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非常に不安定な状況設定に関わらず、落ち着いた筆運びで、かといって河野多恵子のような息苦しさもない。そのバランス感覚は面白いかもしれない。
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彼女の半生を宮沢りえ主演のTVドラマで見て、読んでみたいと思った。
2人の男の間で揺れる女心。人にはいろんな考え方があると改めて感じさせられた。
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男と女の不毛な関係をうまく描いています。最初に読んだ時は理解出来なかったのですが、読むたびに味わい深い一冊です。
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瀬戸内寂聴さんのお話を聞きに行ってその場で購入。
84歳にして あの声の張りといい、しゃきしゃきしたしゃべりといい
すごい人だな と思う。
これから書く小説は今までと違ったものにしたい。
妥協することなく、自分の可能性を信じてる。
話の中で一番印象に残ったこと。
一緒に暮らしている男性が毎晩々泥酔して帰ってくるので
”なぜ”かと問うたところ
”この家には気迫にみちている。見えないガラスの壁があって
家に入るためには、それを割らなくてはいけない。だから
酔わなくては家に入っていけない”というのだそうだ。
小説を書く寂聴さんの、気合や気迫、魂などが家中に満ちていて
とても入っていけないのだと言う。
それを聞いて、即座に”別れましょう”と言ったと。
うーーーむ
ガラスの家かぁ。仕事をしているしていないに関わらず
世の中の夫たちは、見えないガラスを感じているのだろうか。
などと思ってしまった。
寂聴さんの、何事にも真摯に取り組む姿というのがそこにあって
鬼気迫るものを感じたのだろうけど、きっとそこは
その男性が求めている 安らぎとか癒しの場ではなかったのかな。
と感じた。2006/8
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Dec.21 2007
不倫暦8年。そして復活した恋と平行して数ヶ月。なんのやましさも感じなかった主人公、知子はふつうの感覚を取り戻さなければと必死だが、そんな心と裏腹に別れの覚悟が決まらない。
不倫されている妻もあまり騒ぎ立てないのは、経済力のない夫を不倫相手の知子が援助し、家庭には経済的ダメージを全くもたらさない、そのうえ家庭ではよき夫で、よき父であるからだろう。亭主留守で元気がイイ!って。。。
きっと三角だからこそバランスの取れた家庭、不倫が成り立っているんだと思う。
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不倫と頭ではわかっている、それでいて年下の元彼とも。でも抑えられない気持ち。夏日に不倫相手の自宅を目指してさまよう描写がお気に入り。瀬戸内さんホント題名つけるの上手い。
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恋愛小説ふいんき語りで紹介されていて面白そうだったから読んでみた。
瀬戸内さんの半生は、宮沢りえさん主演のドラマで知っていたけど、
改めて小説で読んでみると、全然共感できないくらい壮絶。
なんというか、ここまで来ると完全な自虐行為のような気がする…。
こういう状況に陥ることができる人たちってそうそういないと思うな。
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寂聴さん、否、瀬戸内晴美の私小説。
宮沢りえ・阿部寛さん主演のドラマをきっかけにはじめて読んだ。
壮絶……というには、あまりに穏やかで、
あまりに優しく、「ずるい」、弱い人々。
どこまでが事実でどこまでがフィクションなのか、
多少の脚色はあろうが、彼女の断片的な記憶を辿るようで
ページを繰ることさえもどかしかった。
『落下する夕方』と同じくらい、奇妙な愛のかたちがそこにあった。
ただ、とてもいとおしい。
登場人物一人びとりの苦しみ、苦悩、愛への切望を
すべて抱きしめたくなる。
「おしっこ」……屈託なく、不倫相手の家で言えるだろうか。
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今の私と、似たような状況が興味深く読み進んだ。
私は、結婚もしていないし、こどももいないが。
8年もの間、一緒に過ごしている男の存在。
その男と別れようとするが、なかなかできない女。
こういう男女の関係もあるのではないかと
ふと思った。
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心の機微の表現が好き。さっぱり目の味付しっかりいい塩梅。電話の緊迫感、相手の家庭への距離感、経験ないけどわかるような。人間くさい中に爽やかさがある気がします。
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知子の愛って、理解出来ないんだけど、なぜか共感する部分も多くて。誰一人、憎めない、不思議な物語。人って奥深くて、複雑で面倒な生き物なんだなと思った。他の作品も読んでみよう。
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瀬戸内寂聴さんの私小説。
旦那と幼い娘を捨てて年下の男性と出奔。
その後、年上の売れない小説家の愛人を8年やっているところに旦那と別れる原因になった元カレくんが再登場。
再び関係を持っちゃって、破綻。
主人公の女性があまりにも幼な過ぎて、彼女への共感は全然ないんだけど、お話としてはうまくまとまってるな…と思いました。
一度に何人も好きになれちゃうのは、男性ばかりじゃないんだねぇ…。
女性でもそういう人っているんだ。
ビックリ!
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・不倫、しんどいね。体力的にも、精神的にも。読んでてぐったり...。でも「恋」ですよ、不倫でも。今は馴れ合っている恋人でも夫婦でも、こういう情熱だけで動いていたことが誰にでもあるはず。
ロクに寝もせず、友人や仕事の約束を破ってまで会いにいったり、周りを巻き込んで。同じ「恋」だと思う。・視点が妻側の沢木耕太郎「壇」を読むと、同じに見える嫉妬でも愛人の方が何倍もキツイんじゃなかろうか。いずれは帰ってくるでしょうって暮らすのと、いつかは出て行く(別れなくてはイケナイ)のねって暮らすの。。。。不倫、オススメしないけど、このくらいの覚悟・自分から身を引く勇気?がないとしちゃいけない気がする。あたししないわ。できないわ。しんどい....。
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ん~初寂聴本。良し悪し判断付かず…ただ戦後すぐの小説としては過激で先進的なのはわかる。
ん~やはり革命戦士の書く小説は革新的
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昔はセンセーショナルだったんだろうということはわかるのだけど、登場人物誰もが子供っぽくて堪え難いものがあった。いまの時代で当てはまるのは、恋愛なくして生きられない人もいるのだということ。自分に正直に生きてれば辛いこともあるだろうけど、それが本人にとって一番幸せなんだから仕方ない。それにしても、主人公はだめんずマグネット。