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ん~医療や福祉制度の話題で北欧出すと、「また北欧モデルかよwww」って笑われるけどいいじゃん。アフリカの例とか出さないだけいいじゃん←偏見と無知にあふれた発言
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[ 内容 ]
生殖補助医療で誕生することになった子どもが、日本でも、もはや一学級に一人ほどいる時代になった。
必要とする人が、より安全に、納得して、不妊治療を受けられるようにするにはどうすればよいか―。
一つの成熟を迎えた医療技術を、十全に活かすためのカギを「家族のあり方」に探る。
「生殖医療」と「家族」について、スウェーデンからの最新レポート。
[ 目次 ]
序章 スウェーデンの横顔(スウェーデンの国土と人口;スウェーデンの社会)
第1章 スウェーデンの家族(膨張・収縮する家族;家族生活のスタイル ほか)
第2章 スウェーデンの生殖医療のあり方(生殖医療とは;ARTの使われ方 ほか)
第3章 アイデンティティと情報(日本の家族;個人のアイデンティティ ほか)
第4章 これからの日本の家族と生殖医療(家族のあり方と出生率;二〇五〇年の日本の家族 ほか)
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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簡短に良くまとまったリポートだった。
こういうかたが産婦人科学会にいると思うと、たいへん、心強い。
益々頑張って頂きたく思う。
以下引用メモ
p136
日本人は国に対して、「想像の共同体」とまでは思わないまでも、かなり覚醒した状況になってきたような気がします。それに加えて、市民と国との関係性がとても希薄であるばかりか、一人ひとりの市民と国との間の情報交換について、ことによると圧倒的な非対称性が存在しているのではないでしょうか。
わが国の「個人情報保護法」は、このような現実の状況には、どうやらミスマッチだったと思われてならないのです。
P169
日本では「国民から政府・公的機関に対して、一方的な依存意識と利益を引き出すための権利意識が強くある」と私は先ほど書きましたが、私は、この懸念すべき事情は、まだまだ十分に変わり得ると思います。
総じてレベルのきわめて高い日本の各クリニックの協力体制を目の当たりにすると、その鍵になったのが、学会による十分な説明を理解した各クリニックによるサポートと、ウェブを用いた洗練された正確な情報収集システム、そして、集計結果の迅速な公開だと思います。
p180
日本の家族のあり方は、江戸時代以前までさかのぼれば、もっと可塑性に富んだものであったのかもしれません。そして、近代になって初めて、庶民にまで「家」の重要性が強調されることになり、家族の形成についての社会規範に「生殖」が不可欠の要素として組み込まれてしまいました。これにともなって、「子どもをもつこと」が必然化・必須化、あるいは常識化したのかもしれません。さらに日本では、私たちの時代になって、不妊治療やART(生殖補助医療)が、「遺伝的つながり」や「血縁」に対する思い込みをさらに強化する役割を、結果として果たしてしまったのではないかと思うのです。
(略)
「いろいろな形を認める」、「皆が必ずしも同じでなくてよい」、「うまくいかなければすぐに変える」・・・・(この本のテーマに関し、完全なコンセンサスなどありえないため)
(略)
そのためにひつような「親子法」など、最小限の法律をただちに制定すべき