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谷川俊太郎さんの作詞した校歌を集めた本。
歌詞しか読めない(本だから当然)けれど、元気な歌声が聞こえてきそうな気がするから不思議。
校歌に対する愛着は、自分の学校に対する愛着とイコールであるように思う。
他の学校の生徒と合同の行事では、相手に負けまいといつもより気合いが入ったし、卒業後に友達と校歌を歌った時はそれが仲間の証だった。
良いとか悪いとかではなくて、私の学校で過ごした時間の象徴。
つらいこともあったけど、思い返せば愛おしい「あの頃」そのものの歌だ。
谷川さんの歌詞を読んで、校歌にはたくさんの願いが込められているんだなと感じた。
歌う子供達への優しいメッセージがぎっしりと詰まっているな、と。
特に良いなと思う詞もいくつかあった。
でもこの歌を歌いたかったというのとはどうやら違う。
自分が歌ってきた校歌に対する愛着がやはり勝ってしまうようだ。
これがひどくなると誰にも理解されない頑固者になってしまうのかも…。
自分の思い出を大切にするのは良いけど、あまり凝り固まらないように気をつけよう。
そう思った。