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地域おこしのバイブルとも呼べるような本。著者の金丸弘美さんは「食環境ジャーナリスト」「食総合プロデューサー」の肩書通り、地域の食からの地域づくりを専門にしています。
この本の中には、馬路村を始め、様々な農山村の地域おこしの事例をギュッと凝縮して詰め込まれた感じです。
面白いヒントが満載、繰り返し読む事で改めて再発見するものも多そうです。
良い勉強になりました。
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前半は、田舎と言いながらも、かなり上手く行っている地方の話で、正直言って、なぜ上手く行っているのか、その原因まで踏み込んで欲しいという感じであった。後半からは、地に足の着いた農業に取り組む人達の姿が描かれ、それなりに納得感のある内容となる。こういう話を読むと、最近の食品偽装の話は、真面目に農業に取り組んでいる人達からすれば、納得のいかないものだろう。そんな扱いをされるのであれば、自ら販売し、調理して提供したいと思っているのではないだろうか?
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https://www.nhk-book.co.jp/shop/main.jsp?trxID=C5010101&webCode=00882972009
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うまくいってる地域の紹介だから、うまくいっていないところとの具体的な比較がないぶん、明るい一面しか知ることができない。
ただ、やはりきちんとサーチして行動を地道に続ければ田舎を持ち味に町おこしは可能かも、というのがわかっただけマシか。
食に対しての貪欲さは日本人からきってもきれないものだから、食育にからめて環境問題を提示するというやり方はありだな。
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この本は、主に今までなかなか脚光を浴びることのなかった田舎のオリジナル性に富んだ田舎開発の現場や、現代の日本人の生活や食文化、また観光ビジネスや町づくりのあり方を見つめ直した内容が書かれている。
「これまで{なにもない場所}といわれていたこと自体が、個性を際立たせ、価値を生むようになった。手つかずであればあるほど、逆にパーソナリティーを生み出しやすい」とういう言葉に私は注目し、また共感した。高齢者が多く、雇用場所も少なく、町から若者が出て行ってしまうという現象は、恐らく「田舎」と呼ばれる多くの地域で起こっていることだろう。また、その地域に住んでいる人々は大抵自分たちの暮らす町に自信がなく、また、高齢者は生き甲斐がないと感じているのだそうだ。
しかし、自分の町は何もないからと諦めるのではなく、何もないからこそ開発できる要素が多く眠っているということを理解するのは、とても大切なことだと感じた。しかし、ただ新しいものを生み出すわけではなく、あくまで「田舎」の形を変えないことが大切だ。もともとあった自分の町の「ありのままの魅力」をどのように人々に伝えていくかが重要となってくるのだろう。古い建物や家具も壊すのではなく、イノベーションをして再利用というのもとても趣があって良い。田舎は田舎らしく、食材や宿泊地なども見栄を張らずにありのままでいることが、人が寄ってくる一番の強みであると私は考える。(田園 20150105)
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付加価値または環境共生による成功例を紹介。すべての田舎が様々な手法で付加価値を追求したらどうなるか、というのは杞憂なのかも知れないが、どうしても読んでいる最中に考え込んでしまった。身の丈に合った持続可能性を備えた生産者と、食の安全性に対してお金を使う賢い消費者がバランスよく増えてほしいが、これも理想論かも……
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【2015/4/1】
紹介者:川口明美さん
レビュー:米山(主催者)
「田舎」ということ自体にある魅力に気づかせてくれる本。
富山という田舎に住みながらは気づきにくいことが書かれている?と思われる本。
地方創生ということの本質は、地方の利便性を上げることだろうか?
