紙の本
さすがに秀歌揃い
2018/10/29 14:31
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:けんたん - この投稿者のレビュー一覧を見る
ひむがしの野にかぎろひの立つ見えてかへり見すれば月かたぶきぬ
淡海の海夕浪千鳥汝が鳴けば心もしぬにいにしへ思ほゆ
柿本人麿
雄大なスケールの秀歌が多く,万葉の世界に浸ることができます。
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短歌を読み、一首の意味を取り出して読み、気に入った歌に付箋を貼った。
国文学専攻でもない私には、短歌の解説はやや難しかった。
それでも時代背景は歴史好きな私には参考になった。
万葉集は、作者不明の歌がたくさんある。それを読めるのが、おもしろい。
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-要は繰り返して読み一首一首を大切に取り扱って、早読して以て軽々しく取扱われないことを望むのである-
日本の心を知ろうとするとき、歴史の変遷や各種文化などを知識として得るのも大事でしょうが、まず、最初のとっかかりは、"ついつい「万葉集」の歌に惹かれてしまう"という気持ちが自然とわきあがってくることで、それがないと、いくら知識を学ぼうとしても意欲がわかないし、もちろん身に付かないですよね。
この本(上下巻)歌人、齊藤茂吉が、4500余の万葉の歌の中から、「国民全般が万葉集の短歌として是非知っていらねばならぬもの」約1割を選んだもの。注釈や評はただのサポート、大意がわかったら、何度も反復熟読するための本。一家に一冊あるとよい。
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この本を読んではじめて万葉集をというより短歌もええもんやなあと思えた。
これがあればもう万葉集は大丈夫。
なんてね?
教育実習で教えることになったのがたまたま万葉集のパートでそのときの予習のひとつとして初めて読んで気に入りました。
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[ 内容 ]
「万葉集入門」として本書の右に出るものはいまだない。
万葉の精神をふまえて自己の歌風を確立した一代の歌人たる著者が、長年の傾倒による蘊蓄を傾けて約四百の秀歌を選び、簡潔にしてゆきとどいた解説を付して鑑賞の手引きを編んだ。
雄渾おおらかな古代の日本人の心にふれることにより、われわれは失われたものを取り戻す。
[ 目次 ]
たまきはる・うちのおほぬに(中皇命)
やまごしの・かぜをときじみ(軍王)
あきのぬの・みくさかりふき(額田王)
にぎたづに・ふなのりせむと(額田王)
きのくにの・やまこえてゆけ(額田王)
わがせこは・かりほつくらす(中皇命)
わがほりし・ぬじまはみせつ(中皇命)
かぐやまと・みみなしやまと(天智天皇)
わたつみの・とよはたぐもに(天智天皇)
みわやまを・しかもかくすか(額田王)〔ほか〕
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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古(いにしえ)から現在にいたるまで、多くの人の心をつかんだ歌の数々
それらを、斎藤茂吉という、これまた名歌人が選定・解説してくれるという豪華な内容
当然ながら今となっては共感できないものもあるが、思わず「ふ〜ん」とため息をつくほどに美しい歌に多く出会うことができる。
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斎藤茂吉の文体からして古式ゆかしいものであるため、よみやすいとは言えない。
しかし選ばれた短歌(そう、基本的に短歌のみから選んでいる)への解説が理解や感慨を深めてくれ、たいそう勉強になる。
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随一の歌人である茂吉の考証癖の結晶である。俳句であれば、山本健吉の『現代俳句』に匹敵する名著である。
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戦前からのベストセラー。無人島に持っていくならこれだろう。万葉集解説の決定版。
万葉集の解説本で最大のヒット作だろう。戦前からのロングセラーである。特攻隊員など明日の身も分からぬ若者たちが読んでいたのかも知れない。それだけ歴史の重みのある内容。
斎藤茂吉といえば言わずと知れた歌人。創作者ならではこそ分かる作歌の要諦が多く記されている。
万葉集の解説としては何よりこの作品であろう。
人生で何度も読み返している。
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近代短歌の巨星斎藤茂吉が選んだ日本最古の歌集であり、
1938年から80年以上読まれている大ベストセラーである。
4000首以上ある万葉集の歌から400以上を選んでいるが、
太字で解説付きで取り上げられているのは360首ほどであり、
一日に一首ずつ読んでいくのに丁度いい構成になっている。
通して読んだ印象としてはまず特別な光景を描き、
そこからかすかにだが強い想いを感じられる歌が多いように思う。
ますらをぶりというのはそういうことなのだろうか。
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寝る前の読書。
「あらなくに」とか感慨をこもらせている
と言われてもわからないのはわからない。
まだまだ時間がかかりそう。
万葉というが思っているより遠くないとも思う。
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前に唐詩選の本読んでてやっぱり同じこと思ったけど、解釈の仕方がフィーリングすぎてモヤモヤする。斎藤茂吉には色々と見えてて、聴こえてるんやろけど、それを説明してくれんもんやから自己満足にしか思えん。「なんてゆうか、こう、独特の余韻があるんだよね!」て言われても、それを自分で詠んでみて感じられへんから本で勉強してるんであって。
歌について知りたいなら斎藤茂吉がお師匠さんと仰ぐ正岡子規の『歌よみに与ふる書』を読んだ方がいい。所々乱暴な論理もあるけれど、自分の考えをしっかりまとめて述べているだけでも斎藤茂吉とは違う。斎藤茂吉のこの本はつまり「私は柿本人麿が好きです!」という一言で終わってしまう薄い内容しかない。
頑張って上巻だけでも…と思ったが文字の上を目がすべるだけで何も頭に入ってこないため売却。