紙の本
ずっと好きだった
2018/12/23 17:34
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投稿者:冬那 - この投稿者のレビュー一覧を見る
中学生の時学校の図書館で見つけて以来ずっと好きだった本です。
改めて読んでみたいと思い、買うに至りました。
全ての人に読んで欲しい。
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人工授精で作られた子どもたちの話し。兄・秀才と弟・麒麟の天才児たちが色んな人の視点から語られていくけど〜( 'ω'o[]oネタバレになるからストップ。
麒麟目線の描写が中心かな。
山田悠介の作品は怖かったり残酷だったりするけれど、キリンはその中でも割と読みやすい部類だと思う。心臓に優しいというか、麒麟の優しさがなんとも泣ける。まぁ、酷いシーンはあるにはあるけれども。
「お受験」に代表されるような、母親の子どもへの過剰な期待という問題の縮図を見せられた気がする。パーソナリティの問題とか。
一度読み始めると止まらなくなる。
酷なんだけど優しい、というなんとも矛盾した感じの作品が書けてスゴイと思う。
頂点まで行ったら一気にドカンと落とされる感じ。まるでジェットコースターに乗ってる気分が味わえる。
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天才精子バンクで生まれた兄弟.兄”秀才”は父のDNAに導かれるように,天才数学者の道を歩み.一方,弟”麒麟”はノーベル受賞の父に似ず,学力が伸び悩んでしまう.母,兄から「不良品」のレッテルを貼られ,虐待を受ける”麒麟”.それでも彼は家族の愛情を取り戻すため,苦難に立ち向かうのだが・・・.
淡々とした物語.結末はやや強引に感じました.
ライトノベルだからかな,冷酷さが際立たないように苦慮しているような気がした.個人的には,もう少し,登場人物の心理的描写が多い方が好き.
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天才で優秀な子供を生むために、精子のオークションを行う天才精子バンク。そこで生まれた秀才と麒麟。成功例の秀才と失敗作の麒麟は、母親の厚子から差別的扱いをされ、麒麟は天才養成学校での生活が始まる。
そもそもタネである厚子が天才ではないのだから、天才の精子で天才が生まれるというのは最初から違和感があった。でも優性学みたいな妄想は結構好き。最後はちょっと無理矢理感があった。
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設定は面白いが、何も残らない。
心に響いた一行も特に無く、感情移入
できる人物もいなかった(u_u)
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話の途中でオチが読めちゃったけど、最後はじーんとした。そのうち現実に起こりそうな話なので複雑な気持ち。
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何度も繰り返されている表現が何個かあり、それが意図的なのかただ語彙が少ないだけなのかわからない部分があった。
しかし内容としては、現代の遺伝子操作技術が発達した世界ではありえそうな出来事で、そう遠くない世界として読めたのがよかった。
優秀な子供を産みたいという母親の勝手で捨てられた麒麟が不憫であったが、どんなにひどい扱いを受け、名ばかりの育成学校に送還されても、秀才と厚子のことを信じ続けいつか元通りの家族に戻れると思い続けた様は、現代の虐待されたり施設に入れられたりする子供たちを思い起こさせ、悲しくなった。
もう少しスカッとするラストだったらよかったなぁと思った。
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帯に、「絶対泣ける」って書いてあったんだけれど
私は泣けなかったなあ。
なんかどよーんと考えさせられちゃって
逆に泣けなかった。
こういう厚子みたいなお母さんは極端に描かれているのかもしれないけれど、
現実にいっぱいいると思う。
子供にだけ夢をたくして
自分は全然学力もなくて、勉強に励まなかったのを棚に上げ、
子供に押し付けるような…
お受験ママがそうだよなあ、たぶん。
学歴があるお母さんって
モンスターペアレントみたいなお受験ママにはなりづらいと思う。
自分に自信と余裕がないお母さんたちが
躍起になる様子が
よく描かれている作品でした。
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優秀な精子を求め
女性たちがオークションに望む、、
なんだかあり得ない話じゃない気がした
旦那はいらないけど
子どもは欲しいって人結構いるよね
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近い未来に起こってもおかしくない遺伝子を使った医療・ビジネスがテーマで現実に起こるかもしれないなと思いながらも、受け入れたくない現実なので一歩引いて読み進めていきました。
山田悠介さんの本は常に物語の中にゲーム性があって、読んでてつまらないと思うこともなく、難しい表現や展開もないので楽しく読めます。「リアル」はその中でも個人的にテーマが教育にもからんいるということもあって好きな1冊です。
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IQ180の天才数学者遺伝子を継ぐ秀才と、ノーベル化学賞の遺伝子を継ぐ麒麟兄弟。
オークションによって入手された2人の遺伝子を人工授精によって身ごもった厚子。
超天才児として成長する兄弟だが、弟の麒麟は途中で成長が止まり、失敗作として厚子に捨てられてしまう。
捨てられてもなお家族を思い、信じ続ける麒麟。
内容は読みやすくサクサク読めるが、現実離れしすぎているとこもあって入り込みにくい。
最後の展開は予想外だった。
