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チェック項目8箇所。東洋の宗教では、世間のなかで出世してお金を儲けるのではなく、欲望を抱かず満足して生きる「小欲知足」という考え方があったらしい、プア充は、その「小欲知足」の思想を、現代の日本に適した形にアレンジしたもの、収入が低いからこそ、豊かに安定した生活ができて、楽しく幸せに生きられるという考え方なんだ。この本を読みながら、ちょっと立ち止まって一緒に考えよう、今の生活を続けた未来に、何が待っているのか、定年後、死ぬまでの間、仕事なしで何を楽しみに生きていくのか。「会社というのは、株主に利益をもたらすためにあるものだから、株式会社である限りは、成長という使命からは永遠に逃れられないだろう、大きな会社であればあるほど資本も大きいわけだから、プレッシャーも大きいだろうね、みんな、そのプレッシャーにずいぶんと振り回されているわけだ」。「会社の成長使命に、君たち個人が振り回される必要はないんだ。『成長しなければならない』『稼がないといけない』現代社会が作りだしているそんな幻想に、みんな不安をあおられているだけなんだよ」。「余裕がなさすぎて時間の管理ができず、間に合わせるためにタクシーに乗るなんてのも、無駄遣いだな。時間をお金で買うという賢い利用方法もあるからな。だが、時間と心の余裕がないための支出は、無駄な支出といえるだろうな」。「日本は海外に比べて犯罪も少ないし、どこのお店に行ってもサービスのレベルが高く、店員も親切だ。平和な国だから、国民も温和で他人に優しい。極端な話、日本ではホームレスになっても生きていける。社会全体が豊かだから、たいしたお金がなくても生きていける国なんだよ。こんなに生きやすい国はなかなかないだろうね」。「仕事にやりがいを求める生き方も、もちろんあるだろう。だが、そういう人はベンチャー企業や大手の忙しい会社に行けばいいんだ。仕事にやりがいを見出さなくても、世の中に楽しいことはたくさんある。『仕事は、一日の3分の1の時間を費やすんだから、そこにやりがいを見出さないと人生はつまらなくなる』なんてのは思い込みだ」。「世界の宗教の半分は禁欲を基本としている。禁欲しているからこそ、たまに行われるハレの日の行事が、楽しいんだよ。禁欲からの解放だな」、「『待つ』ことは、人間にとって実は意外と大事なことなんだよ。お祭りだって、毎日あったら特別でもなんでもないだろう?」
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今を生きること
欲望に惑わされないこと
給与=労働×時間
その分仕事に費やしている など
必要以上の欲を持たない
という考え方は共感できた。
欲=不安・嫉妬・劣等感など
マイナス感情を満たすものだとすれば
不安を感じたり、無理したり
そうゆうことはできるだけしないで
いかに心の余裕を保つかということが
1番必要なことなのだろう。
ただ、仕事に対して
やりがいを求める必要はない
というところは共感できなかった。
人生で実現したいことは
プライベートだけじゃない。
もっとより良い社会にしたい
そんな想いからくる仕事に対するモチベーションは、賞賛されるべきもの。
給与は、その結果だったりする。
お金のために働くのではなく
逆に給与が低くてもいいという考えでもなく
世のため人のため働いていたら
お金がついてきた
必要以上の分は困っている人に寄付
そんな生き方ができたらいいな
と、個人的には感じた。
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〇プア充
面白い本でした。本書は、「人生と仕事」というテーマを考える上で、とても有益な視点を提供している本だと思います。
資産をウン億も持っているくせに(実際に公言していた)、年収300万円で生きるとか120万円で生きるなどという本を出して、内容はどこかで聞いたような政策批判と、ハウツーレベルの生活サバイバル術を書き散らしている、どこかの眼鏡をかけた丸っこいコメンテーターに比べたら、この本はとても真摯で、かつ地に足がついています。
本書の言いたいことのポイントは、
(欲望関係)
・欲望には際限がない、不安感もどんどん増すだけ
・単なる節約、ケチではなく、余裕がない生活で生まれてしまうムダ(疲れたからマッサージ、急いでいるからタクシー、時間がないから外食)を省くだけでずいぶん違う
