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盟友の目に映った「傑士」の姿に膝を打つ
2023/03/21 02:36
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投稿者:719h - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書におさめられた文章の中でヮ、
武士道を遥かに超えて、
おんな武士道にまで説き及んでしまう
鉄舟自身の言葉もさることながら、
勝海舟による山岡鉄舟評の部分も、
面白く読めました。
確かに、海舟による、
「天下の傑士、日本の忠臣」
という言葉に象徴される鉄舟評ヮ、
他書にもおさめられているでしょう。
ただ、それと鉄舟自身の言葉とを
立て続けに読み比べることヮ、恰も、
鉄舟本人と、その傍らに置かれた
海舟という鏡に映じた、
微妙に異なる鉄舟像とを、
交互に見比べているようで、
大いに興をそそられた次第です。
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山岡鉄舟の人物像を知ることができます
2020/02/27 21:04
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投稿者:KazT - この投稿者のレビュー一覧を見る
幕末の剣豪、山岡鉄舟が弟子たちに語った「武士道談」とともに、勝海舟が山岡鉄舟についての評論が書かれています。
山岡鉄舟の言葉はさすがに剣と禅を極めた人物の重みがあります。さらにその言葉の真意を勝海舟が解説することで、山岡鉄舟の人物像をより深く知ることができます。
また、二人の意見を通して明治の社会がどのようなものになっていたか知ることもできます。
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武士道と思って読むと肩透かしを食らう。
明治時代に入ってから、幕末に名を馳せた老人に昔話を聞きました、という内容。
侍・武士道という言葉を使いたかっただけで、実際の内容は道徳に関するお説教のような物。
それはそれで含蓄のある言葉ではあるが、武士道ではないと思う。
勝海舟の評がグー
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日経ビジネスアソシエイトより。09年7月16日より更新
読みにくくてなかなか進めない。途中からは読めるようになったが、この本は一回読んだだけでは分からなかった。読むのに時間かかったからだけど・・。
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山岡鉄舟晩年の口述を筆記した「山岡先生武士道講話記録」がもとになったとされる「武士道」それを再編し発行されたものに、さらに著者が解説をつける。
幕末の志士と言われる連中は剣の道で人間修行の第一歩をふみだす。鉄舟もその一人。剣で大悟を得る。数え年53歳で坐禅のまま大往生。
鉄舟の講話では、武士道の発覚所として「四恩」などを説明。(四恩とは、父母の恩、衆生の恩、国王の恩、三宝の恩)
そして勝海舟が山岡鉄舟を評論する。無血開城前の西郷隆盛とのやりとりは活き活きとしていて眼に浮かぶよう。
●人のこの世に処するには必ず大道を履行しなければならない。ゆえにその道の淵源を理解しなければならない。無我の境に入り、真理を理解し開悟せよ。
●世界人類が名利の山に踏み迷うのは、これを誘引している原因気圧がどこかに根源している。一つに科学進歩の余波。道徳に深く考えるゆとりがなくなったこと。
●人は至誠をもって四恩の鴻徳を奉答し、誠を持って私を殺して万機に接すれば天下敵なきものにして、これがすなわち武士道である。
●国乱れて忠臣あらわれ、家貧しくて孝子いずる。
●目下の社会を見ると、何事も金力を持って、他人を圧倒して人間らしい道徳などは、頭から更に考えない畜生界がある。・・・この趨勢を見て今後の世界が気にかかる。後世の者が不憫でならない。海舟:かくまでいわねばわからぬ世俗にはあきれるよ。
●武士道は男子に限るものではない。海舟:女子に武士道教育を練り込めば真に家は健全なものよ。
●武士道は狭い仲間集団の意識たることを免れないところがある。普遍的で理性に耐えうる道徳にまで格上げしなければならない。
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武士道の極致は無私。行き着くところは平和。それが故に理解のためには、禅や儒教、神道、仏教の学習が必要。剣術を極めた者が静的なものに行き着くのは、年齢による衰弱だけが理由ではないのだろう。文武両道が掲げられる理屈がなんとなくわかった。もう少し関係図書の読書を進めよう。