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すべては、勝つか負けるかの戦い。勝つことへのこだわりは、満州で迎えた敗戦が原体験になっているらしい。
ビジネス五体論は、人間としての総合力を言っていると感じる。その中でも得に重要なのは、”ハート”。
ただ「勝つ」だけではなく、「賢く、正しく、強く勝つ」ことが重要。得に自分との戦いでもある「克つ」を意識しなくては本当に「かった」とは言えない。
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経営者として必要な心構え・覚悟を学びました。
急速なデジタルカメラの普及により、富士フィルムの利益は激減。冷静に現状を読み、将来を予測、適切な判断を行い、徹底的に貫き通す。競争を避けてはいけない、目をそらさず戦うことの大切さを学びました。
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写真市場が縮小する中、事業ポートフォリオを上手く切り替えて躍進した富士フイルムの社長本。
「戦い」という言葉がよく出てくるように、非常にリーダーシップの強く、かつ自身も率先して働くタイプの経営者だと思う。
青木HDの社長の本と比較して何か違いがあるような気がしたが、この本はひたすら「俺が正しい」なのだ。業績が上向いたのは全社一丸となった頑張りとは言っているものの、部下の名前一つ出てこないし感謝の言葉もない。俺はこう考えた、責任はとるからついてこい、という考えは部下にとっては居心地がいいものだが、果たして後継者は現れるのだろうか。古森氏は権限委譲できるのか、富士フイルムの将来はそこにかかっている気がした。
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富士フィルムの会長兼CEOの古森氏の著書。
同社の写真フィルム事業から現在の多角的な事業に転換した歩みと氏の経営者としての哲学や日本の現状への提言が書かれています。
同社の歩みを読んで同社が写真の主体がデジタルへと変化していくなかでVISION75(「経営全般にわたる徹底的な構造改革」「新たな成長戦略の構築」「連結経営の強化」)を2004年に発表し、勝ち続けられる事業として「デジタルイメージング事業」「光学デバイス事業」「高機能材料事業」「グラフィックシステム事業」「ドキュメント事業」「メディカル・ライフサイエンス事業」の6つに絞り混み、2008年にまた業績を盛り返した姿を読んで、氏の哲学が浸透し、また意志を強く行ってきたことを感じました。
また哲学の部分を読んで、先を読む力、想像する力、伝達する力。そして、勝負に対する強いこだわりなど氏の哲学を感じることができました。
また日本の現状を読んでまだまだこれからこの国は希望を捨てちゃいないとも感じました。
前向きに、外向きに、上向きにこれからも歩めば未来は開けていけると強く感じました。
読んで勇気をもらえた一冊でした。
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主要事業の大幅な縮小を目の当たりにする中で、事業転換を指揮するその重みはやっぱり凄いです。特に印象に残ったのは、落ち込んでいる時にこそ将来に投資するということ。
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素晴らしい本だった。デジタルカメラの普及に伴うフィルムの減産と事業再編。待ったなしの状況を乗り切り、現在の隆盛を築いたその手腕、哲学。こういう人間に恵まれた会社は幸運だと思う。
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経営者が最終的な判断を外部の人材の助言に頼ろうとするならば、そんな経営者は即、辞めたほうがいい。
一度決めたことは、結果が出るまで断固として周囲を引きずってでも実行する。それが結果に現れる。
ビジネスはある意味、勝つか負けるかの戦争である。どこの世界に兵隊一人ひとりの考えを慮って戦う指揮官がいるのか。また、敵軍が迫っている中、指揮官の命令に反発する兵士はいない。
やらなければならないことを躊躇したり、気にしているようでは、リーダーは務まらない。
タフでなければ生きていけない。しかし、やさしくなければ生きてる資格がない。←引用
See:事実情報をよく把握する。
Think:アイディアに飛びつかず、本質を見抜く。
Plan:しっかりとした骨太計画を組み立てる。
Do:果敢にチャレンジして、やり抜く。
See:やりっ放しにしないで、結果をフィードバックして次に生かすスパイラルを回す。
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富士フィルムを本業の消失から救った経営者。
腕力がある、優しさの中に厳しさがある、覚悟があるといった印象が強く残った。おそらく人一倍自分に厳しい人だろうと思うとともに経営者はそうあるべきということを教えてくれる。
富士フィルムの歴史、変遷も興味深かった。早めの多角化、研究開発費を減らさないこと、等の判断は見事の一言。