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天才精子バンクは割と誰でも考えそうなネタだと思うが、それなりに面白く話が進んでいくので、飽きずに読めました。
冴えない女性が今までの恨み、世間を見返すために天才児を産もうとするが、完璧さを求めるあまり色々と誤った行動をしてしまいます。
親子愛はほとんど感じられないが、兄弟愛は少しあったかもしれない。
遺伝子の謎には興味があります。それでも環境や育て方、両親や家系などの複雑な影響があって個人が生まれるのだから、必ずしも遺伝子だけで人生が決まるとは思えない。
しかし自分の人生を否定する人ほど夢を見たいのかもしれない。
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天才精子バンクで生まれた二人の兄弟。兄の秀才は偉大な数学者の遺伝子を受け継いで幼い頃から才能を発揮するが、笑うことのない子供だった。「次こそパーフェクトベイビーを」という母親の期待を背負って生まれた弟の麒麟はノーベル賞受賞者の遺伝子を受け継ぎ、容姿も優れていた。ところが麒麟の学力は4歳で突然成長が止まり、母と兄から見放されてしまう。それでもなお、家族の絆を求める麒麟だが、兄弟の前に残酷な運命が立ちはだかる!才能とは何か?幸せは遺伝子が決めるのか?山田悠介が描く、感動と戦慄のサスペンス。
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天才精子バンクで生まれた二人の兄弟。兄の秀才(ひでとし)は偉大な数学者の遺伝子を受け継いで幼い頃から才能を発揮するが、笑うことのない子供だった。「次こそパーフェクトベイビーを」という母親の期待を背負って生まれた弟の麒麟はノーベル賞受賞者の遺伝子を受け継ぎ、容姿も優れていた。ところが、麒麟の学力は4歳で突然成長が止まり、母と兄から見放されてしまう。それでもなお、家族の絆を求める麒麟だが、兄弟のまえに残酷な運命後立ちはだかる。
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山田悠介著の「キリン」を読みました。
復讐心に燃える何をやっても冴えない女が、世の中を見返すべく、IQ180の天才数学者の精子をオークションで競り落とす。
一人目の天才ぶりに味を占め、兄を超える天才が欲しいと再びオークションへ出向き、見事ノーベル賞受賞者の精子を手に入れる。
しかし、二人目の息子は当初こそ天才の片鱗を見せたものの、皮肉にも知能の発達が途中でストップしてしまう。
それから女は、「成功作」である兄を溺愛し、「失敗作」と判断した弟を施設送りにする。
施設の名は「天才養成学校」
その実態は、精子バンクで生まれた失敗作の子どもたちの収容所であった。
・・・といったちょっと現実離れしたストーリーです。
ネタバレを極力控えながら感想を書きます。
この物語は、才能は遺伝で決まるものではない、ということをテーマに、家族として最も大切なことは愛情であるということを、非常に当たり前のことですが、主題として述べています。
天才、天才って言ったって、遺伝で全てが決まるとは思えないんですよね。
子どもの頃の体験や環境って大切だと思います。
そして才能って、必ずしも勉強だけじゃないですよね。
現に、失敗作と言われて施設送りにされた子どもたちだって、「料理が得意な子」「絵を描くのが得意な子」「活発でリーダーシップを取れる子」などなど、様々な才能を持っています。
それを少し勉強ができないからといって「失敗作」というレッテルを貼って5歳の子に冷たく当たるのは、親として考えさせられるものがありました。
しかし、「成功」「失敗」の定義って何なんですかね。
確かに今は娘の能力を伸ばしてあげたいという考えでいろいろやっていますが、本人が楽しんでいればこそです。
楽しくない、辛い、というのであれば、無理強いするつもりもありません。
しかし、一度本人の能力を意識してしまうと、やはり「この子の力はこんなもんじゃない!」なんて思ってしまうこともあったりします。
よく、大人が一定のラインを引いてしまうと子どもはそれ以上に育たなくなる、なんて言いますね。
英才教育を施している親に対して、カエルの子はカエルなんていう中傷めいたことも匿名掲示板等でよく言われます。
しかし、それでは子どもは絶対に伸びないわけです。
少なくとも親を超える存在にはなれるし、そうさせないといけないわけです。親としては。
でもそれで期待通り成長しないからと言って、「失敗作」の烙印を押すというのはあまりにもヒドすぎます。
僕は娘が健康に育ってくれればそれだけで十分です。
自分の物差しで「成功」「失敗」を決めるのではなく、娘がどうなりたいか? それが重要なことだと思っています。
さて、ストーリーや設定は良いのですが、本書、情景描写も心理描写もどちらも浅い。浅すぎます!
だけど、そこは僕は大人なので、想像力で補いながら読みました。
読書のテンポを優先したのかも知れません。
(他の山田作品を読んだことが無いので、わかりませんが)
子どもの能力に感心があって、お暇な方にお勧めします。難しくないので、さらりと読めます。
★★★ここから究極のネタバレしていきますよ!(キリン読みたい人は注意!)★★★
結末は「成功作」の兄が若年性アルツハイマーに罹患し、殺人を犯すまでになる凋落人生を歩むのに対し、「失敗作」の弟は絵の才能を発揮して、芸術の世界でトップに上り詰めます。
しかし、この「成功作」「失敗作」の素になった精子が、実はこれ偽造商品でして、実際は三流男性のものだったのです。
そういう意味で、能力の乏しい母の卵子と三流男性の精子から「成功作」や「失敗作(だけど後に成功)」が生まれたのであり、何の科学的根拠もありませんが、これはこれで変な意味で勇気をもらいました(笑)。
ラストは、若年性アルツハイマーの兄が収容されている医療刑務所での一コマ。
ほとんど記憶を無くした兄が描いた絵は、まだ弟と母の3人で暮らしていた幼少の頃に、たった一度だけ出かけた「動物園」。
それほど、勉強漬け生活の中での家族3人のお出かけが強烈にイメージに焼き付いていたのでしょう。
大切なことって何なのか、大変分かりやすいラストシーンだったと思います。