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ハワイの神秘性に惹かれる…
ハワイを舞台にした短編だけど、
それぞれの話にどこか1本同じ筋が
通ってるような気がした。
ハワイに惹かれるのはそういう所かな。
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友人からもらった小説。
ハワイにまつわる物語×3
どれがいちばん好きか選べないくらい、どの物語も力強くて哀しくて優しい。
読み終えてまず強烈に思ったのが「ハワイに行きたい」ということで、それは南の島でバカンスしたいというよりは、この物語にあるようなエネルギーの中で何も考えずに夕陽を眺めたいような、そういう感覚。
もしかしたら今の自分は思いのほか疲れていて、魂の似通った誰かに洗いざらいいろんなことを打ち明けたいという欲求があるのかもしれない、と思った。
この本をくれた友人が「姉さんと僕」というお話のなかの「生きていること」について語っているあたりがしっくりきた、ということを言っていたのだけど、「生きていることとは、何でも順番を追っていかなきゃならないということ」っていうところ、私もものすごく、そうだな、と思った。
(私が毎朝している)朝起きてシャワー浴びて朝ごはん食べて身支度して、という大まかな流れのなかにも、着替えを準備したり身体を洗ったりパンを焼いたり紅茶をいれたり髪を乾かしたりいろんな順番を追っていて、それで1日が成立していて、その繰り返しを営むことが「生きていること」。死んでしまったらその順番を追うことさえできないということ。
そういう当たり前にある、つまらなくも見える日々の尊さを、よしもとばななさんの小説はいつも気づかせてくれる気がする。
運命とか縁とか、普段から意識して生きてるわけじゃないけれど、不意にそういうものを強く感じる瞬間がある。
今この小説をプレゼントしてもらってすぐに読んで、雑事だらけの日常を考え直すきっかけになったのもある意味運命。
幼い頃に抱えた傷だとか痛みだとか、もはや過去のことになりつつある悲しみとか、時間とともに和らいで消えたように思っていても、実はそんなに変わらないまま残っていて、だからこそそこに触れても一緒に笑える人とか、全部無駄なことに思えるようなエネルギーが時々必要なのだと思う。
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この本を書くのに、よしもとさんは取材に5年かけたという渾身の1冊だったが、読みやすくて、とてもおもしろかった。
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これまで、過去をひも解くことで、今を生きるための拠り所となる真っ直ぐな法則が見つけられる、そしてその法則を作っては破り更新することが人生なんだと思っていたふしがあるのだけど、読みながら、あー。なんか違うのかな、てか違うんだろうなー・・・と思った。
むしろ、今この日々の色んな事、それこそ自分の心にヒットするものからボールだよこれ、みたいなものまで、真剣乱れ打ちみたいな出来事の数々、それこそがなんていうか、人生でそうあるべきものなんだろうなと思った。(いつもの、よしもとばななマジックだ・・・。)
今が全て、と言うけど今起こっていることが全てなんじゃなく、今感じていることが全てなんだと思う。それは、過去に起こったことや未来に起こることを、今のわたしがどう受け止めて感じているかが、生きていく上でとっても大切なんだろう。むろん、今を素敵な気持ちで感じているのがいいに決まってる。
だって、もし今悲しいことが起こってしまったとしても、そのことによって、過去や未来で体験したりする素敵な思い出は損なわれることはないから。
過去の積み重ねが今に繋がるのは事実なんだけど、あんまりそこに執着しすぎると、人生は原因と結果なんだ的な発想になってしまう可能性があるなと。
それよりも、人生は過去でも未来でも色んな面をわたしに見せてくれるけれど、その中の素敵な体験を花束のように抱えて大切に生きていけばいいんじゃないかな。と思った。
そのための心の持ちようは環境や習慣である程度理想的な状態に持って行くのがいいんだろうな。
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2回目。
前回はただハワイにひかれて読んだけれど、今回はいろいろ教えてもらえた。
手元に置いておきたい本です。
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ハワイを舞台にした3つの短編集。
現実と幻想が一つになったような不思議な空間「ハワイ」のもつ空気感が伝わってくる。
人々の悲しみも人生の歪みもここに来れば知らぬ間に癒え、生きる活力がわいてくる。まさに再生の地。
