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読み始めたら先が気になって一気に読みました。ここまで話が広がると思わなかったですが、ひとつ行き着くとしたらこうなるのかなという感じです。物語的にも、哲学的にも。
チコが可愛くてエロくて純粋で危うげで、それと地に足ついたトモちゃんのコンビは見ていて安心できたし、こんな友達がほしいと思わされました。
ただラストが広範な真理とか生死、ある種の宗教哲学のようなものを描いているため薄味なのかなと一気読みして思います。トモちゃんはすごいブス、というタイトルのインパクト、車谷の録画録音フェチという設定、先生の緊縛趣味とすごく独特で人間味がある設定たちが、途中からなくなってしまったようにも見えて残念でした。
2~3巻の、先生が出てきて五人でわいわいしてる下りが一番キャラが生き生きしてて面白かったかも。
ラストはある意味安直なハッピーエンドともいえるだけに、ひとひねり、キャラの個性を出すといいと感じました。
チカが働くのが性風俗なのに、性欲、性交が汚ならしいものじゃなく、人を救うものとして一貫してるところがいいなと思う。
アントニオが兄を選ぶのも納得のいく、重みのある決断で、一本筋が通っておりよかったです。
最高にドキドキしたのはやっぱチカが酔ってオナニーし出すのと、それを盗撮する車谷のシーンでした。あれはエロい!