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学生時代制作したドキュメンタリーの作品が
筑紫さんが毎年ゲストでこられるゆふいん映画祭で上映されたこともあり、
勝手に親近感を頂いている。
昨年、癌で亡くなった著者の若者へのメッセージ。
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雑誌連載+大学院の講義をまとめた本。
巻末にある、若き日の自叙伝?を読んだあと、
本編を読むと、不思議な気持ちになる。
自信を得つつある、学生のときの筑紫さんが、
大人になって、晩年になり、
学生(それはきっと学生のときの筑紫さん)に伝えたいこと。
それがこの本に書かれてあることだと思う。
特に記憶に残るのはメディアについてのお話。
取捨選択。難しいよなぁ。
だけど、この本はそのたいせつさをきちんと教えてくれた。
また近いうちに読み直します。
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筑紫哲也さんのメッセージ本。
かれの杞憂が正夢にならないよう、
僕ら若者はもっと考え、進んでいかないといけない。
日本という贅沢なフィールドで自殺する人がいてはいけない。
世界の人を幸せにする義務は先進国にあると思う。
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日本インターネット新聞JanJanさんからの献本です。
著者の筑紫哲也氏は、多くの方がご存知のように、2008年に肺がんで亡くなるまで、ニュース番組「NEWS23」のニュースキャスターを長年勤めていた。
氏は昭和10年大分県生まれで、子供の頃、第二次世界大戦を体験した。そして新聞、雑誌、テレビと様々なマスメディアで仕事をし、膨大な事件とそこに関わる人間の生き様を見つめてきた人である。テレビでの仕事の傍ら、2003年から2008年まで大学で大学院生向けの講座も担当していた。この本はその講義をテープから興し、若い人が気軽に手に取れるように新書版にしたものである。さらに、話している事をなるべくそのまま本にしているため、読んでいて、あたかも筑紫哲也氏が目の前で、同じ視線で語りかけてくるような感覚になる。
この本には、氏が「若いひとたち」に伝えたい、最後の大事なメッセージが沢山詰まっている。憲法、日本人の本質、沖縄問題、マスメディアにジャーナリズム、教育、この国の行方と現実...さまざまな分野で、彼は問いかけ、その答えを、私たちの「気づき」を、待っている。
気の遠くなるような借金を抱える日本。
戦後60数年経っても、どこか自分の生まれ育った国としての誇りを持てないでいる日本。
そして「日本人」の数は毎年減っている。
本書に書かれているのだが、日本人には移民を受けいれるのを非常に嫌がる人が多い。私も漠然とした抵抗感は正直言ってある。人種差別のない国であるといっても、本当は在日の方や既に移民になっている人達との争いや差別もある。もし移民をどんどん受け入れたら、日本の中で人種別コミュニティができ、激しい差別が激化するのではないか。そうすると、ドイツのようにネオナチ的考えを持つ人間がもっと増えるだろう。
しかし、日本では人が減り労働力が減る以上に深刻な問題をいくつも孕む「少子化」についての政策があまりにも貧相で、政策も遅々として進まない。未だに「子ども手当」というバラマキ政策を国も、国民も選挙公約という惰性に任せて期待している節がある。
しかし、移民問題を解決したいのなら、日本の女性に子供をたくさん産ませるような政策、というより「改革」を実行しなければ、現在の日本人が思い描く日本人像は消えてなくなると思う。家庭の収入が減り、専業主婦が贅沢になりつつある現状を考えると、日本の女性をガンガン働かせて、子供をガンガン産ませれば、経済活動は自ずと活発になり、核家族で孤立していた女性が、より多くの人々と繋がることができるはずだ。そうすれば生活に物理的にも精神的にも余裕が生まれ、家事も家族と協力して精力的にこなせるようになると思う。
この国では男女平等に多額の税金を投入して大学まで学ばせる事をしても、その後が全くフォローされていない。そしてこの大きな矛盾点を、どうしても「理解したくない」人間が多い事に愕然とする。
以上、本書で私が印象に残ったパートを取り上げてみた。筑紫氏は気になった日本の問題について、ウイットを交えながらつぶさに語りかけてくる。そこにいつも感じるのは、彼なりの精一杯の「愛国心」だった。
アメリカで黒人初の大統領が誕生し、自民党から民主党に政権交代したところを氏は見ることができなかった。彼が健在だったなら、今何を思うのだろう?
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すばらしい!!
多面的な見方・本質を見抜く大切さを教えてくれます!!
日本人全員に読んで欲しい!!
