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NHK特番の書籍化したもの。内容よりも筆者の主観がかなり微妙。サイエンスなどの科学雑誌のあり方について批判していますが、そういうNHKはどうなんだという感じ。
テレビを見た人には必要ありません。
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ブログでも取り上げましたが、とにかく理系の人にお勧めの一冊。
文章の書き方や構成も上手いので読み物としても十分に楽しめます。
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2009/02/23 素人向けの真摯な解説。わかりやすいが構成がドキュメンタリー番組そのままで、文章にすると重複・冗長表現が目につく。
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*レンタル
*放送未視聴
純粋に読み物として面白いです。
NHKの放送のための取材経験を元に、ということでインタビューも豊富ですし、話の流れもわかりやすい。実際の放送は見ていないのですが、おそらく放送内容を読んでいるという形に近いと思います。
少々著者の意見に偏りがちではあるとは思いますが、逸脱しているわけでもなく普通に受け入れられる範囲でした。
真摯に調べ上げてある、という印象でしたし、文体もどことなくとっつきやすい。
新書、ノンフィクション、に対する抵抗感をなくせる一冊だと思います。
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2000年からわずか2年の間に、Nature誌やScience誌に合計10本以上の論文が掲載されるなど、華々しい研究成果は全てねつ造だった。科学の不正について考えさせられます。
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2000〜02年にかけて起きた大規模な論文捏造事件のドキュメンタリー。マスコミ業界の人が書いただけあって、きちんと綿密に取材して克明に書かれている。わかりやすくてためになる。
が、その一方で取材時の主観的印象を強調しすぎている感もある。
要するに、良い意味でも悪い意味でもテレビ局らしい本である。
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NHKスペシャルで放送された内容をまとめた本。
ベル研究所の有名研究者が出した論文が捏造だったということで、論文に反応していた世界的な研究所への取材をしてあります。
論文を捏造した科学者についてだけでなく、その事件に関する発表があるたびに、一線の研究者がどう反応したのか?ということから、研究者の思考がわかる本です。
研究者なら、なおさらいろいろ考えさせられる本です。
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[ 内容 ]
ノーベル賞に最も近いといわれたスター学者の不正を、ベル研究所や科学ジャーナルは、なぜ防げなかったのか?
科学界を蝕む病巣とは?
国内外のコンクールで受賞のNHK番組を書籍化。
[ 目次 ]
第1章 伝説の誕生
第2章 カリスマを信じた人々
第3章 スター科学者の光と影
第4章 なぜ告発できなかったのか―担保されない「正しさ」
第5章 そのとき、バトログは―研究リーダーの苦悶
第6章 それでもシェーンは正しい?―変質した「科学の殿堂」
第7章 発覚
第8章 残された謎
第9章 夢の終わりに
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
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☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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科学者の捏造事件の深奥に迫っていく様は、まるでミステリー読んでいるようで、読み物として面白いです。問題点があるとすれば、読み物としての面白さを狙いすぎてる感があるところでしょうか。それを差し置いても、いいルポだとは思います。
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2000-2002年にかけてベル研のヤン・ヘンドリック・シェーンが行なった超伝導に関する論文捏造事件を追ったもの。犯人の分かっているミステリー小説のような感じで読める。二年半でNature 7本、Science 9本だそうなので、捏造、といってもかなりの一流誌をまきこんだ話。バブル崩壊に苦しむルーセント社の思惑やベル研のネームバリューなどにより引き起こされたということになっている。門外漢でよく分からないが、シェーンの発想がすばらしかったり、それなりに根拠のある話を捏造していたのだろう。実験データはともかく、こういう発想をベースに科学が進めばまぁ、いいんじゃないかと思う。基本的に捏造事件は再現性を厳密に求められないバイオの分野で多かったそうで、物理の分野ではかなり珍しいことらしい
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海外で起こった論文捏造事件を深く追跡し、まとめた本です。市場化やグローバル化にさらされた大学の構造に迫る内容となっています。
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ベル研究所に所属し、有機物による高温超伝導で当時の最高記録を塗り替え、ネイチャーやサイエンスと言った権威ある科学誌で何本もの論文を発表した若きスター科学者、ヘンドリック シェーン。しかし、それらの論文のほとんどが捏造だったという衝撃のノンフィクションです。元はNHKの特集番組で、その取材内容を本としてまとめたものです。なので、最後の方は問題の分析や再発防止に向けた考察など、いかにもNHK的な?固い内容ですが、それ以外は難しい事も解りやすく書かれてて、なおかつ展開がスリリングで、下手な小説より面白いです。
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研究者倫理についての理解するための一冊目
reserch ethicsではなくreserch integrityに焦点を絞りたい
読書苦手ですが、すらすら読めるし面白い内容でした
興味あるないようだからかな?
