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ちょっと厚めのミステリー。初めて読む作家さんですがびっくりするくらいあっという間に読んでしまいました。自分が無罪判決を下した男に自分の家庭が狙われる。家族の不安と恐怖感が伝わりどんどんページをめくってしまいました。
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「隣人問題」ってとても大きなものだ。
巷では隣同士の住人が、ほんの些細なことで死傷事件まで発展する場合もある。
とっつきにくく愛想の悪い隣人であれば、まあ付き合わなければいいかもしれない。
しかし、隣人が異常なほど自分の家族に親切だとしたら・・。
600ページ近くあるが、一気に読んでしまった。
このストーリーは単なるサスペンスというわけはなく、嫁姑や介護、子育て問題に関わる家族心理の内面がうまく描かれている・・。
様々な問題で家族同士でも微妙に気持ちがすれ違い、多少の距離が生まれる。
そこにこの武内という男が巧妙な罠をしかけてくるのだ。
一度家やマンションを持つと、住宅ローンや子供のこととか縛られることも多くなる。
隣人が異常だとしても、そう簡単には引っ越すわけにはいかない。
また、たとえおかしな人が隣にいるとしても、こちらから強制的に引っ越しさせることもできない・・。
「隣の人がどうか普通の人でありますように・・」
そうやって、運を天に任せるしかないのだろうか。
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怖い。シチュエーションは異なれど「黒い家」を思い出してしまった。前半の義理の母を介護する妻と義理の姉とのやり取り(遺産の話とか)は妙にリアルで読んでいるこちらまで気が滅入りそうになった。
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やっぱり雫井さんは面白い!
ずっと積ん読にしていたのが悔やまれる作品でした。
一部、人の描き方がステレオタイプに過ぎる嫌いはありましたが、それを補ってあまりあるサイコなストーリーと語り口。読み始めたら引きずり込まれて、あっという間に読了しちゃいました。
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2日で読みきった。サスペンス・サイコ的な内容で割とスラスラ読める。主人公は裁判官。一家惨殺の容疑者に無罪判決を下し裁判官を引退する。その無罪判決を下した容疑者が主人公の隣へ引越してき、そしてまた殺人が…。なかなかリアルで面白かった。
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元裁判官で、現在は大学教授の梶間。
妻、息子家族、寝たきりの母親とともに暮らす彼の隣りに、
かつて殺人の容疑者として服役し、
裁判で梶間が無罪を言い渡した武内が越してきた。
家事に疲れ果てていた妻の代わりに、
梶間の母の介護の手伝いや分を過ぎる贈り物、
庭の手入れなど大きな善意を示してくる。
だが、嫁である雪見は、武内のフトした瞬間に見せる冷たい目に
何故か寒気をおぼえていた。
こわいね。
武内自身は悪気どころか、善意しか持ってないわけだし。
いつの間にか壊れていく夫婦、家族のきずな。
隣人トラブルって「騒音」がよく取り上げられるけど、
こういうトラブルっていうのは
目に見えにくい分、もっとこわいのかも。
読み終わった時に、タイトルの本当の意味が見えた。
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これは、厳格な家庭、裁判官という仕事をしている家族の話。
裁判官、梶間がくだした「冤罪」の裁判。
それを受けた冤罪になった武内は、もちろん「冤罪」と
決定がくだされるまでは、「殺人犯」として扱われていた人物。
その後、裁判官を辞任し、大学教授となった梶間の隣の家に
なんと、その武内が引っ越してくる。
梶間には、世話になったからと、梶間の家族に、執拗ともいえるほど
親しく接してくる。
妻には、特に親切にし信頼もえる。
が、長男の嫁、雪見だけは、「直感」と「違和感」を感じるのだ。
その武内の過去をあばいていく過程、
本当に「冤罪」は正しかったのか。
崩れていく梶間の家庭、関係が悪化していく梶間家。
水面下で真実を突き止めようとする雪見。
最後には、とてつもない真実が表面化してくるのだけど。
ものすごいどんでん返しなのだけど、
それを受けての梶間の行動が・・・・納得いかなかった。
法で裁く立場の人間が・・・。あまりに安易な行動。
もっと、ほかに出来そうな結末があったようにも思う。
そこに至るまでの、それぞれの「心」の動きや、人間のつながり