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本文で紹介されている事例もとても興味深かったけれど、あとがきに書かれた金丸さんが全国の農村や食の現場をめぐり始めたきっかけと動機についての話がとても印象に残った。
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田舎をその田舎らしさをもって活性化する、各地の取り組みを紹介。それらに共通する法則は、
1.発見力
「地域の独自性=(パーソナリティー)はなにか」、をとことん考える
「よそ者」、特に都会も海外も知っている若者や女性の視点で見つめ直す
都会やよその地域を安易にまねしない
2.ものづくり力
地域の特性に合ったものを栽培し、加工する
地域の環境や豊かさを大切にする
国内外の視察で得た学びを地域特性に合うようアレンジする
商品開発には、食感度の高い女性を巻き込む
3.ブランドデザイン力
ソフトと人材の開発にお金を使う
ものづくりを核に、体験メニューで消費者を巻き込む
徹底的に「田舎」の物語を織り込んで売る
長期的視野で地域全体をデザインする
地域同士賢い田舎同士、知恵をつないでますます発展する
4.食文化力
特産品を売りたいなら、まずは地域の食文化、その背景を学ぶ
誰もが学習できるテキストと、体験できるワークショップを効果的に組み合わせる
アンテナショップやラボなど、文化を伝える「場」を作る
食を売り込む戦略で、次世代の「味覚と健康」を守る
5.環境力
地域の農家や加工業者など伝統的な生産者や作り手を表に出す
「環境のため」が、地域住民の誇りになる
身の丈にあった経済規模が持続可能のポイント
伝統的な建造物を大切にする
景観保護のために町全体のデザインに配慮する
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アンビリーバボーの世界でした。
農家の人が、
都会の人はなかなか死なないよね、こんなに農薬ぶっかけてるのに、、、、、
と、言い放った一言には、どうにも感慨深いものがありました。
コウノトリを絶滅から守るために行った農地改革、過疎化の進む田舎に人を集めるために動き出した人たち、そのほとんどの人が普通の人たちだったこと、そんなストーリーの中にとてつもないドラマが潜んでました。
海賊と呼ばれた男、女、子供、まさに今でゆう映画化できるほどの行動力を持った人間が、日本中のあちこちにいたことが、私にとってものすごい刺激になりました!!!!!!!
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・「田舎がかっこ悪い」という時代は、1980年代に終わっていた。
しかし、当の田舎のほうでは、21世紀に入ってもなかなか意識が
変わらなかったのではないか。
・「食のテキスト」素材の背景、材料、加工法、作り手、味、流通
・イタリアの「スローシティー」活動
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食文化を中心に、地方の山間地や離島、過疎地など、とかく貧しく生きづらいように思われがちな田舎であっても、豊かな生活をおくるための行動、つまり、その逆転劇の間近な例を紹介しつつ、田舎が自立・発展していくための5つの法則を教えてくれる本です。5つの法則とは、発見力、ものづくり力、ブランドデザイン力、食文化力、環境力の五つ。もうちょっと詳しく言うと、自分の住む田舎はすべてにおいて都会に劣っている、などと卑屈にならずに、「これ、いいんじゃない?」とう部分を、都会の価値観とはまた別の視点から見つけていく発見力。生産→加工→販売までやっていく第六次産業で、生産物に付加価値をつけて、ただ生産物を売るだけじゃ得られない利益を得るものづくり力。田舎を丸ごとプロデュース、デザインして、訴求力を高めるブランドデザイン力。スローフードなど、食のホンモノを見つめなおし、美味しさや健康、美容効果までを考えた食文化力。近代の、大量生産重視で効率第一の、環境を破壊していく経済にまず気づき、そこから抜け出して持続可能な経済を支えるための環境を大事にする環境力、となります。この本はもう8年も前に出たもので、うちの街を顧みても、とりあえずこういう例を勉強して、実践に移せるところは移しているかなあと思えたりもし、現在ではまた別の壁にあたっていたりして、「ポスト田舎力」が求められているところなのかもしれないなあと感じもします。
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田舎力シリーズ
地域活性において代表的な成功例を紹介しつつ、その例から法則性を見出し、紹介している。
もう10年も前の本になるので、細かい部分の変化はあると思うが、地域活性化という点について、何が必要なのかという視点を培う基盤にすることはできると思う。
いくつかの成功例を読んで思ったことは、何事も真似ではいけない。参考にしても、その地域に合った物に昇華させなければいけない。そして中心人物も、将来を見据えた考えと、人を集めるコミュニケーション力と、何より現状をどうにかしないといけないという強い思いを持っていないといけないということ。これは地域活性に限った話ではないが…