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商業的に成功した作品の前日譚を後日に描くということは、某宇宙戦争映画にも通じることだが、どうしても前日譚の方が物語の世界観に歴史という深みが付加された結果として表現も、キャラクターも話しそのものも面白くなるのが一般的であり、そのため陳腐化した後日譚を改めて描きなおしたくなるものであり、ルーカスもこの作者も取り組んでいて、創造者の作品に対する愛が感じられて良い。本作は、未来譚へのインターミッションという作品であるが、主たる登場人物の紹介を象徴的に行い、なおかつ結末を予感させる作品で話を結ぶという、ここでもまた実に映画的な宣伝をモチーフとした作品となっていて、いやがおうにも読者に期待感を抱かせる。商業的には実に巧い。それにしても、09の戦後という時代が成立させえた異能力人体改造者たちが主要人物以外、全滅しながらも、また新たなメンバーで補強されたり、敵役側に旧09メンバーの技術が適用されていたりとか、またシザースが絡んできたり、1/4の4たるカトルカールから5たるクインテットになったりとか、どこまで話が膨らむのか。オイレンも続きがでないので、先はながそうであるが、期待して待ちたい。
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マルドゥックシリーズの過去の短編と、新章への予告編をコンパイルしたもの。何だかもはや趣味の世界のもので、個人的には食傷気味。
ただ、最近のマルドゥック・スクランブルのリライトにしてもそうだけれど、古典化したくないという冲方丁の意図はよく現れていると思う。
熱心なファンは嬉しいんだろうな。きっと。
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マルドゥック・スクランブル、ヴェロシティに関連する短編集。そしてアノニマスへの序曲。
完全版と改訂新版が旧版の改訂ではなく、それぞれ丸々書きなしてるという話にはちょっとびっくり。新作を読みたい気持ちもありますが、経験を積んでより洗練された文章で過去作を書き直す。それはそれでおもしろい試みだと思います。底知れない作家です、冲方丁は。
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私は『マルドゥック』シリーズのファンではない。
冲方丁の書く『マルドゥック・スクランブル』、そのルーン=バロットとウフコック=ペンティーノのファンと言えるかもしれない。
故に『マルドゥック・ヴェロシティ』は未読である。
しかし、これを読めば『ヴェロシティ』も読みたくなる内容なのだ。
時系列順に並んだくす玉の短編。
それは未刊の最新作『マルドゥック・アノニマス』まで繋がる。
『アノニマス』の根底には、『ヴェロシティ』も含まれる。
けれど、読まなければ良かった、と思う部分もあり。
『アノニマス』に関わる重大な事実。それは、『アノニマス』を楽しみにしているから、知りたくなかった部分。
インタビューで語られる、『アノニマス』……。
書き下ろしの『アノニマス』を舞台にした短編も、ある意味、衝撃的です。
でも、こちらは、バロットとウフコックの姿を見られて、素直に嬉しかったりします。中々、姿を現してくれない二人にやきもきしつつ。
『Preface of マルドゥック・アノニマス』も読んでいたのに、この作品の中で読むと、別物のように思えるから不思議です。
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著者本人が作ったムック本というか、同人誌的な本だなという印象。重奏的に過去のエピソードが散らばった短編の書き方にしても、ファンにはたまらん感じです。
「ヴェロシティ」以来、ちょっと距離のあったわたし的には少々乗り切れず、買ってから2ヶ月もかかってぽつぽつ読みすすめて、やっと読了。
「アノニマス」が出る前に、「スクランブル」の新装版を読んでおかないといけないようだということは、わかりました。
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マルドゥック・スクランブルのバロットが登場する短編集というので買ってあった。(ヴェロシティは未読。読めば面白いだろうことは分かっているんだけど、その後を知ってるだけにひきずりそうで)
猥雑で不条理なマルドゥックシティで、09の皆さんはあいかわらずばんばん撃って建物破壊してイカレてて面白い。バロットは大人になっててとびきりの美人になってて、謎の美女役にふさわしかった。そしてウフコックは相変わらず健気で可愛かった。あれだけの知能を持つ相手を外見だけで可愛いとか言っちゃうのは舐めてるみたいで失礼だけど。
子ども時代の不幸から自力と09の協力で抜け出したバロットが、アノニマスでどんな役割を果たすのか、やっぱりいつかはシリーズ全部読むことになりそう。さらに巻末のロングインタビューを読んで「マルドゥック・スクランブル」完全版と改訂版と旧版全部読まなきゃいけない気になった。大変だ。
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短編集。
過去話と次作の予告編的なもの。
ただ、この人ラノベ書かないっていってなかったなぁ?
話はよかったし、予告編も気になって次作が待ち遠しいといえばそうなんだけどな。
ファンのための作品ではあろう。
あと、新版で改訂したり完全版があったりとなんだか、こう、商売がうまいというか。
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マルドゥック・スクランブル、マルドゥック・ヴェロシティと、マルドゥック・アノニマスの間を繋ぐ短編集。
読んでるうちに昔読んだ前作を思い出せます。
そして、次作が気になります。
自作はウフコックの物語。ほんとーに楽しみです。
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マルドゥック・シリーズの短編集。
「スクランブル」と「ヴぇロシティ」のサイドストーリーだけかと思いきや、
沖方丁のロングインタビュー、「スクランブル」の初期稿や次作「アノニマス」の予告編まで収められてて、
とても充実した一冊だった。
特に面白かったのはボイルドとウフコックのコンビを描いた短編2本かな。
「ヴぇロシティ」では過酷な目に遭ってばかりの一人と一匹だけど、
この短編みたいに「普通」の事件も解決してたんだなーと思うと、自分の中で作品世界が広がる。
「アノニマス」の予告編を読む限りだとサイバーパンク版甲賀忍法帖に拍車がかかってるけど、
どうなることかと今から楽しみw
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既読は二編ありましたが、読み逃していた短編に加えてスクランブルの初期原稿と書き下ろしにインタビュウと素晴らしい充実ぶり。"ウォーバード"でウフコックたちの新メンバーが登場したかと思えば、現実感が乖離しすぎて笑えてくる「ヴェロシティ」に連なる戦闘を繰り広げて楽しかったです。そして、冲方さんのインタビュウとアノニマスの予告編で語られるウフコックに関する衝撃は、否が応でも先を読まなければという思いを募らさせられました。早く続きをお願いします!
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ボイルド&ウフコックの短編2編とスクランブルの前日譚、ボイルドの回想、マルドゥック・アノニマスに関する短編2編、著者インタビュー(スクランブルの改定、アノニマスについてetc.)、スクランブル初稿の冒頭抜粋
買ってきて一気に読みました。マルドゥックシリーズは本当に楽しい。アノニマス関連の短編からは、相当大がかりな事件になりそうな匂いがしてさらに刊行が楽しみになります(悲しい事件になりそうですが…)。
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「マルドゥック・スクランブル」初版の頃がもはや懐かしい。どうやら「改訂版」や「完全版」は、それぞれ大幅な改稿や書き直しがされているらしいから、そっちもいずれ読んでみよう。
やっぱり、シュピーゲルの娘さんたちよりも、バロットの方がヒロインとして好みだなあ。
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過去と未来を繋いでいる短編集。次回作について、
展開への驚きより、やはりという悲しい気持ちになった。
救いがある結末を期待したい。
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「アノニマス」がどうなるのか楽しみだ。
雛鳥は卵から孵り、翼を得て、名も無き魂を包む。
と言う話になりそうな気がする。
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やっと、読み終えたー。
やはり、マルドゥックはおもしろい。
そして、次への布石。気になるではないか・・・!
待ち遠しい。