投稿元:
レビューを見る
かわいそう、とは。自分より価値が下だという場合でしかない。
女は常に、女を自分と比べて価値付ける。
彼氏が元カノと同棲してても、かわいそうだから、許せるだろうか。
就職が決まってないから。
服だってチープな感じ。
顔だって、私の方が美人だ。
だから、かわいそうでしょ?
でも、女の価値って違うんだなぁ。
アキヨからのメールは、腹立たしいとともに、自分が男だったら捨てられないという気持ちも分かる。
女って、こわい。
投稿元:
レビューを見る
元カノと暮らす男と付き合う女の話。
この男はつまりはどうしたかったんだ。
女はしたたかなほうがいいのかな。
もうわからんよ。。
投稿元:
レビューを見る
「かわいそうだね?」「亜美ちゃんは美人」の二編収録。
どちらも面白かった。
「かわいそうだね?」
阪神淡路大震災の描写が当時を思い出させるほどになかなかリアルだった。
主人公のデパガとしての描かれ方もなかなかリアル。ただ、百貨店の社員がブランドショップの売り子をすることもあるとは思うけど、そのブランドの製造元か代理店から派遣されることが一般的なんじゃないかなと思ったり…。本筋じゃないのでどうでもいいけど、ちょっと気になった(^^;;
主人公の彼氏、なんだか優柔不断で頼りなくて不器用でとことんダメな奴なのに、スーパーマンのように見られていたなんて…恋って本当に盲目なのかもね。
「亜美ちゃんは美人」
ああ、こういう感じの美人っていたなぁ…って思ったり。なんとなく納得しちゃう感じ。
投稿元:
レビューを見る
どちらの話も好き。
アキヨさんみたいに甘えることもできない、亜美ちゃんみたいに可愛くもない私は、じゅりえ、さかきちゃん、どちらの主人公の気持ちも痛いくらいにわかる。
こうやって“一般的な”女の子はこの登場人物に惹かれていくんじゃないかと思います。
個人的には二話目の小林くんのキャラクターと発言が秀逸で、引用もしてしまいました。
投稿元:
レビューを見る
「?」は誰に向けたもの?
やっぱり3人全員なのかなと
綿矢さんはシーンの切り取り方、登場人物の考え方、
例え方が個人的にハマる 凄くよく分かる
最後の関西弁は秀逸
投稿元:
レビューを見る
綿谷りさの魅力は、こんなに可愛らしい人なのに、さらっとこうした恐ろしい話を書けるところにあるんだろう。
「かわいそう」という言葉に隠された発言者と対象者との不可視の関係性を白日の下に曝け出しつつ、女性特有のドロドロした世界を描いたスラップスティックコメディー(だと僕には感じられた)。美人で人から愛されたことしかない友人が、自身を愛さず興味を持たない人と出会ったときにどう変貌するのかを冴えない友人の側から描いた「亜美ちゃんは美人」も良い。
投稿元:
レビューを見る
かわいそう、という言葉について。
対象があってのかわいそうな訳だがその言葉の対象になった人は自分をかわいそうだと思うのか?おそらくノーだろう。つまりは相手に対する優越感からくる完全に自己満足な言葉なわけで…。このお話の中で「かわいそう」なアキヨさんは彼氏の元カノ。そんな人間を同棲させる彼氏は最低だと思うし別れたらいいのに好きだからそんな簡単には割り切れない。わかるわーの連続でしたw
ラスト主人公が関西弁で感情を爆発させる場面はスカッとしたしお見事w
「亜美ちゃんは美人」はさらにわかるわーの連続。
美人の特性というかちやほやされることに慣れた人間の嗜好はこうなるのか…と。本人が幸せならそれでいいと思うけど周りがあれこれ勝手なこと言うのが美人クオリティ。
2作とも女子の特性についてちょいブラックに表現してるとこがよかったです。
投稿元:
レビューを見る
どちらの作品もいかにも現代に生きる者らしい言葉使い・文章で書かれていて、良くも悪くもライトな感じの読み物にあたるのかなと感じつつ読み進めたのだけれど、読めば読むほど一概に軽いとはいえない端々の文章技術に驚かされ、読了後はもう「この人の書く文章は調度良すぎてすごい」の一言に尽きた。
・かわいそうだね?