現在の日本の問題点に対する忠告も良い。競争の必要性、責任所在の曖昧さ、厳しさの欠如。このような経営者のいる富士フィルムの強みを改めて感じた一冊。
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富士フィルムは大学時代はでは写真フィルムのメーカーとイコールのイメージだった。
しかし、2000年頃からデジカメが市場に出ていくに従い、写真フィルム市場は激減し、その市場で世界的トップブランドだったコダックが再生法を申請した。
富士フィルムは、この本業消滅の危機をどう考え、決断行動したのかを2000年に社長に就任した著者が、かなりアツく、当時を振り返りながら書いていてどんどん引き込まれて読み進んでしまう。
年令的には私の親や義父などと同じ年代だ。
正解がない世界で全世界の会社市場と戦うためには、常に勝負をしてそして勝つことを普段から考えていざというときに備える事の大切さについて色々な言い回しで、何度も書いている。
読んでいると義父の言っている事と共通点が多いと思った。
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富士フィルムCEOの自叙伝。フィルム事業から脱却しつつ新規事業を成長させ過去最高の利益を叩き出す経営手法と著者の経営哲学に関して触れることができる一冊。先見の明を持つことがリーダーにとっては如何に重要かを何度も触れているが、同時にそれを養うことが一番難しいとも感じた。
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富士フィルムを復活に導いた経営者の伝記。良書。
気になった文言は以下の通り。
・リストラは最大限の配慮をもって断固として実行する
- 特約店のパートナーなどにも配慮した
・自社のアセットを4象限で整理した
- 縦軸:現在の市場と将来の市場
- 横軸:現在の技術と新しい技術
→これをもとに市場のニーズをふくめ以下の4点を検討した
1) 既存技術で既存市場に新たに適用できること
2) 新技術で既存技術に適用できること
3) 既存技術で新市場に適用できること
4) 新技術で新市場に適用できること
・自分たちの会社の方向性は自分たちで考える
- 外部の専門家・コンサルタントはあくまで参考とする
・決断を誤る3つの要因
1) 現実を直視しないケース
2) 情報が偏っているケース
3) 思い込みや偏見があるケース
・上級管理者となってから伸びない人
1) 体力・健康を失ってエネルギー切れを起こす
2) 現状に満足してしまう
3) 大局観を養うために哲学や歴史の勉強をしてこなかった
以上
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本業が消失する中、富士フィルムはどうやって進化をしたのか、経営者はどのような考えて行動していたのか、知りたいと思って読んでみた。
古森氏の力強さ、熱い思いが伝わり、勇気づけられる内容だった。
コラムの「震災で再認識した写真文化の価値」は、デジタル化が進んだといっても、写真文化を守ることを使命と考える古森氏の想いが具現化した、心が熱くなる話だった。
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『この震災でもう一つわかったことがあった。被災地で自衛隊員などによって拾い出された写真のほとんどが、CDやメモリなどの電子媒体に記録されたものではなく、プリントされたものだったということだ。
さらに、高い品質での再生が可能だったのは、水でインクが流れてしまう家庭用インクジェットプリンターで印刷した写真ではなく、表面にコーディングが施されている銀塩写真であり、写真店でプリントされた写真だったということだ。
我々は「写真救済プロジェクト」の活動を通じて、写真が人々にとってかけがえのないものであるということを再認識した。写真の素晴らしさを多くの人々に伝え、写真文化を守っていくことは、この先もずっと我々の使命なのだ。』
自分たちが何の会社で、どんな使命があり、どこに向かい、何を行い、何をしないのか、明確に決断できるトップのいる会社は強いことがよく分かった。
経営者がやるべきこと、までは良かったが、その後の章からは、ちょっと注意が必要。ニーチェとヘーゲルがお好きなようで、納得!
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富士フィルムはコダックとよく対比されて写真のビジネスが衰退することを予見?して化粧品などの事業を始めたので面白そう。
伝統的な日本の企業で、コアビジネスが衰退するなんていったらみんなから反対されそうだけど、そのような抵抗はあったのか、あったとしたらどのようなプロセスで新規事業で成功するまで導いたのか、この本に書いてあるのかわからないけど、古森さんの本は読んだことがないので読んでみたい。
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富士写真フイルムの本業喪失の危機に対して、果敢に挑んだ男の一冊。M&Aや新規事業を生み出した背景、考えを前段で解説し、後半では経営やグローバル時代の日本の戦略など幅広く書かれている。非常に良い本。