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とても好き。
先が気になってぐいぐい読める作品はたくさんあるけど、こんなふうに読後の余韻が素晴らしいのはそうそう無い。
生きてく元気が出るよ。
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短編?中編集?です。表題作以外のモノが気に入った。一番気に入ったのは「幸せになる箱庭」です。「漂った男」も「ギャルフナカの迷宮」も良かった。それにしても、仮想世界と現実との関係、今の自分が知らないだけで仮想現実の中にいるかどうかというのは、この世界から離れられない私達には永久にわからないですからねぇ。逆に仮想世界なら、ファンタジーの様な魔法も超能力も使える世界に生きてみたい気もします。実は覚えてないだけだったりして…
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表題作と『漂った男』がお勧めです。
収録4作品ともテイストが違うので、きっとどれか気に入ると思います。
とにかくお勧め。安心して読めるSF作家の一人です。
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面白かった。こんな独創的で面白いSFがあったなんて、知らなかった。でも、こうして知ることができたのだから、自分はついているのだと思う。今後も氏の作品を読んでいきたい。
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【とりあえず「漂った男」のみ】
陸がなく海ばかりの惑星パラーザに不時着(遭難)し、救助を待って海面を漂い続けるパイロットのお話。そんな星新一っぽいショートショートな設定とけっこうある残頁数を比較して「このワンシチュエーションでこんなに引っぱるの?」ってな不安もおぼえたが、何のことはない、読み終わったら傑作ばかりのこの中編集でいちばんのお気に入りとなった。
真摯な作風の小川氏らしく、このトンでもない設定を茶化すのではなく、描かれるテーマは、極限におかれた人間の心理状態。漂う主人公・タテルマ少尉の愚痴っぽいキャラが軽妙さを醸しだし、怒ったり喚いたり泣いたり笑ったりとワンシチュエーションでも飽きることはない。そして物語は、通信で励まし続けるタマリ中尉との友情を軸に、残された妻とのやり取りから、軍部の思惑、揺れる戦局等の大状況が交差していく。
時折、通信に登場(乱入)してくる宗教家や大量殺人犯とのやり取りを通じて、実存への深い考察が展開するが、その辺は小川氏らしく、哲学や宗教やスピリチュアルに偏らずぼやかさず、極太の人間ドラマに仕上げているのが嬉しかった。
いやしかし、人間ひとり海に漂わせてこういうお話を描けるのは凄い!
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表題作よりも『幸せになる箱庭』が気に入った。超光速技術を持った種とのファーストコンタクトを描いた作品。
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SFをあまり読まないので最初はとっつきにくいかと思ったが、用語や設定に「?」を浮かべつつ引き込まれる感じで読み終わった。
個人的に「ギャルフナカの迷宮」が一番好き。
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初小川一水。どの話も新鮮で面白かった。めちゃくちゃ読みやすい
『ギャルナフカの迷宮』
極限状態に陥った状況でも立派に社会を構築していく様には感動した。
『老ヴォール惑星』
一番イメージしづらかった。最後は「ああ、なるほどね」とスッキリできた。
『幸せになる箱庭』
選択の余地なんてなかった。現実の価値を考えよう。
『漂った男』
いきなりのぶっとんだ状況に驚き、終盤の劇的な展開に興奮した。
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すばらしい。これだからSFはやめられない。知的生命体(←人間だけじゃないのよ)というものは、いつだって明日のために闘い続けるものなのだよ!って我ながら臭いですけど、ちょっとハインラインを思い出させるようなやみくもな前向きさがたいへんいい味を出している一冊。全国の少年少女に読ませたいけどそれはなかなか難しいだろうから、どっかでアニメ化してくれないだろうか。
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好きな順番に。
老ヴォールの惑星
非常に好み。フライマたちの姿は表紙に描かれた絵だろう。
異星の知的生命体が地球人に出会う話。
ギャルナフカの迷宮
漂った男
サバイバルな二作品。どちらもラストが力強く、勇気が出る。
幸せになる箱庭
老ヴォールの惑星の逆。四作品の中で最もハッピーエンドではない。
人物に全く共感出来なかった。
全てよくある設定の話で、わくわくさせるような新世界はとくにない。
気楽に読める。
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環境と生物が共通で取り上げられている作品集。どれもが特異な環境とそれに対するシミュレーション的な印象を受けた。奇異な物を見る面白さはあった。
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情報は持って帰ってこそ。
真理を求めるものは、得た情報で貢献するために、帰ってこなければ意味がない…。
知識を得ていく上で、大切にしたい姿勢を思い出させてくれる短編集。
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ガッツリSF。
初めて読む人は中々ページが進まないことだろう。
個人的には最初と最後の作品が好きだ。
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紹介文には“環境と主体の相克を描破した”とあるが、個人的には異なる状況・環境下における人と人、人と知性体とのコミュニケーションを描いた四つの物語、だと思った。
表題作「老ヴォールの惑星」が一番好み。記憶や知識が失われず、種族を超えて受け継がれていくことを想像し、暖かい気持ちになれた。
「漂った男」はサバイバルものというよりも、男の友情物語と捉えた。
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久しぶりに表紙買いをした一冊。
ただ綺麗だった表紙が読後意味を持つのもまた、素敵。
「人」じゃないもののためにも泣けるんだなと思って物語の凄さを感じた。
認識を変えることと伝え合うこと、を大切に書いている作品群で、最初訳分からない地平に連れて行かれるんだけど、最後は共感できてる。
SFの飛距離っていうのは、圧倒的だな。
在り得ない世界を打ち捨てないで、何か読み取ろうとする頭も楽しい。
私のわずかなSFリソースの中で想起したのは星新一と有川浩。
星さんのジャンプ力と着地力と、有川さんのふくらみと読後感に近いものがあるなあと思って。解説によれば、小川さんもハッピーエンドの人なみたい。
折に触れて一冊ずつ宝物みたいに増やしていきたいなと思う書き手が見つかった。おもしろかった。