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カントン盟約としてのスイス
2022/06/06 21:06
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投稿者:福原京だるま - この投稿者のレビュー一覧を見る
スイスの歴史についてカントン(地方)の盟約によって成立したこと、カトリックとプロテスタントや保守派と自由主義といった対立を乗り越えてきたことなどなど面白かった。スイスが今でもカントン盟約時代の伝統で地方の力が強いこともわかった。
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結構不純な動機で読み始めましたが、世界史の授業とリンクして面白かったです。
スイスは強い国ですね。結構田舎もんぽいですが 笑
永世中立国とか資源が少ないとか割と日本に通ずるものも多くて考えさせられます。
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[ 内容 ]
ヨーロッパの中央に位置するスイスはユニークな国である。
風光明媚な観光地として知られる一方、国民皆兵の永世中立国でもある。
多言語・多文化の連邦国家で、各カントン(州)の自治権が強い。
中央集権化に対する国民の反発は根深く、国連やEUにも加盟していない。
こうした強烈な個性はどのように形作られたのか。
内部分裂の危機と侵略の脅威にさらされつづけた歴史をひもとき、この国に息づく独立心の源をさぐる。
[ 目次 ]
第1章 カエサルからカール大帝へ―ケルト、ローマ、ゲルマン
第2章 神聖ローマ帝国―諸侯割拠の時代
第3章 スイス盟約者団の成立―原初三邦同盟から八邦同盟へ
第4章 対外膨脹の時代―強国スイス
第5章 宗教改革と対抗宗教改革―盟約者団の分裂の危機
第6章 アンシャン・レジームの時代―門閥寡頭政治の矛盾
第7章 変転するスイス―革命と復古
第8章 連邦国家への道―分離同盟戦争前後
第9章 すべては国民によって―合意民主主義へ
第10章 戦争と危機―両世界大戦間の苦悩
終章 21世紀の入り口に立って
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
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読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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詳しい年表といった趣のスイスの歴史。
良くも悪くも淡々と、できごとをどんどん並べ立てていくのみ。
ある程度ヨーロッパ史や歴史における常識のようなものを知っていないときついかも。
初心者にはちょっと難しい。ぽんと名前だけだされても、それ誰よ?それどんな会議よ?ってところがたくさんあった。
しかし概略なので詳しい人が読んでためになるかは微妙。
この薄い本で一国の歴史を概観しようってのがそもそも大変な条件なわけだけど。
知っていて当然だと思っているのか、それが普通のことだと思っているのか微妙だけど、「国民投票」に女性が含まれていないことに「あれ言ってなかったっけ?」くらいのノリでしか触れられていない。それ国民投票じゃなくて男子普通選挙って言わないか?
そんな感じの書き忘れがかなりありそうな気がする。(けど知らないから気付くことができない)
ちなみに国連加盟を問う国民投票(1920年)のポスターに書かれたイラストが女性だった。連邦レベルで女性参政権が承認されたのは1971年。意外と遅い!
スイスの歴史自体は周辺各国と毛色が違って面白い。
侵略して大きくなるんじゃなくて、侵略されないために寄り集まって大きくなった。
スイミーっぽい。
で、君主がいない。君主がいないのは平等だからじゃなくて、ひとつの群で一国だから。
スイミーっぽいなあ。
それにしてもこのシリーズはコンセプトがしっかり著者に伝わっていないんじゃないだろうか。というか作る人(書く人じゃなくて)がしぼりきれてないのかな?
ナラティブなのか伝承の類をテーマにってことなのか物語風に語れってことなのか、ちゃんと決まってないから書く人がぶれちゃうんじゃないかな。
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スイスの歴史をざっくり、淡々と述べた本。1:国民皆兵のルーツ=中世の人工増加⇨農地不足による食糧不足⇨周辺国に傭兵としてマンパワーを輸出。2:永世中立国となった背景=ナポレオンの軍事侵攻に対処したい周辺国の思惑を汲みながら、スイスが中立国となることはドイツ、イタリア、フランスの安寧にも寄与すると主張したスイス外交団の交渉勝ち(1815年ウィーン会議において永世中立国として認められる)。。。。ナチス略奪金塊問題に関することにも興味が湧いてきました。
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聞きなれない現地の制度名などがカタカナのまま頻繁に語られるので、スイスについて初学であった私には、少々とっつきにくく感じた。
が、紀元前から2000年ごろまでのスイス連邦成立の歴史が網羅されていて、なぜこの国が今のような姿になっていったのかが一通りわかるようになっている。
現在この国が、国民皆兵で永世中立国であり、各州の自治権が強く、一定の署名を集めれば国民から憲法改正や法案提出ができる上、それを国民投票に諮ることができるというほぼ直接民主制といって良い様な制度にたどり着いた背景や経緯がわかり興味深かった。
労働者が低賃金・長時間労働にあえぎ、雇用側が儲けすぎている状況に対しての抗議抵抗運動や労働者の立場を訴える政党ができる過程などは、他国の過去の出来事とは思えないリアリティをもって感じられた。
また、永世中立国であることの利点ばかりでなく、その影の部分も解説があり、これがスイスのみならず欧州全体の力学を知る上でよい視点を与えてくれていると思う。
日本の政治状況を考える上で、この様な国があることを知っていることは良い比較対象となりえると思う。
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ヨーロッパ史の本を読んでいると、大国の動きを掣肘・牽制する存在としてしばしばスイスの動向が語られます。どうして、そんなにスイスが重要だったのか?が気になって、この本を読んでみました。
通史をしっかり語ってくれるので、スイスの成り立ち、どうして現在の中立を勝ちえ、半直接民主制を敷いているのかよく分かりました。自分の疑問についても、自分なりの答えを得ることが出来ました。
他のヨーロッパ史の本を読む時に対照していけば、更に得るところがありそうだと思いました。
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スイス旅行の共に持っていきました。
他国との関係、自国内の緒地域の関係性が複雑で、すぐに頭に入って来ませんでした。一般の読者であれば個別の事象に拘るよりは、より一般化して理解する方が読みやすいと思います。
他国からの干渉を常に受けながらも、それぞれの地域の独立性を利害の一致する集団で守り続けたスイス連邦。
独特の閉鎖性、半直接民主主義、自治権を強く残しながら連邦性を取る国家がどのように形成されていったか、流れを掴むことができました。
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何故にスイスが永世中立国と成ったのか…その疑問がある程度解消できました。
スイスの正式名称がスイス盟約者団というキーワードが大事なのだな〜。
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予習ではないけど結果として予習。
連邦というか同盟の様相がよく分かる。文字通り色んな文化の集合体なんですな、スイスは。
歴史を良く知らない国だっただけに内容が頭にすっと入ってきた訳ではないけれども、スイスという国のイメージが印象的に描写されているかと。