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ひょんなことから、ソープの雑用を片付けることになった主人公。
ソープ嬢との関わりなど、人間関係が面白いです。
後味が妙に心地良いはなしでした。
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この作家にしては語り口、物語性がソフト。
だからといって、他の作品にひけをとっていはいない。
むしろ異彩を放っている。登場人物たちの、性たる性を生々しく描きながらも、青春群像にしあげている本作は、読み終わって、性のせつなさ、豊かさを感じさせる。
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芥川賞作家・花村萬月の作品。 20歳のフリーターが騙されて、半永久的(?)トルコ風呂のボーイ「見習い」として悶々と、まさに「惜春」といった日々を過ごすお話。苦なく読める、っていうのがしっくりくる作品で、気付くと読み終わっていた。「官能」じゃなくて、「下品」って感じなんだけれど、いたる所で『インテリゲンチア』を感じる。人間の適応能力って、どこまでいけるんだろー、って考えてしまった。青春って、汚いばしょに映えるなあ。とくにスパイスがあるわけではないんだけど、「何となく」すきな作品。
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時代背景は、三億円事件が時効になった頃。
現・ソープランドがまだトルコと呼ばれていた時代だ。
二十歳の青年がトルコのボーイとして働きながら、
理不尽な労働を強いられている姐さんたちの中で、
色んな感情を学び童貞を喪失するまでの酸っぱい青春。
全編に渡り、泥臭さを感じるものの、
一抹の感動と切なさも忘れずに織り込まれている。
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琵琶湖のほとりにあるソープランド街に半ば騙されて連れて来られた二十歳の童貞青年。
花村作品には珍しく?目を覆いたくなるような暴力シーンもエッチなシーンも出てこない。
後味も悪くなく、姐さんたちの幸せを祈りつつも、彼の作品に対して構えていたのが拍子抜けした。
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花村萬月は2冊目なのですが、前作も主人公はフリーターだったかと。夜の商売に関わっていた若かりし頃(知らないですが)の思い出を語っている小説と考えれば良いかな、と。成人前の男子はこういった情報に疎い(成人後にも疎い場合もありますが)ので、参考になると思います。女性であれば、男子がこういった世界に興味を持つんだなぁと微笑むために一読してもいいのではないでしょうか。
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ぼったくりバーでバイト中、客に京都で働かないかと誘われた。軽い気持ちで了承し、着いた先は滋賀県の琵琶湖のほとりのソープランド。
ボーイとして働くことになった童貞青年。
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雄琴のソープのボーイの話。
京都にいる間に一回くらい社会見学しておけば、建物の描写がリアルに想像できただろうに。惜しい。
流されやすい主人公と、自己否定の泡姫の淡い恋が、もの悲しくて切ない。
ただ、登場人物の誰にも感情移入出来ずに読了。
状況の割にサラッと読めてしまう一冊でした。
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職業小説としてはとても興味深かった。
昭和の時代が舞台なんだが昭和の香りが全くしなかった。
現代のこの職種なり風俗に関わる人達の話しをもっと読んでみたい。
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昭和のトルコ(風俗)のお話。
童貞の少年がしっかりしていないようでしっかりしているのか?
ちょっと流されてしまう人生と成長。
昔の京都のトルコ事情のお話
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内容(「BOOK」データベースより)
琵琶湖のほとり、田圃の真ん中で派手なネオンを輝かせる雄琴のソープランド街。そのひとつ、“城”のオーナーに騙され、佐山豊は東京から連れてこられた。二十歳の童貞青年は理不尽な労働環境に悲嘆し、姐さんたちの身辺の世話に悶々とする―。彼女たちは汚れているのか。童貞青年が苦悩する感動青春小説。
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花村萬月、やはり面白い。大人版、重松清だと思う。物語が大きく動かなくても、登場人物の心は大きく揺れ動く。小さな物語の中で、大きく揺れる人間の心情がこんなにも面白いなんて。いや、驚くべきは引き込むように書いている筆者の力量か。人の心の機微だけで、物語は書ける。この圧倒的な事実の前に、ただ恐れ慄く。
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劣悪な環境を描いているのにどこか他人事のような淡々とした文章が特徴的。そんな環境でのある意味「純愛」を描いているが、文体・題材ともに好みと合わず。