・無理をし過ぎない規則正しい生活が、生活と精神を安定させ、幸福度も高くなる
・日本は豊かで、親切な人が多く、社会インフラも充実しているので、実はそんなにお金がなくてもちゃんと生きていける国
・毎日が「ハレ」ではつまらない。普段欲望のままに域内生活をしているからこそ、たまの禁欲からの解放が楽しいのである
(仕事関係)
・若い時に、自分のキャリア・人生をじっくり設計せず、周囲や社会の意見に振り回されて進路選択すると、生き方に合わない会社に入ったり、ひどい時には使い捨てられたりする
・古くてダサい会社が意外にいい。仕事にやりがいを求め過ぎず、会社に振り回されない、自分の生活を大事にする生き方ができる
(人間関係関係)
・お金を稼ぐために人間関係を築く時間を持てないと、寂しいことに
・仲間が大事。仲間がいれば幸せに生きていきやすい
・お金がないからと言って結婚しないのはもったいない。結婚して子どもを持つことで、家族で助け合えるし、人間関係も広がり地域社会でも助け合えるネットワークが持てる。
・人に迷惑をかけるな、というのは人が孤立し始めた現代人の妄想。困ったときはお互いに迷惑をかけてよい。迷惑をかけあってこそ本物の人間関係が持てる。周囲に迷惑をかけ借りを作る、そして自分も下の世代を助け、支える。それでよい。「情けは人のためならず」。それが人間関係。
私は頑張る人もいていいと思いますし、そういう人間がいなければ、iPS細胞や難病の特効薬も生まれないでしょうし、世界的な感染症を防ぐこともできませんし、紛争国の武装解除も進みませんし、事故や急病に遭遇した時に病院に行っても助けてもらえないことになります。素晴らしい映画や小説も楽しめませんし、そもそも私たちが普通に生活するだけで必要な数々の品々も、やはり誰かが頑張っておられるから、安価で安定して供給されているわけです。
頑張っている人がお金だけのために頑張っているか、頑張っている人は皆高収入を求めているかというと、それは違うわけですし。
ですが、無駄に欲望の充足を追い求めたり、無理に頑張ったり、皆が頑張らなくてはならないという風潮になったり、というのは不健全なのだ、むしろ逆に非効率な社会なのかもしれないという指摘は���要かと思います。
一見アホくさい本に見えるかもしれませんが、なかなか深いテーマですよ。ぜひ読んでみませんか?
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小説仕立てなので、上手くいきすぎてるだろ、というツッコミはあるが、「お金が全てじゃない」という意識付けを考えるにはとっつきやすい一冊。
残業ってなんのためにしているのか、とふと思う。
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実践するかどうかは人によるとおもうけど、私はいい考え方だなと思った。
自分のしたいことと仕事が直結しない人には読んで欲しい。何も崇高な目的を持って働くことだけが人生じゃない。
何もないなら、偽らなければいいんだよ、と言ってくれてるんだと思います。
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厳しい見方になるが、10年前に出版された森永卓郎『年収300万円時代を生き抜く経済学』の内容をベタな(あまりにもベタな)物語風に書き換えて、それに「プア充」という印象的なキャッチフレーズを当てはめただけの、オリジナリティに乏しい作品。本書の中で「現代社会が作り出した幻想」がいくつも批判されているが、ここに描かれている「バラ色のプア充像」も同様に、いやそれ以上に幻想だろう。著者の言いたいことも分からないではないが、「プア充になれば万事解決」みたいな書き方をしている本書は、宗教学者の著者には申し訳ないが、カルト宗教の勧誘と大差ないものに見え、生理的な嫌悪感だけが残った。
本書の内容からは離れるが、『葬式は、要らない』などという本を書いておきながら、池上先生から「ではあなたが死んでも葬式はしないんですね?」と問われて、曖昧な返答に終始する(『池上彰の宗教がわかれば世界が見える』)など、どうもこの言論人は信用できない。自分で実践できないことを書いて、大衆をアジって、それでお金をもらっている人の書く「プア充賛歌」は、やはり眉唾ものと言わねばならない。
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言いたいことは分かるけど。
