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取材の緻密さに脱帽。自身の研究過程をうまく物語に取り入れていて、謎に迫るプロセスを楽しむことができる。浮世絵や江戸文化知識も楽しく知ることができてよい。研究の表現方法て、こういうカタチでもいいんだと。
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作品は現代編と江戸編で構成される。現代編は元大学講師佐藤貞三が主人公で語られ、江戸編は出版元蔦谷重三郎。この二編が交互に語られ写楽の真相を追究する。
現代編は、佐藤貞三が事故で息子を失い、その後一緒に謎を追究する片桐教授と知りあうところから始まる。そして写楽のあらたな正体を提示していく。
江戸編は、写楽の浮世絵を出版した蔦谷重三郎に語らせている。蔦谷が歌麿を育てたことや、江戸時代の鎖国の様子、徳川政治の様子を描き、写楽の絵に出会って感動した様子が生き生きと描かれている。
江戸時代10か月間だけ表れた写楽という謎の人物について、正体を探求する話だが、真相は誰もわからないところにロマンを感じる。だから新しい説に心が躍らされる。話に引き込まれ一気読みした。
蔦谷重三郎の江戸編のほうが好きで、最後は感動した。
現代編の回転ドア事故とか片桐教授とのことだけで一冊の話が作れそうだし、江戸編の蔦谷重三郎の話だけでまた一冊話ができそうである。それだけ盛りだくさんの作品である。
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上巻はまだまだ謎だらけです。
さすが島田さんですね。分かりやすく、且つ緻密なお話なので何処までがフィクションか分からなくなりますが、どうでもいいくらい面白いので一気に読んでしまいました。
この人理系の人?ホント細かい…
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写楽=外国人説に基づいたフィクションは面白いと思うが、どこまでが真実なのかだんだんとわからなくなって来た。真実が幾分か混じった推理小説という感じか。
あと、多くの人が思うだろうけれども、冒頭の主人公の子供の自己に端を発した妻とのいさかいのくだりは不要だろう。平賀源内が相良に逃れて、カピタンを暗殺したという疑惑はどうなったのか?
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真実なのか全くの嘘ものなのか、曖昧なところがワクワクする。ミステリーの部類なのかどうかはわからないが、これぞミステリー! と唸ってしまう。面白い!
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回転ドアの事故で息子を失った佐藤。妻と義父との対立。息子の事故から回転ドアの安全性を高めるための会合に参加した佐藤。会合で出会った片桐教授。川に飛び込み自殺を図った佐藤を助けた片桐教授。妻と義父の起こした裁判に巻き込まれ週刊誌で叩かれた佐藤の浮世絵研究。佐藤が手に入れた肉筆がに書かれたオランダ語を訳した片桐教授。写楽の正体を探る佐藤の研究。
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六本木の回転ドアの事故から物語が始まり、「写楽」の謎を解いていくという因果関係が強引的。
しかし、「写楽」というのがこれほど謎めいた人物だったのか!?、一体、写楽は実在したのか?たった10ケ月の活動でその名声もその後の人生も何も残されていない・・・
鎖国政策の江戸期の幕府政策に反する各藩の利権阻止もからみ、謎の人物「写楽」が関与していたのか?
別人説としての謎を解き明かしていく・・・
下巻では、その回答があかされるのか!?
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島田荘司さんは初めて読みました。とっっても面白いです。やっぱり巧いです。社会風刺や、歴史的観点からの見方、それでいてミステリってなかなかできないことと思います。しかも写楽の謎に迫るって、誰もが正体を知りたい人ナンバーワンの日本史の人ですからね。早く下巻も読みます。
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前半だからか、ちょっとダルい。
島田さん、大好きなんですが、江戸編に入るまでが、長くて苦痛でした(^^;;
上巻の最後1/3くらいからは、スルスル読めます!!
下巻にも期待☆
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思ったより長いので、上巻読後で一度感想を。
写楽は誰かを探るストーリーだが、思いがけない人物を想定。高圧的な妻とその実家との争いをからめながら、江戸時代と現代を並行して話は進む。上巻の最後にまたもや思いがけない事実が。。さて、下巻に移るか。
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上巻は、説明がくどくて、しばらくすると「あれれ、また同じ説明しているけど?」の繰り返しで、とても読みずらい。
超高速ななめ読みで、なんとか読了。
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東洲斎写楽の正体に迫った歴史ミステリー。
鎖国であった当時の江戸文化の様子、歌麿や京伝、そんな絵師などを取り仕切る蔦屋重三郎たちの交流の様子がとても良く伝わって来る。
そして描き出される写楽の正体。
「閉じた国の幻」まさのこの副題の通り、閉じられかつ規制された不満が高まっていた時代に、蔦重を中心に国内外関わった全ての者たちが紡ぎ出した幻こそが写楽だったのだろう。
と面白かったのはこの作中にある「江戸編」まで。
正直「現代編」はいらない、江戸編の合間に解説があるだけで良かった。
説明を兼ねているが物語にしてしまったために冗長過ぎてわかりずらい。
回転ドア事件も風化させてはいけないという思いはあろうが、それはそのテーマで書けば良いわけで、写楽とは一切関係ない。
この現代編のせいでものすごくつまらない物語になってしまった。
だって江戸編、全体の3分の1もないぐらい短いから。
江戸編が非常に感動できる物語なだけに、ただただ残念。
特に(上)は現代編の部分が多くほとんど楽しめず。
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またも歴史にアクロバティックに切り込む。
いつもの日本人批判も含みつつ。
現代編の答え合わせをするかのような江戸編。
現代編の回収されない要素たち。
構成の粗がやや眼につく。
備忘録。
どうしてだか、写楽=シャーロック・ホームズだった! というネタバレをどこかで読んだ気になっていたが、これは自分の夢だったのね。
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ページをめくる手が止まらないとはこのこと。有名すぎるくらいの浮世絵師なのに、その実ナゾだらけな人物だということはまったく知りませんでした。ノンフィクションとフィクションの融合ほど面白いものはない。
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ぼちぼちですね。
初めて島田さんの作品を読みますが、
とても、惜しいような感じですね。
とりあえず、上巻を読んだ時点での印象ですが、
題材は面白そうですが、全体の方向性に対するしまったものが見えないように感じますね。
とりあえず、下巻に期待します。