自分を犠牲にするコトを
逆に快く感じる場合もある。
何気ない一言で悩んだり、天にも昇る気持ちになったり。
ロシア文学になるのかな。。
読んでいて、ヴラジミールの気持ちはよく分かる。
国は違っても、恋する感情は万国共通なんだろうと
そんなコトを思っちゃいました。
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ページ数が少ないので気軽に読めるし、文章がとても分かりやすい。なんといっても、おもしろい!
青春のまっただなかにあってキラリと光る苦いはつ恋のお話。おすすめです。