こういう発想が出てくること自体は、必然。
やっぱ、島田は、ヤマギシ会とか入ってたし、オウム真理教に騙されたり、こういう発想が身にしみついてるんだろう。
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う~ん。
共感できる部分と出来ない部分と半分。
老後はどうするのかな?とかいろいろ疑問…。
でも、贅沢や見栄にしばられた生活は嫌だからシンプルな暮らしはいいなって思うし…。
いいところだけ覚えておこう。
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タイトルと内容からしてエッセイかと思って読んだが内容は小説仕立て。年収の高いブラック企業を辞めて年収の低いホワイトに転職したら彼女もできて毎日が幸せになりました的な。心の持ちようによって幸せになれますよと。いわゆる学研の漫画的な展開。同意できる主張も多々ありますし僕自身もお金より心だと考えてますが、ご都合主義と宗教くさい物言いがひっかかりました。(読後、著者の略歴みたら納得)。
1時間くらいで読めますので、図書館などで借りて読むにはいいかもです。
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プア充、最高。
解説本かと思いきや、本文は小説チックに書かれており、非常に読みやすかったです。
ただプアに生きるということだけではなく、その根底にはしっかりとした思想が横たわっているのを感じた。
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■「プア充」のよい面ばかりで,片手落ち感がある。
■「プア充」的なライフスタイルが今の流行り
なんでしょうね。
個人的には嫌いではないけど。
■パトラッシュ,もう馬車馬のように働くのには
疲れたんだよ。
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よくあるエッセイものかと思いきや、ベンチャーIT企業に勤務する青年が主人公のストーリー仕立てになっていて、とても読みやすかった。「毎日がハレではつまらない」とか「いい人間関係を築きたいなら迷惑をかける」とか、すごく当たり前のことが書かれていて、これが当たり前でない今の世の中の方がおかしい気がした。内容的にはおおむね同意ですが、「仕事にやりがいを求める必要はない」という主張は、ちょっと淋しい気がした。(物語の部分では仕事についても、もっと肯定的に描かれていますが…)。
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とても共感できる点が多かった。
話題だし読みやすいので3時間あれば読める。
時間があるなら一度は読んでみるのをすすめる。
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古くてださい会社
有名な大手企業は安定しているが仕事は忙しい
今の人は未来を心配しすぎている
ベンチャーは倒産する可能性が高い
2014/07/21 立ち読み
感想
今の日本、ないものはないぐらい何でもあるから、精神的充足として仕事にやりがいを求めてしまいがち。それに加えて、これまで受けてきた教育、親の目もあり大手有名企業に就職するのが模範解答のように思える。でも、給料が良いってことはそれだけ儲かってるってことで、それだけ忙しくて、自分の時間がないってことなんだろう。
この研究室生活が辞めたくなるほど苦しいのは、向上心を持って能力もない分野に挑戦しようとしたから。向上心を持つこと自体は悪いことじゃないけど、新しいことに挑戦するとそれに伴う反動も大きくなる。それが自分の能力のない分野への挑戦なら、なおさらその反動は苦痛を伴うはず。実際、そうである。
給料は「年収300万円以上400万以下」とは言わないまでも、給料を第一に考えてはならない。ベンチャーでなくて残業が少なくて安定して利益を出していて「古くてださい会社」を選ぼう。
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お金を稼がないことによって逆に人は豊かに暮らすことができる。小説タッチのため若干うまく行き過ぎているきらいがあるが、現代にサラリーマンに響くメッセージがある。