ワケありの元カノを彼氏の家に住まわせてあげられない自分は、彼氏の意思を尊重できない自分は、心が狭い嫌な女なのでは。と葛藤する樹理恵に共感せずにはいられず、この三角関係、絶対にアキヨには負けてほしくない!と対抗心を燃やしながら読んだので、最後の結末は悔しかった。
それでも彼氏のためにやめていた方言を使ったり煙草を吸ったりする樹理恵の生き生きとした雰囲気は読んでいて爽快で面白くて魅力的で、こちらまでしゃーない!という気持ちでこの作品への感情をきれいに終わらせられた。
かわいそうはエゴで、かわいそうと思うことも思われることもない、そんな人どこにもいない。でもかわいそうという単語があるくらいには人は誰かをかわいそうと思うのであろうから、人って難しいなと感じた作品。
・亜美ちゃんは美人
友人が美人とはかぎらずとも何かしら自分より秀でてるものを持っていると、嫉妬とまでいかずとも似たような感情を持ってしまうのが女性だよなぁ、と共感した。
亜美ちゃんに対するさかきちゃんの感情がメインで、美人でも苦労することはあるし、自分に無い物を補いたくなるのが恋愛だといいたいのかなと読んでいる最中は思ったのだけれど、さかきちゃんはさかきちゃんで入籍予定の毅の言動に浮気してるような描写があるうえに最後には亜美ちゃんの結婚を認めているあたり、さかきちゃんに必要な相手も結局は亜美ちゃん(無い物を持ってる人)だったという意味でもあるのかなと。
投稿元:
レビューを見る
「亜美ちゃんは美人」も含めて素晴らしい。優れた小説は小説というモチーフで世界の仕組みをあぶり出す。この小説は人間の本質の一端を巧みに言語化してあぶり出している。
投稿元:
レビューを見る
途中まではただ結末が知りたいためだけに読む感じだった。だが「亜美ちゃんは美人」の結末に向かうあたりはよかった。目新しいものでもないが、訴えかけてくる何かがあった
投稿元:
レビューを見る
女の嫉妬は恐ろしいね。"知らぬ間に心を蝕む" そりゃあ嫉妬を隠そうとして必死だもん。自分を騙さないとできないもん。
投稿元:
レビューを見る
「かわいそうだね?」は
どこか教科書のように
きっちりと文学のツボをおさえた
近年の綿矢りさらしい安定した作品。
しばらく書けなかった時期の苦労の末に
磨かれた確固たる構成力がうかがえます。
比喩に対する独自の感性はそのままに、
これはこれで面白いんだけど
どこか物足りなさもある。
「亜美ちゃんは美人」のほうは
もっと実験的な匂いが感じられる作品。
さかきちゃんという、いびつな一人称で
構成もやや偏っているように思えるけど
自分はこっちの方が好き。
不安感が、綿矢りさにはよく似合う。
少しくらい不格好でも、尖った形で
どんどん挑戦してもらいたいと思う。
投稿元:
レビューを見る
主人公の樹里惠の気持ちがよくわかるのに
思い返すと浮かぶのはムカつく女アキヨ
きっとそれはわたしの本質がアキヨだからかも知れない
女って複雑
投稿元:
レビューを見る
表題作は主人公以外の登場人物がほぼ全員クズというなんとも救いがたい作品だった。読んでいてすごく胸糞が悪い。ジャンル的には恋愛小説なんだろうがなんかこれじゃない感。実際にこんなクズな男と女が居るからリアルすぎて腹が立ってしまうんだろうとは思った。
投稿元:
レビューを見る
「かわいそうだね?」は途中までは共感してたんだよな…最後、そう来たか(^_^;)そういうキレ方?気持ちわかるけれど、もっと早くキレろよ、違うキレ方が…って。しかしこういう男も厄介だ。「優しい」のとは違うと思ってしまう私は屈折してるのかな…
「亜美ちゃんは美人」は、まさに女の複雑な友情と感情。上手く表現してるな~。ちとさかきちゃんに共感してしまう私も腹黒?(笑)男には判らない複雑な女心理。男の友情にはこういう形は無いんだろうな…