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映画を見て、好きだなと思って原作読みました。
原作の方がより寂寥感が強く、より温かみが強く、著者の他の作品も読みたくなりました。
私にとっての宮本作品初体験の本です。
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「幻の光」は、川上弘美の『真鶴』に通ずるものがあるような…。日本海と太平洋の違いを思いながら読むとまた楽しい。
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表現が分からない。
なんでこんな終わり方??
って、分からないことが多かった一冊。
感性が低くなってたのかな。
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北陸出身なので、日本海の荒波と厚い雲に覆われた暗い空に、すごく感情移入できます。
ラスト近く主人公が浜辺の道を歩いていて、海に光が射す場面…鳥肌が立ちました。
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関西弁?の語り口がいい。
ものごとの受け止め方がなんだかやさしい。
それから、背景に海があること。
安堵と悲しみは似ている気がする。
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情報科教員MTのBlog (『幻の光』を読了!!)
https://willpwr.blog.jp/archives/51309764.html
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宮本輝は神戸に生まれ、その後生活の場が幾度か移っている。その中に私の故郷である富山があって、作品の舞台としても登場している。そんなことで親近感を覚え、これまで数多の作品と出合い、今も‘おつきあい’が続いている作家さん。
「幻の光」のテーマは‘喪の仕事’、かな?愛する人を喪った人が、その死を受け入れ、自分の人生を取り戻して新しく生きはじめる、そのひとつの過程が描かれています。
愛する人を喪った人は、別れなければならなかったその意味が納得できなければ、いつまでもひとつの別れから立ち直ることができないのかもしれません。「なぜ?」と問うべき相手がいない分、答えを見つける作業は難しい。でも、思いがけないところで、その答えらしきものに出くわす、あるいは自然と「ああ、そういうことか」と思わせられる。それが、のこされた人の再生の入口。
けっしてきれいなばかりでいられない人間の、どろどろとマグマのように熱をもって奥底でうごめく業や性が、誇張なくストレートに描かれる作品集。表題作はじめ、収録作はどれもごくごく短い短篇ながら、読後感に重みあり。
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久々に読んだ宮本輝。
暗いというレビューが多いけれど、人生の悲しさというか、
人の抱える根本的な孤独を直接的にではなく、物語を通じて感じさせてくれる。
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力強い短編でした。「夜桜」良かった。
主人公が愛したこの世にもう居ない人に、切ない関西弁でずっと話しかけ続ける。
少女期を思い出す行が特に悲しく痛く、心に残っています。
貧乏、不安、恐怖、疑問…常につきまとう幼少期。
愛した人の死を思う時、やっぱり不安、恐怖、疑問を携えながら、淡々と生活を続ける女性。
汚いものに触れてはいけない、多分子供時代は…。違うかな??
映画も良かったです。
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「夜桜」が好きかなあ。後悔ばかりの人生の中で、ふっと時が止まる瞬間。
「寝台車」を読んでいると、仕事のことが思い出されてちょっと落ち込む。
やっぱりこの人の作品は、静かに余韻が残る。
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初めて読んだ宮本輝の本。学生の頃。
これをとてもよい本だと思えたことが、なんだか大人になったような気がしたもんだ。
確かに暗い。でもそれがよい。
この暗さに乗っかる関西弁がものすごく響く。
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宮本輝、解決がない問題を美しく儚く語る文章、始めて読んで自分の中では新鮮で文章ってのもイラストやグラフィックに似てるんだと思った。
読んだあと、考えさせるというより、曇り空の中を歩いているような気分。
でも嫌じゃない。
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少し怖いような、それでいてじんわりと優しいような気持ちになる。
神がかり的でなく、日常の中に潜む奇妙な出来事は何かを暗示して、読み手である私をもさらっていくようだ。
時代背景と関西が舞台であることも、私には懐かしさと哀愁を感じさせる。
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記憶の中の出来事は、どれほど臨場感があっても幻影の現実でしかない。
当時の感情と現在の感情が交じり合い、広い視野を得ながら結局なにも変わらずに過ぎていく時。
なんかわかったようなわからないような事いいたくなっちゃう短編集。
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人は精がのうなると、死にとうなるもんじゃけ
とは、作中の言葉であり、不可思議な死に対するひとつの解釈である。
短編集。全編を通して、誰かの死が、深く或いは無意識のうちに主人公の思考に絡み付いていた。
貧しく、決して華やかではない日常の中で、漠然とした不安、答えの見えない感情が、何気無い瞬間、ふと胸中を過ぎる。
その源泉を探ると、それは、けじめをつけていない過去の出来事であり、それが誰かの死であったりする。
死というものに、答えを与えることは、誰にだって難しく、いつだって解らないものだということ。
平凡な日常を切り取り、平凡な人の不安定な心のうねりを通じて、読み手に教えてくれたような気がする。
宮本輝の純文学は、読みやすい。