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以前ある会合で、著者(当時文化庁長官)の話を聞き、心理学はこれまであまり読まなかった。でも思い切って読んでみた。現代社会の歪んだ部分を理解しやすく解剖しており、面白い。
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「こころの処方箋」以上に価値のある本。職場・家庭をはじめとする、日常のあらゆる場面での心構えについて、数々の例をあげて説明している。とりわけ、貧しい社会の子育て・豊かな社会の子育てという考え方は圧巻であった。物質的に豊かな社会は、実は子育てが難しいという。何故か??キーワードは、ズバリ”愛”。知識というより、知恵の詰まった本である。
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臨床心理学的視点から述べられている。よって自分には理解し難い部分が多くあった。やはり解釈の方向性が異なっている事で、気になる事項が変化する。なので知りたいことがわかった気にはなれなかった。しかしながら、本書により事例の捉え方というものに触れることはできた。働きざかりゆえの葛藤があり云々ってことも何となく…
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昭和56年に書かれたものですが、
現代の職場や家庭で生じている問題点を鋭くついていて
著者の洞察力に驚きました。
僕は、今の職場で管理職の年代の人達と
意見が合わないことが多いですが
そうなる訳を著者はわかりやすく解説してくれています。
お互いがわかり合う努力をしなければ
険悪な人間関係がいつまでも改善されないんですね。
「場の倫理」については、僕の職場に完全にあてはまります。
僕も、職場での振舞いを改める必要がありますね・・・。
劣等感との付き合い方についても述べられており
とても参考になりました。
「劣等感の存在は人間の平静心を失わせるので
判断が狂ってしまう。」
かなり耳が痛い言葉です。
肝に銘じなければ・・・。
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これは本当にいい本だった。「働きざかりの~」とタイトルはなっているけど、それはサラリーマンの心理学だけでなく構成している家族の問題などこの本で扱っている心理の種類は多様である。
結婚する前と子どもができる前にパートナーと読んでおくといい本である。
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メソです。
私は、考えさせられた・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
今までとは違う、「何やら不可解な気持ち?」がわき出した中年ご夫婦におすすめの一冊です。
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劣等感の原因は2種類あって、努力によって克服できるものと、できないものがある。劣等感の原因そのもについて、くよくよするよりは、それと関連することや派生することで、自分のできることを探しだし、それに対する努力をコツコツと続けることが遅いようで早い劣等感克服の道になるように思われる。
人間の人生は上昇と下降を同時に行っているものなのだ。生きていることは常に死という裏付けを持っている。
働き盛りの時、人間は人生のパラドックスの存在を忘れてしまって、一面的に人生をとらえがちになる。上昇のみを表面的に追っていても、心の奥底ではそれは下降んもつながっていることをどこかで知っているのであろう。
攻め込むときの責任でなく、負け戦の責任を取れる人がそれぞれの部署にいなかったら、会社はつぶれてしまう。各部署には負け戦の責任を終えるような人物を要所に配置してある。
仕事をしていく上でも、地球外の星の国から見てるようなつもりで見ていると、みんがやいやい言っていることでも、それほど大きいことでもないおうに思えてくる。まあ、どちらでもいいことではないか、と思っていると、うまくおさまってくる。
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人間、バランス感覚が重要だというのがよくわかる。
中年になると、組織的な軋轢や家庭の環境など、様々な要因で変調をきたす時期があり、どう対処すればよいのか・・・いろんな人の人生が参考になる。
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村上春樹氏との対談本を読んだことから興味を持つ。
仕事、夫婦、子どもなど、大人が社会と関わる中での悩みに、著者がカウンセリングを行った例を手引きにこたえていくという内容。親が休日に家族サービスできるよう努めるのに対し、子どもは無理してる親の行為を心から楽しめず逆に反感を持ってしまった例など。なるほどなーなと思う本でした。
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昔も今も、働く上での心理的な問題は同じだったということを知りました。
仕事中や家庭で出てくる問題に対してどう向き合うかがなんとなくわかりました。
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ちょっと表現や研究成果が古いのでは?と気になる部分やもっと突っ込んで欲しい、という高望みが出てしまう部分もあるが、視点としては現在も興味深い箇所が多数ある。
私は今、39歳。まさに働きざかりなので、自分事として読み通すことが出来た。
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「人間は必ず死ぬのであってみれば、人間はすべて進行の遅い癌になっているようなものである。」という言葉が衝撃だった。読む人によっても、そのタイミングによっても、背負ってきたものによっても、それぞれ違う色を見せる本。また読もう、もっと大人になったら。
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本から
男性の無意識に存在する女性像の原型の存在をアニムス(アニマの
男性形)と呼んだ。
アニマ
「内なる異性」を外界へと投影し、現実の異性に対して恋愛感情を抱く。
アニマは男性の心の中の女性的な側面と結びついている。われわれが
真に「結合」をはからねばならぬのは、内なる異性との結合なのである。
アニムス
女性のアニムスが強くなると、それは母性を敵対視する。すべての
ものを同様に包み込んでしまう母性の働きは、アニムスの全てを
区別し判断する働きと、中々両立し難いのである。
アニムスは高い知識や、決断力、実行力などを与えてくれるものである。
アニムスは、もともと根付いた存在としての女性を、高みへと連れ出し、
その存在に形を与えてくれる役割を果たすものである。
アニマ、アニムスの存在によって、実のところ、二人の男女関係は
四人の関係にまで複雑化されるので、男女関係というものは、
思いの他に難しく、不可解なものとなるのである。
自ら投影したアニマ、アニムス像を、自らのこととして引き受けることの
出来る人は、そこに人格の成長を経験することになる。これを「投影の
ひきもどし」と呼ぶ。
人間は一方で安定を欲しつつ、一方では変化を求めている。
苦悩や努力なしに人間が成長することはない。
女性の方が自分が「存在する」。男性は何かを「する」。
「死の受け入れ」こそが、われわれの老年をより生き生きとしたものと
するのではないだろうか。
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仕事場、家庭における様々なトラブル、負の感情に対する考え方を優しく示してくれる本。人生の相談本として、一章手元においておきたいと思った。
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たまたま図書館のリサイクル市で見つけて、もらってきて読みました。きっちり帯がついているのだけれど、「通勤快読 ビジネス文庫」なんて書いてあります。今ではちょっと通らないキャッチコピーかも知れません。新潮文庫としての発行は1995年ですが、もともとPHPから単行本として刊行されたのは1981年なので、70年代の家庭の様子、会社の様子などをもとに書かれています。具体的なケースをもとに書かれているところは分かりやすく、今でも十分通用するような話です。ただし、家電製品の進化によって主婦の自由な時間が圧倒的に増えた、そのため子どもに向かう時間が長くなりすぎた、云々というくだりについては、パートナーに話すと、今はそんなことないよね、と言われました。働く女性も多くなったし、他にすることも多くなったのは確かなようです。単身赴任で気楽になった父親、いやな酒を飲んで帰ってきて、子どもに、お父さんは気楽でいいよね、と言われて憤る父親。そういうのは今でもどこでもあるのでしょう。子どもが不登校や家庭内暴力などで、なぜうちの子が、と日々苦しんでいる親たちの数は増えているのかもしれません。高度経済成長の70年代とは状況が大きく違いますが、人間の心はそれほど大きく変化しないのでしょう。