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代表作「風立ちぬ」のほか3編が収められている。
「風立ちぬ」については、定義はともかく、これが純文学なんだなと思う。ピュアで、美しく、切ない。余命いくばくもない妻をあんなにも愛せるものか…。
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曠野。最後の王朝物。原典として今昔の中務大輔娘成近江郡司婢。
同じ場面をそれぞれの視点から書く。同じ夕月、同じ蜘蛛の網といったわかりやすいアイテムを出すことで、同じ時間、同じ場所にいながら会えなかった残念感、運命の切なさ?(笑)を演出。フーガと表現した論文もある。カッコイイ。
お互い相手を思いやるあまり相手を遠ざけざるを得なかった。決心して遠ざけたがやはり会いたくてしゃーない、でも窶れた姿で待ってたのを見られたくないから会えない、という面倒臭い女心。女のプライドの高さで説明したらすごく一貫性のある話になる。
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3度目です。
前回は角川文庫、前々回は新潮文庫、そして今回集英社文庫で読んでみたが、氷室冴子氏の解説が良かった。
氷室さんも私と同じ中学生の頃この本を最初に手にして嵌ってしまったんだとか。私は読んではみたもののちんぷんかんぷん。中学生で堀辰雄を理解出来る感性に軽く嫉妬を覚える。
言葉遣いがとても綺麗で、お互いを合う労わり合う二人の姿がいじらしい。
一歩一歩死に近づいて行く彼女とそれを見守る恋人、辛くないはずはないのだけれど…二人だけの事を考えて、二人だけで生きる。実は少し贅沢な事なんじゃないかな…なんて思えた。
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病を患った婚約者とのラブストーリー。幸福とは何なのか。サナトリウムで婚約者に付き添いながら、幸福と感じ、また幸福とは…と考えている主人公。時代のせいか共感は得られなかった。宮崎駿監督の「風立ちぬ」は作者堀辰雄と実在した堀越二郎とを混ぜて、ひとりの主人公に仕立てているらしいので、そちらも観てみたいと思いました。