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キッカケはなんだったか、よしもとばななさんの書く文章がすきで、手に取った。ハワイを舞台としたみっつのお話が書かれている小説集。どれも切ないようなあたたかいような、胸がキュッとなるような作品でした。ひとつめのお話が特にお気に入り。表現が繊細で美しくてとにかくハワイに行ってみたいと思わずにはいられなかったです。
《 素敵だとおもった表現メモ 》
・空想は甘くておいしくて食べ終わりたくない綿菓子のようだった
・感情が時空を超えて柔らかく広がっていく
・閉じたまつげが柔らかい影をぷりぷりしたほっぺたに落としている
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ぽろぽろ静かに涙を流しながら読み進めた。あざみさんの踊るスカートのゆれる動きや、夜の海のそばの空気が伝わってきます。2作品目の人生について語り合うシーンがとても印象的。「小さなことをこなしていく連続が人生なんだ」と思うと、家事が苦じゃなくなりました。
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ハワイで、哀しい出来事と向き合う人々のおはなし。
優しく切ない空気が漂うキラキラした1冊。
ただ、息つく暇が無いというか、ずっと同じテンポで同じ調子が続くのが少し退屈だったのと、大事なことを全て言葉にしてしまうもったいなさを感じた。
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2015/11/15
ハワイに行きたくなった。
いや、ハワイでなくてもいい。どこか海の見える静かな場所で、自分のこれまでのこと、これからの人生のこと、そんないろんなことを考えたいと思った。
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大好きなハワイを舞台にした3つの短編集。
目を閉じれば波の音、甘い風の匂いが漂ってきそうなほど、著者の選ぶ言葉たちに酔いしれた。
表題作「まぼろしハワイ」は、大切な家族を亡くし残された娘と年の近い義母の二人旅。
「姉さんと僕」は、両親の死と引き換えに生を受けた僕と、そんな彼に青春の全てを捧げて育てた姉の旅。
「銀の月の下で」は、両親の離婚以来人との距離感がわからなくて、何か痞えたまま生きているような女性の旅。
ハワイの空は、そんな彼らを、いやどんな人をも優しく包んで、生きることのうつくしさを教えてくれているようだ。
大切な人を亡くしても、石鹸が小さくなっていくように過ぎていく生きている者の時間は、あまりに切ない。生きるって順番を追ってきちんと経ないと進まない雑事の連続だけど、恋したり、酔ったようになったり、いい景色を見たりするのはその隙間の時間、死んだらそれができなくなるんだ、だから生きていたほうがいいんだって、自分の経験をもって身体の底から言える人には何もかなわないなあ。
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ハワイ行きたい、と思っていたら見つけた一冊。ハワイ云々以前にやはりよしもとばななの作品はどストライクだ…。本当に表現がきれい。主人公に感情移入する、というより主人公が見ている風景を自然と妄想してしまう。3つの短編のうち、やはり「まぼろしハワイ」が一番好きだったけど、「銀の月の下で」も面白かった。
現実ではなかなか、人と話す時に人生観とか生と死とか踏み込めないし、自分の想いとか考えをその場で言葉にして議論することってすごく難しいんだけど、よしもとばななの作品の中ではわりと自然にそれが行われている、そこに憧れる部分もあるのかもしれない。家族でも恋人でも友人でもいいのだけど、そういう話をさらっとできる、そんで感情の波に逆らうでなく、ただ委ねることができるって素晴らしいよなあと思う。
ああハワイ行きたい。でも帰ってきたくなくなるんだろうな。
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「どうして世界はこんなにきれいなのに、なんだか悲しいんでしょう?」
「それはね、ばななちゃん、逆よ。きっとね、悲しいからきれいなのよ。きれいだから続けていくのよ。」
あとがきまで心惹かれることがたくさん詰まった小説でした。きっとこの本を手にした時から、自分もハワイに世界に愛されてるって感じることが出来る一冊だと思います。
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ことばのかけらひとつひとつに、エネルギーがじんわりとこもっていたので、まるで少し冷えた箇所を温めるような一冊だった。
心が弱ってしまったときに、もう一度読みたい。
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著者がハワイが大好きでハワイの空気感をえがきたかったんだろうなと思う作品。
登場人物の名前がオハナとかハワイ語でクジラとか共感できない設定。