投稿元:
レビューを見る
読了(まだ上のみ)時代は1945年終戦間際45才出版社勤務、医師、右手の指を過去の戦で失った軍曹らが意味不明の赤紙を受け取り北の地へと向かった。何故今更彼らが招集されるのか、その意味不明な赤紙について様々な描写でワクワクさせてくれた上だった。でも若干広げすぎ感もあり。中が楽しみ♬
投稿元:
レビューを見る
単行本が出たときに、これは読むべき作品だ、と思いながらも、そのままに。
はやくも、文庫本になってしまった。
読後レビューは、まとめて下巻に。
投稿元:
レビューを見る
序章。個人とは関係なく人を巻き込む戦争。その悪魔の見えざる手による運命に翻弄されながら、自分を失わない個人。だけど、結果は制御できない現実。戦争と個人の見えない葛藤を垣間見れる。結局、個人は誰もが恐い。ただ、それだけかと。。
投稿元:
レビューを見る
終戦間際に召集された、わけありの男たち。
庶民にとっての「あの戦争」というものがよく分かる。
中~下巻と、どう展開するのでしょう?
投稿元:
レビューを見る
浅田次郎だけに、そつのないストーリー展開である。
時代は太平洋戦争も末、日本の敗色も濃くなってきた頃である。本来なら召集されるはずのない主人公たちに赤紙が届けられる。
読者はよく分からないながら、ワクワクしながら、今後の話の先行きに期待する。
ところどころお涙頂戴の場面で、作家の思惑通り、目頭を熱くしてしまう。
投稿元:
レビューを見る
上中下の計3巻。8月15日のポツダム宣言で戦争が終わったはずなのに、一方的にソ連が攻めてきた千島列島にある島での話。これが事実なのが本当に怖い。
投稿元:
レビューを見る
太平洋戦争末期、占守島でのソ連との攻防を描いた作品。
上巻では、それぞれの民間人が占守島に向かっていく様子が描かれています。
当たり前の話ですが、当時の兵士の大半が民間人であり、
赤紙で戦地に送られていったことが、痛切に思い知らされます。
投稿元:
レビューを見る
大本営の将校の話から始まる。今は亡き俺の親父も中国から戻って大本営で補給兵をしていたらしい。ああ、もっと戦争の話を聞いとけばよかった。
投稿元:
レビューを見る
ラストは悲しかったけれど、納得、そして満足でした。これぞ戦争小説。しかし浅田先生の作品の主要人物はどうしてこうも愛おしいのか。
投稿元:
レビューを見る
この時期になると毎年戦争を扱った本を読みたくなる。行き先もわからないまま家族を残して戦地に行くなんて、見送る方も見送られる方も辛くて戦争はやっぱり起こすべきではないです。
投稿元:
レビューを見る
全3巻。
ポツダム宣言受諾後の日本。
千島列島北東端、占守島にロシアが攻め込んできた。
第二次世界大戦末期の日本を、
占守島の戦いを舞台に描いた物語。
これは。
哀しい。
ただただ、哀しい。
最初は読みずらいかもしれないが、
最後まで読んで欲しい。
清末期の中国を描いた著者の「蒼天の昴」シリーズにも見られる、
供述的な形式やファンタジックな要素に
好き嫌いが別れるかもしれないが、
最後まで読んで欲しい。
大戦末期、極秘任務のために3人の国民が招集された。
彼らは徴兵の基準からほぼ外れており、
自分が当事者として戦争に関わるとは考えていなかった。
それだけに、いままで夢想していた未来が理不尽に閉ざされ、
戦争に巻き込まれていく一般市民の戸惑い、哀しさ、絶望が
リアルに切実に胸に迫る。
さらに、妻、子供、母、教師、やくざ、敵国の兵士まで、
3人をとりまく様々な立場の様々な葛藤が描かれ、
国、兵士、文字の連なりでしかない歴史の裏側に、
当然あったはずのそれぞれの思いに改めて気付かされ、
ハッとする。
自分は正直、近年の近隣諸国による
(日本の立場から見ると)理不尽な要求に腹が立っている。
さらには、要求をのまない日本に対し
「ならば戦争だ」と声を上げるそれらの国に対抗するには、
日本の再武装もやむをえないとも考えている。
ただ、それ以前に、
戦争が遠い歴史になってしまったこの国で、
戦争は悪だと教えられて育った人間として、
簡単に「ならば戦争だ」と言ってしまう国々の思考に
疑問と哀しさを感じる。
物語の後半に、やくざものが子供たちに願ったセリフがある。
少し長いが、下に引用する。
「二度と戦争はするな。
戦争に勝ち敗けもあるもんか。
戦争する奴はみんなが敗けだ。
大人たちは勝手に戦争をしちまったが、
このざまをよく覚えておいて、
おめえらは二度と戦争をするんじゃねぇぞ。
一生戦争をしないで畳の上で死ねるなら、その時が勝ちだ。
その時に万歳しろ。分かったか」
投稿元:
レビューを見る
終戦間際の1945年の夏、沖縄も陥落し本土決戦のため大規模な動員計画が実施される。
来月で徴兵免除の45歳の片岡にも赤紙がくる。
翻訳家として英語が得意な片岡はある計画のため、ソ連との国境の島に派遣される。
彼に課せられた任務とは?
