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図書館で借りました。
現代。バイオレンス。復讐劇。
「ふたたびの冬に屠る」の改題。
妻と父、そして生まれるはずだった最初の子をも殺された主人公。彼はその1年後、父親の遺品を整理していて、殺された理由らしい会社の賄賂を記載した手帳が入っていた。
ずさんな、というより安易な殺人。
贈収賄の受け渡しをしていた父親を殺せばスキャンダルは出なくなる、と考えての犯行。
別に主人公の父親は会社を裏切るつもりはなかったのに。
あほすぎる。
主人公は復讐に心身を捧げて、突っ走る。
エロティック度は薄い。同作者、処刑猟区より、あっさりしているし、後味も良い。
少なくても主人公は新しい家族となれそうな、可愛い女をそばに得たわけだから。
家族を殺され、そして手記から手がかりを得て、少しインターバルを置いてから復讐決行。主人公は金があって、仕事を辞めて復讐に専念できる環境にある。体力もある。
この人のでそういう話を二つ立て続けに読むと、そういう筋でしか復讐ネタは練れないのかなと思ってしまう。
でも中身は全然違うのだけれど。