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私も一応若者なので読んでみた。筑紫さんがどんな人か知らなかったけど、彼の大学の講義を聞いてみたかったな。「知」の分野を増やしつつ、新聞から情報を得たいなと。もっと考えて、日本のこの先をみていきたいなと思いました。
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鳥越俊太郎と違い物静かなところが好きだった。
高校生のころに書いた文章が妙に大人びているのに
びっくり。
うちの顧客とは・・・・
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・ジャーナリズムに求めることは物事の裏表・メリットデメリット共に報道してほしいし、自分たちもそれを探していかなければいけない。表しか見ないから新政権に対しても無責任な批判が横行されているのだろうな
・昔は選挙でAは今一歩で勝てるかもしれないと書かれると世論はAを応援しようと動いた。今はAがBに大差で勝っていると書くと皆Aに入れる。「判官贔屓(ほうがんびいき)」という日本文化の薄れ
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・メディアに対しての「疑うことを学ぶ」ことの重要さを再確認させてくれた本。例えばテレビで喋るコメンテーターの考えをそっくりそのまま鵜呑みにしても建設的ではないということ。きっかけとしては、ありやと思うけど。
・情報と知識の違いを知る。この情報社会で、情報だけを得るのではなく、物事を理解するための知識や物事を判断していく知恵を身につけていかんとねってこと。
もっともっと自分の頭を使っていかなー
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この本を手に取ったきっかけは、
憲法の個所で日本国憲法に男女平等を書いたベアテ・シロタ・ゴードンに言及していたから。
読んでみると、イメージしていたものとは少し違って、
良い意味で期待を裏切られた。
特に「知の三角形」に関しては、耳が痛く、
私はもう筑紫哲也が対象として描いた「若い友人」の年代からは外れているだろうに
いまだにこの「知の三角形」の構築をおろそかにしてきたためにドキッとした。
あとがきに代わって掲載されていた筑紫氏の高校時代の文章は、
なんだか悲しいのに力強く、学生たちに向けたこの本のメッセージが
より暖かいものに感じられる。
帯の写真ともリンクして、身近に、感じられた。
さらっと読んでしまったので、もう一度パラパラ読んでみるつもり。
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日本がこれでまでに犯してきた罪や過ち、現在抱えている問題についてジャーナリスト筑紫哲也の考えを述べています。多くは日本の現状、未来を嘆く内容なのですが、その背後にある筑紫さんの強い愛国心が伝わってきます。
筑紫さんは本書で、「このままだと、この国は相当にひどいことになりそうなのです。そういうことにしたのは大人の責任であり、あなたのせいではありません。しかし、その負の債務を被らなくてはならないのは次の世代、つまりあなたたちだし、やがてあなたがこの国、社会を担う主役になるのはあっという間です」と述べていますが、この一言に筑紫さんの伝えたかったことが集約されているように思います。
筑紫さんの考えが取り越し苦労で終わるように、若者である自分たちの世代がこのラストメッセージをしっかりと受け入れ、託されたこの国の未来を明るくしなければと思わされました。
◆memo
この国の歴史のなかで、何を残し、何を捨ててもよいから、これだけはあなたたちが引き継いで欲しくはないと私が思い続けて来たもの、それが「KY」に凝縮している思考なのです
国を愛するということは、私自身、悪いことでもなんでもないと思っています。私は年をとるごとに、自分の国の文化というものに対する愛着、あるいは誇りというものが深まっています。だから私の気持ちの上では愛国主義が強まっています。でもそれが地球環境の問題やいろんな問題を考えたときに過剰に出てくるのは、自分にとっても世界にとってもプラスにならない。愛国主義とは、そういう両刃の剣だということをきちんと認識していたほうがいいと思う
本土から行った軍人たちは沖縄語、琉球方言というのを一切解しませんから、方言を喋った者をスパイ扱いされるわけです。分からない言葉を使う連中は米軍と通じているのではないかという疑いをもって、島民たちを殺してしまったというケースが、久米島を始めたくさんあります
沖縄は珊瑚礁の島ですから洞窟、ガマといいますが、それがいっぱいあります。地上はメチャクチャに砲撃されますから、日本軍はガマに潜んだ。そこへ当然、住民も逃げ込んできます。赤ん坊連れもいます。赤ん坊が泣くと場所がバレてしまうというので、赤ん坊を殺させたという例もあります。自分の子供を泣く泣く殺させられた母親が、かなりいるんです
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【概要】
2008年になくなった著者の最後のエッセイ2編と、大学での講義を載せたラストメッセージ。
この国はどうなるのか・・・ということを、少しでも考えたくなる本です。
【活かせる点】
偶然先週読んだ池上彰さんと同様、メディアに深く携わる人が書いた本。新聞畑で育った池上彰さんは新聞こそ一番だとおっしゃいますが、すべてのメディアを渡り歩いた筑紫さんはそうは言っていないというのが興味深かったです。
筑紫さん曰く、人のプライベートにまで踏み入り、国の政治を動かす力を持っているのは雑誌。(筑紫さんは、ご自身の経験上雑誌が一番自分にあっていたと振り返っています)
同じ物事を違う視点から見ると違って見えるという、いい例だなーと感じました。
(あっき)
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本当に日本が大好きな人なんですね
憲法や過疎や外交
皆がちゃんと考えなくちゃいけないことはたくさんある
あとがきの筑紫さんが高校生のときに書いた作文だけでも
読む価値あり
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情報が多すぎる現在、
情報Information
知識knowledge
賢さwisdom
をバランスよくとることが大切。
知識を増やせば、あるときに自分はここまで来たんだなぁと感じる時がくる。
そしてそれに基づいて自分で考えらるる。
大学へ行くのは、世間一般に言われていることを疑うことを学ぶため。
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●「近頃の若い者」は、昔の若者よりはるかに心優しい。他者を傷付けることを恐れ、過剰に丁寧な言葉遣いをすることで自分が傷つくことを恐れている。
●日本国憲法第14条と24条には「男女平等」が謳われているが、この男女平等という仕組みが憲法に入っている国は唯一日本だけ。
●日本は中国という巨大文明のすぐそばに存在し、昔から多大なる影響を受けてきた。だから、他人と自分との関係が非常に気になる傾向がある。
●【映画】アンゲロプロス(ギリシャの監督)→詩であると同時に演劇的であり、小説的であると同時に音楽も素晴らしい。
●ナショナリズム=国家主義、パティオリズム=愛国心。愛国心とは、自分の住む風土や一緒に生きてきた家族や仲間や地域社会などを愛したりという、人間の自然なところから生まれた感情。それに対し国家主義とは、人工的につくられたもの。
●メディアリテラシーについて。
情報information、知識knowledge、知恵・賢さ・判断する力wisdom。この3つが作る三角形のバランスを正常に保つことが非常に大事。
他律的にものを考えるということから我が身を守るのが、情報社会の中で生きるための一種の護身術である。