そして、この先どうなるのか?
投稿元:
レビューを見る
本当は「戦争もの」なんて、読みたくないし見たくないんです。
悲惨なのがわかりきってるから。
だけど私はそんな戦争をしちゃった日本に生まれたわけで。
終戦からもう68年。
今後も「戦争はダメだ」と後世の人に少しでも伝えられるように、
私だって勉強しなくちゃいけないと、自分を励まして読んでいます。
だけどすでに、大体のことはわかったかなあなんて思っていました。
原爆とか空襲とか沖縄とか南の島での戦いや、アッツ島玉砕とか。
まさか、北方領土でこんな戦いがあったなんて。
新聞の広告でこの本の存在を知り、慌てて買いに行きましたですよ。
作者は、浅田次郎さん。
これは、期待できそうです。
まだまだ上巻では、片岡直哉は占守島には辿り着きませんでしたが、
十分濃い内容。
序章からすでに、考えさせられます。
片岡と一緒に占守島に行くのは、菊池という医師と鬼熊軍曹ですが、
私はひょっとしたらこの鬼熊は、よく見るガチガチの軍国主義者で、
「降伏なんぞ許さん! 腹を切れ!」みたいな人かと思って
怯えて(?)いましたが、どうやらそんな人ではなさそうなので、
ちょっと安心して先を読めそうです。
投稿元:
レビューを見る
好みの作家の力作で、巷間でも終戦の話題に触れる機会が増えるこの時期、本作品に手が伸びたのも無理はないと思える。内容も期待に違わぬもので、マルチな視点で、多時代的に物語りは繰り広げられていく。上官であったり、過去の軍人経験者であったり、はたまた戦争とは無縁と思われた駆け出しの医者であったり、更には徴兵免除を目前に控えた翻訳者とその家族であったり。この上巻では、まずは登場人物の略歴紹介といったところ。それを軸に、あの戦争の真実が抉り出されていくのであろう。今後の展開に期待大。
投稿元:
レビューを見る
第二次世界大戦も終わりに近づき、いよいよ本土決戦、一億玉砕とまことしやかに語られていた時代のお話。
まだこの物語のプロローグに過ぎないとは思いながら、登場人物の紹介を読んでいました。
なんだか自分自身が持っていた大日本帝国の人達とは違う。
反戦の気持ちを持つ人がこんなにもいたのか?
それと赤紙で招集されるという話は知っていたが、招集する人達を選び出すプロセスには驚かされた!
選び出される人達の辛さだけでなく、選ぶ(自分の意思とは別に)側の人がこんなにも辛い思いをしていたなんて。
まだ物語の全体像が把握できていないが、鬼熊軍曹、菊池軍医、片岡のバックグラウンドが大きく異なる3人がようやく舞台となる占守島へ向かう。
話はそれますが、この作品の前に読んだのが『蝦夷地別件』。
千島列島のクナシリ、エトロフが舞台だった事を考えるとなんとなく、今読むべしとと思いを強めています。