人の心への入り方、「近所付き合い」いろいろ細かい描写で
とっても引き込まれるものがあった。
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犯人の異常性にぞわぞわする。
はっきりとわかるまでは、心がざわざわした。
明らかにおかしいとわかると、身体がぞわぞわした。
終わり方は、あんまり好きじゃない。
そっか、この人が主人公なんだっけ?って感じ。
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ミステリー食わず嫌いな私が奨められて初めて手をつけたミステリー作品。
読む手が止まらず徹夜で読破した思い出の作品です。
裁判官により無罪判決を下された元殺人犯が、なんとその裁判官の隣に引っ越してくる。
家族に執拗に親切に接し、心の内側から侵入してくる男・武内。(あまりにも衝撃的なキャラクターだったので覚えました笑)
武内が引っ越してきてから、次々と奇妙な出来事が起こり始め…。
体の内側からぞくぞくくるような静かな恐怖がある。
弟に奨めたら弟も絶賛。しばらく武内話でも盛り上がりました笑。
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じりじりと迫ってくる恐怖を味わえる。「巧妙」というのはこういうことなんだろうな、わかってもらえないジレンマとともにどんどん信頼してた人が離れていく…物理的にも心理的にも怖い作品。
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雫井脩介は『虚貌』以来、今イチオシの作家です。
二転三転する展開に一気に読み切りました。私も含めて最近のミステリの読者って、結構穿った読み方というか、捻くれた見方をしながら読み進める人が多いと思うんだけど、そういう読者心理をも巧みに利用している、という感じがしました。「もうちょっと素直になろうよ」的なメッセージがこめられているんじゃないかと。それがストーリー自体のテーマとも重なって、うまいなぁ、と。最後の最後まで、何が何だかよくわからん、というのが正直なところで、何度もいい意味で予想を裏切られて。本当に楽しめました。
介護、育児、冤罪と、なかなか現代的課題が盛りだくさんで、どれも深く入り込み過ぎないけど、でもきちんと描いている感があって、その辺りに好感がもてます。
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間違いなく雫井脩介最高傑作。介護や冤罪など入り込みやすい内容もさることながら、雫井氏の天才的な文章力が裁判官一家と隣人という、狭い世界で起こる物語のサイズを確実に巨大化させている。個々の小さな物語をを丁寧に描くので感情移入しやすく、人間の持つ狂気がだんだんあらわになってこじれていく様子が、静かにでも確実に忍び寄ってきます。殺人鬼竹内は人格障害をうかがわせます(笑)
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冤罪物ははじめて読みました。
裁判官の生活などが少し出てきて新鮮でした。
サスペンスの要素もたっぷりで最後まではらはらどきどきさせられましたが、結末をもう少し丁寧に描いて欲しかったです。
クライマックスは臨場感があってよかったです。
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(2015.6.28再読)
何度読んでも、「だまされないで~!」と叫びたくなる。
とても怖い。
こんな人、いそうだから……。
尋恵の嫁姑問題もえげつない。
すごくできた人だと思うな、尋恵さんは。
私だったらあそこまで旦那が非協力的だったら絶対文句言ってるし離婚だし、ましてやがんばって「三万円」なんて言われたら殴りかかってるな、姑に。
確かにそこを隣人につけこまれたらコロッといくかも……。
最後が切ないけどよい。
これからは幸せになりそうだもの。
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「クローズドノート」にいたく感動した私ですが、雫井さんの他の作品はクライムノベル系ばかりと知り、うーん・・・と思いつつ手にしてみました。
何かドラマで見たことありそうな、もしくはドラマ化されそうな作品(実際ドラマ化されたそうですね)。
ラストの見える内容ではあるんですが、途中読者を飽きさせない細かい伏線などが盛り込まれており、正直心に響くようなものはありませんでしたが、どきどきハラハラ感は味わえるので面白かったです。
ラストが事件解決、めでたしめでたし、ではなく、切なかったですね。
そこが良かったです。
それにしても「クローズドノート」と同じ作者とは思えなかったです。
他の作品にもまた挑戦してみたいです。