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簡にして要を得る。というほど簡単ではないが、参考図書をどれもこれも読みたくなるというのは、いい入門書なんだろうな。
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146.8-スギ
300665049
心理カウンセリングについて、丁寧に誠実に学びたい人におススメ。心理カウンセリング…までは関心が無くても、対話を用いた対人援助に関心がある人にもおススメしたい1冊です。
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「組織開発の探求」で紹介してあって、タイトルに心がひかれたので読んでみた。
カウンセリングはサイエンスではなくて、アートなのだ、というのは、まあ当たり前の主張であるようで、当たり前でもないのかな?
つい理論が先行して、クライアントではなくて、理論の解釈をみているということは多いからですね。
アートとしての観点からみると、普通あまり言及されないところが気になってくる。たとえば、声の出し方とか、座っている姿勢とか、呼吸とか。。。。
そうそう、それって、とても気になっています。
クライアント的には、声の深さみたいなのがすごいインパクトあるという体験が多い。が、そこに言及してあることって少ないですね。
ディープな声を出す人にきいても、なんらかの発声法を学んでいるわけでもなさそうで。。。。
というわけで、声の出し方についても、ある程度の分量をもって紹介してあるこの本は貴重。
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カウンセラーはカウンセリングの展開を理論で評価しがちだが、本来は声、姿勢、話し方などが重要な要素でありいわば「役者」と同じものがあるという趣旨。
具体的な事例に対し、こう対応したらどうかなど丁寧な解説で、読んでいてまるで自分がカウンセリングを受けているような気持ちになった。
特にマインドフルネスという考え方が印象に残った。
カウンセリングにおいてクライアントへの無条件の肯定が必須。それを自分に当てはめてみる。自分に思い浮かぶ感情になんの評価も価値も加えずありのままを感じる。こんな自分はダメだとか、なぜこんな人生なんだろう、とか考えずに、自分に湧き上がってくる感情をそのまま。それはありのままの自分を受け入れることであり、なんか暖かい気が身体を流れて行く気持ちになる。
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心理職として行き詰まった時、折に触れて読み返している。
カウンセリングの本質は、来談者が自己の情動を十分に喚起して、体験にじっくりと触れられるように援助すること。一切の価値判断なしに自己の体験に気づき、受け容れられるようになること。
カウンセラーは自己の在り方、身体を道具にして援助を行う。言葉の内容面だけではなく、音声面にも着目する。呼吸や姿勢に意識を向ける。話し方ひとつをとっても、何をどのような順番でどのような言葉で伝えるか意識する。それら一つ一つの細やかな配慮こそがプロフェッショナルなカウンセリングを生み出す。
カウンセラーとしての成長発展に大きな希望を与えてくれる、至高の一冊。
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p30 面接の今ここでクライエントのありのままの体験を促進する
p30 その土壌となるのが、信頼感や安心感のある人間関係です。
p49 クライエントの話の内容だけに注意を向けてはいけません。声や表情、視線、姿勢
態度、話しぶりなどに注意を向け、そうしたチャンネルを通して伝えられるメッセージを受け取るように聴きます。
p50 その問題に、その問題のままで、じっくりと身を浸してみること。その問題をありのままに堪能すること。その問題のテイスト、感触、雰囲気をじっくりと味わうこと。
p57 慰めないことがカウンセリングこ目標なのではなく、その挫折体験を「目覚めさせる体験」にまで高めることがカウンセリングの目標なのです。
p109 声の表現における要素
大きさ
高さ
速さ
間
声色
抑揚
アクセント
リズム
滑舌
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他のカウンセリング、傾聴本とは違った視点の内容のため、とても参考になります。
特にクライアントがカウンセラーに反抗的なケースの対応は勉強になりました。
本の中で著者がアレクサンダーテクニークを紹介していたので、アレクサンダーテクニークのワークショップに参加しましたが、場違いな感じでした。笑
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以下引用
カウンセリングは音楽や演劇やお笑いなどのパフォーミング・アートの一種
★カウンセリングは、知性の働きによって学習されるものではありません。むしろそれは音楽の修得とよく似ている。演奏できれば良いのであって、自分の演奏を知的なやり方で説明できるかどうかはどうでもいい
すぐれた科学者が、すぐれた実践家だとは全く限らない
今のはいい面接だったと思えるような面接は、唯その瞬間瞬間にまったく没頭して会話したというだけの面接であって、
カウンセリングによって変化したとき、以前は自分の中になかった新しい自分が付け加わったというよりも、、、
知的理解では変わらない
カウンセリングは、単に言語的なものではなく、非常に身体的なもの
成功したカウンセリングにおいて、一人の人間としての尊重、効果
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カウンセリングとはこういうものだということではなく、クライエントを救うために何をやってもいい。
「声の調子」を含めた全身を使ったアート(技芸)と言える。
聴くとは体験の共有まで。
声の調子を聴く、態度や様子を聴く。
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実習始まる辺りの大学院生以降の人が読むのに適している。ある程度の経験者にとっては、よいふり返りになるお勧めの1冊。