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タイトルの通り,論文が捏造された事件を追ったノンフィクションです.
捏造は超伝導の開発に関する研究で起きました.
超伝導とは電気抵抗がほぼゼロになるという夢の様な現象で,砂漠地帯に広大な太陽光発電などを作れば,超伝導の技術で世界中にロスなく電気を送れるのです.その砂漠地帯は潤い,世界の電力は非常に安価になるでしょう.
問題は,超伝導はマイナス269℃というとてつもない条件で発見されたことにあります.世界中の研究者がその温度を上げるのに取り組んだのは想像に堅くなく,その一連の研究の中で「捏造」は起こりました.
具体的にいうと,捏造を犯したシェーンというドイツ人科学者の開発した,画期的な方法が技術的にとても難しく,同じようにやっても誰も成功しなかったのです.世界中の技術者が多大な費用と時間とエネルギーを使い,その実験に取り組みました.しかしその工程が実際には不可能であり,成功したといって理論値からデータを作り出していたのでした.
この本のポイントは,なぜ捏造が発覚するのにこれほどの長い期間がかかってしまったのか?という点にあります.
同じ研究者から見て,追試実験がうまくいかないとき,「自分の技術や方法が間違っているのではないか?」と疑う気持ちは痛いほどわかります.
「…たかだか数カ月程度では自分のやっていることに確信を持てるようにはならないと思います」と専門家の話が引用されています.
そしてその専門家が「鼻薬」と呼んでいるような,常識的にはできないことにちょっとしたことでできるようになる最後のひと工夫を,シェーンは知っていたのだろうと,皆思ってしまったのです.シェーンはとても優秀で,「実験の限界を超えた」のだと信じたのです.
さらにシェーンの所属していた「ベル研究所」が,世界で最も有名な施設であったことと,最高の科学者の一人であるバトログという科学者が参加していたことが,その論文の信ぴょう性を保証していました.
もう一つ,「確証バイアス」という言葉がありますが,ひとたび相手の言うことを信じこんでしまうと,矛盾や疑問が出てきても,こちらで理屈を作り正当化するようになるというものです.
一方で,多くの捏造論文を載せた「ネイチャー」や「サイエンス」はどういう態度をとったでしょうか.
どちらも同じような対応でしたが,かれらのような科学ジャーナルには,「そもそも捏造を確認するようなことはできず,責任の範囲ではない」と断言します.
つまり,不正のチェックはしていないのです.
そして「これらのジャーナルに掲載されている論文が100%正しいと信じてはいけない.あくまでも問題の部分的な解釈を提示するものであり,いろいろな解釈が可能である」とも言います.
そうでであれば何を審査しているのでしょうか?
それに対しての回答は,「審査の目的は間違った論文を載せないために,著者のミスによる可能性に気づくことです.言ってみれば品質管理です.」
いやここまででも,数多くの気付きに満ちた内容です.
またシェーンのボスであるバトログは事件後のインタビューに答えて言います.
「科学者がベル研究所に来るということは,すでに教育を終えているのであって,もはや1人の独立した科学者なのです.」
う〜ん,自分に甘えがあるのか,共同研究における「責任」とはそういうものなのか?
私の持っているイメージでは,ボスは全体の進行具合や結果を鑑みて,指導や助言,提案などで全体の進行,成長を促す存在なのですが,根本的に間違っているのでしょうか?
今回は特殊なケースで,しかも責任がかからないための発言でしょうから,こういった話になるのだ,と信じたいです.
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世紀の変わり目に起きた,一人の若手研究者による大規模な捏造事件を追ったドキュメンタリー。この事件は解決までに3年を要した。なぜこんなに時間がかかったのか。どうすれば捏造は防げるのか?
エピローグでは執筆の動機について書いてある。急速に変化する世界の中で,科学は,あるいは我々はどのように「わからなさ」に対処すればよいのか。この本の内容は科学界だけにとどまるものではない。