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ミステリというよりも、青春グラフィティの比重が高め。時事ネタが使われているので、鮮度が落ちてしまっている感は否めないところが残念。
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乾くるみらしからぬまっとうな連作青春ミステリ短編集。「《せうえうか》の秘密」の暗号とかは見事だけど、いつもの黒さも全くないし、少し期待はずれかな。
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京都の北乃杜高校で起きる事件をことごとく5人のメンバーが解決してしまう青春ミステリー。生徒会長の赤倉のずば抜けた推理力は凄い。卒業式当日まで、事件があるのも凄い(笑)しかし清水とみどりは今後付き合うのかどーか?普通、卒業式には告白するだろーって思ってのは自分だけでしょうか?(笑)
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星を3つにしようかどうしようか迷ったが、読みやすかったし、ラストの「贈る言葉」にグッと来たので4つ。
なぜ3つにしようと思ったかといえば、やはり雰囲気があまりにも米澤穂信さんの「古典部」シリーズに似ていたから。出てくるキャラクターもなんとなく同じように感じてしまう。
設定は現代だが、作中人物たちの佇まいがやや古風な感じがする。そこもまた「古典部」との相似を感じ取ってしまう。
「《せうえうか》の秘密」は「ミステリ魂。校歌斉唱」で読んでいたのだが、独立してこれだけ読むのと、他の作品と一緒にシリーズものとして読むのではずいぶん雰囲気が違う。
ミステリ仕立ての、さらっとした青春モノ、という位置づけでいいのかな。
主人公の清水くんの出身が藤枝市というのがいい。さすが静岡市出身の作者だけあって、ローカルな小ネタである。
恋愛も、あるようなないようなだし、「瞳ちゃん」が先生なのにまったく先生っぽく扱われていないし、いきなり探偵部が3回事件を解決したことになっていて、それについては言及されないし、いろいろすっきりしないところも多いのだが、今後も続きが出るようならそのあたりもなんとかなっていくのだろうか。
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作者お得意の暗号ものに青春ミステリーを掛けあわせた短編集。伝統校の校歌に隠された暗号、修学旅行中に投稿される殺人予告など、少し頼りない主人公を取り巻く仲間達が、日常の謎を解決していく。高校生らしい甘酸っぱいエピソードも盛り込まれているのは作者のサービスなのかな。
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仲良し5人組の高校生の物語。
タイトルからも分かる通り、ミステリでもあるけれど、
その比重は軽く、青春モノの要素の方が強いかな。
そんなわけでさらりと読めてしまいます。
謎解きの部分は読者が解こうとするのは難しいかなー
だからこそ、余計に「ふーん、そうなんだー」程度で
読み進める感じになってしまう。
良くも悪くも読みやすい一冊でした。
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高校生5人の青春小説と思えば楽しく読めましたが、謎にもならない短編や結末を煙に巻いた短篇があり、探偵ものとしては不満が残りました。
また、清水とみどりの関係や、彼らが集うきっかけとなった一年生の時の事件が触れられずに終わってしまい非常に中途半端でした。
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仲良し高校生5人組が日常の謎に挑むミステリー短編4編。お話としては可もなく不可もなし。似非関西人故かもしれませんが、京都弁の表記には少し違和感を覚えました。
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連作青春ミステリ連作。
シリーズものではないようなので、1年生のころの件はまったく触れられないで終わってしまったのがどうなのか…。
ネタはけっこうすきなのですが、文章が若干読みにくい…。相性かな。
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うっかり違う作者さんだと思って読んでた…
読みやすいうえにちゃんと青春してるのに、あまり甘酸っぱい感じがしないんだなー
読みやすく、人間関係もわかりやすかった。
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軽いミステリーものであり、学園生活ものでもあり。
北乃杜高校生の清水克文が、横井圭、赤倉志朗、山科桃子、稲川みどりと謎解きをする。
二段組みの小節は相当久々だった。短編4つが収められている。難しいことはほとんど何も考えず、ただ身を委ね読み通した。今は昔となった時事ネタは出くわすたび興ざめ。タイムリーに読めば愉快なサービスなのかな。不必要に多用しなくていいのに。
①《せうえうか》の秘密(☆2)
北乃杜高校で歌い継がれる逍遥歌は、一部歌詞が書きかえられていた。その理由を探り、歌詞に隠されていた作詞・作曲者の意図を知る。楽譜が掲載されていた。声に出し歌いはしなかったが把握しやすいメロディーだ。
真相は、よく考えるものだと思う。しかし、アナグラムで遊ぶように机上でこねくり回しても小説としてどうか。実際何か事件が起こり、状況が変化する中で行動して解決する方が好き。その点では次の話は面白かった。
②記録された殺人の予告(☆4)
修学旅行中、学校関係者用のブログに殺害予告ととれるメッセージが書き込まれた。「旅行最終日に人を殺します」という。それは、いち女子生徒姉原がなくしたケータイから書き込まれていた。
人を殺しますとなると心境としてどきっとしたがひとまず円満に済んでよかった。
③牛に願いを(☆3)
ミステリーというより普通のお話。文化祭。平安時代風の衣装で牛車を引いてパレードするんだって。楽しそう。8年前の卒業生二宮は、当時の約束の通り、七夕伝説に準えたロマンチックな再会を果たすことができるのだろうか――。
牛蒡さんには笑った。
④贈る言葉(☆3)
卒業式前々日。谷口瞳先生の卒業アルバム写真がチェーンメールで広まっていた。歯列矯正器具を面白がる悪意が感じられる。また時を同じくして自殺を仄めかす文書が文芸部に届く。日数がない中で双方の解決を試みる。
この話では、生徒会長赤倉志朗の地力と谷口瞳先生の気高き決意を見た。犯人探しに終始しないのは好印象だったがすっきりしない感もある。
最後に、清水と稲川のラブコメが不足しとるぞー。
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「せうえうか」、漢字にすれば「逍遙歌」。京都府宇治市の名門・北乃杜高校で歌い継がれてきた歌だ。その歌詞が実は書き変えられていると知った北乃杜高校探偵部の5人は…。
青春本格ミステリー連作4編を収録。
舞台が高校なので日常の謎系かと思いつつ、「青春本格ミステリー」とあるし、「乾くるみなので…」と期待して読んだけど、全く物足りなかった。
(D)
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2度目の読了。
ミステリーとして読んだときには、犯人がわからない、また動機も分かりづらいみたいなところが好みのわかれるところかもしれない。
この作品はそういう意味でミステリーとして読むのではなく、青春群像劇としてこれを読むのが正しいんだろうと思う。比較的爽やかを伴うものとしていいんじゃないだろうか。
赤倉くんがすごすぎるのはおいといて、彼に通底する「思想」みたいなものが、動機の「不足感」を補ってくれていて、かつ「思想」を語る場にありがちな重苦しさに対して、それ以外の「不足感」が逆張り的に意味をなすとでも言うんでしょうかね。そういう不思議なバランスの上に成り立ってるような気がするなぁ。
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【あらすじ】
創立百周年を迎えた京都・宇治市にある北乃杜高校。寮生活をおくるサッカー部員の清水克文は、級友の横井圭、赤倉史朗、山科桃子、稲川みどりと学園で日々起きるさまざざまな出来事の謎解きに「探偵」として挑戦。
そして、修学旅行の際には殺人予告がなされ、卒業式にはいやがらせ写真が出回るなど、様々な学校行事にも不思議な「事件」が発生。清水たち「探偵」グループは解決に乗り出す。
【感想】
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以前に一緒に謎を解いた高校生5人がクラスがバラバラになってからの事件4編。シリーズの続きかと思ったのですがそうでもないようです。乾さんの作品はキャラに思い入れができないことが多いのですが、今回は5人のキャラを描き分け、以前より読み易くなっていると感じました。表紙絵も上手く特徴をつかんでいると思います。軽いお話ですがパターンがあって読み易く自分の高校時代を思い出したりして楽しめました。犯人を捕まえることがすべてではないラストの一話がとても好きです。差し込まれている「十年後の読者のために」が笑いを誘います。