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何度か最後まで読むのやめようかと思った
頑張りすぎたらあかんねん
もう怖い
助けてほしいときはがまんせんと言わなあかん甘えとちゃうねん
と思った
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4.5
熱心な取材に基づき、母の背景から原因を探っていった本書。母の生い立ちや周りの者たちのことなど、よく書かれていると思う。
母とは一度の面接だけ、元夫からは取材を得られなかった分、母の友人や母方祖父母、当時の勤務先の店長、マンション住民などから細かく聞き出して姿を描き出せていたと思う。
とても興味深い一冊。
簡単に「母」を降りられるように、そして子育てを母に押し付けてない世の中になるように願うばかり。
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この事件ほど驚愕した事件もない。
子育てを棄権した人であれば、胸が苦しくなる事件であったと思う。身勝手であるという単純な言葉で保護者を非難できない何かがある。一体、この違和感は何であろうか。本を読み進めるうちに、あまりにも違う世界のことであることがわかる。決して他人事とは思えないといつものコメンテーターはいっていたのを思い出すが、理解しようとしても理解できなかった。どこか人の心を置いてきてしまった世界である。所謂猟奇殺人も理解不能であるが、このケースはそれとも違う。
きっと、子育てをしていた経験から、子供に腹が立っても必ず愛おしい気持ちがあるものだという常識が打ちのめされたからであろうか。未だに、この違和感はぬぐうことができない
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出版社(筑摩書房)ページ
https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480067357/
内容、目次
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著者は芽衣さんにかなり感情移入しているようで周りの他者に責任を問えないかという視点がいたるところに見受けられるように思います。
ただ本人が重要なタイミングで更生のチャンスが与えられていたにもかかわらず自ら捨て去っている事には病気や生い立ちを理由に責任追及をしていないように感じます。
著者のスタンスとしてあえて追及しないようにしているのかもしれませんが。
再発防止は可能なのかという視点で読み進めましたが個人情報保護が過剰に取り沙汰される現代においては自ずから限界があるのかなと感じました。
仮に自分がこの業務に携わった時果たして何ができるのか。
自分の中で全く答えは出ませんでしたがこの事件は忘れないようにしないといけないと強く感じました。
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山田詠美さんの「つみびと」を読んで、実際どういうことだったのかとこの本を手に取りました。
置き去りにしたことは信じられないこと。
でも子供たちの父親の無責任さ、義父母の冷たさ、被告人の実父の勘違いな教育?に驚きました。実の子であり可愛い孫なら被告人のことは抜きで保護するんじゃないかと思いました。
空回りな家族。
想像力に欠け、慈しみのない人たちとしか思えなかった。
そういう大人たちの犠牲になったということなんだろうな。
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大阪二児置き去り事件死のルポタージュ
最後まで母親でいようとした芽衣(仮名)さん、著者が言っているように、自身の幼少期と重なるから「自分以外の誰からも見捨てられた」我が子を見ていられなかったのか
許されることではない、でも、裁判では表面的な要素しか判断してもらえない。
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事件から結構時間が経ったけどなぜか頭に残り続けていて、どっかがまとめてたりしないのかな〜と探してたらちょうどちくまが新書を出していた!一気に読んでしまった。被告人の周囲の人たちの証言や事件までの経緯の陳述で、少しでも理解できたのではと思うけど、果たして
報道されてたときはとにかく子供ふたり置き去りにして遊びまくって挙句死なせたってことがめちゃ衝撃で、そんなん平気でやっちまうとか悪魔の所業だな…と単純に思ってたけど事態はそう簡単ではないというか、その人の歴史を遡ってはじてて見えてくる病理の存在を知れてよかった。後味と歯切れは悪いが
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「虐待」と聞くと親を責めたくなるし、私も本作を読むまではそうでした。
しかし、本作を読むと親の周りの環境が、こういった残酷な事件に繋がることもあると考えさせられました。
もちろん「虐待」(今回の場合はネグレクト)はいけないものだと私は考えます。
ただ、親ばかりが悪いのでは無い。では他の悪はなんなのか?
こういったことを考えさせられるものになっています。
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鬼親のせいと個人の問題に閉じ込められがちな虐待の問題について、豊富な取材に依拠しつつ、トラウマ体験や事故率の問題と結びつけながら描いている。
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事件当時、ちょうど同じ年の子供達が自分の家にもいたので、暫くすごくショックを受けたのを覚えています。今一度、気持ちの整理をと思い手にとって見ましたが、やはり母親の気持ちは理解しかねます。
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やりきれない。
彼女の弱さは自分にもある弱さだと身につまされる。
親をあてにはできないと子どもの頃に刷り込まれると、周囲に助けを求める方法がわからなくなる。
亡くなった幼い子ども達が可哀想なのは勿論だが、彼女自身もネグレクトの被害者なのに、彼女の父親にその意識は薄く感じた。
虐待の連鎖の発端は、親自身自覚せずに始まる。
だが、一度堕ちてしまうとそこから抜け出すこと(抜けさせること)がいかに困難であることか。
彼女が自分自身の価値を見いだせるようになることを望む。
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逃げることが癖になっている。
思考は停止して、現実に誠実に向き合えない。
嘘をつき、見栄を張る。
それは、自分にもうそをつくことだ。
これが病気なのか?
ただの愚かさではないのか?
もちろん、育った環境は悪い。
父親も、愛情をかけたつもりになっているだけ。
母親も、ろくでもない。
それでも、結婚して幸せだった状態を壊したのは、本人だ。
みんな、ささやかな幸せを、必死で守って生活しているのだ。
大切なものを守るために、己を律して、生活を正して、気をつけて生きているのだ。
嘘つきは泥棒の始まり。
この言葉は、本当だと思う。
自分には甘いけれど、周りを大切にすることはできない。
差し伸べられた手を、恩を、あだで返す。
はっきり言って、早苗さんのような人とは関わりたくない。
だから、離婚した時も、誰もが彼女に背中を向けたのだろう。
誰もが、彼女とは関わりたくなかったのだろう。
私は当然だと思う。
嘘をつき、周りを傷つけ、借金をし、不倫をし、自分はすぐに逃げ出して、コミュニケーションもとれない。
そんな人の世話なんて、したくない。
可愛そうな環境で育った。
人間として不安定で、未熟で、安心の欠けたまま大人になってしまった。
良き母親のモデルを知らないまま、子供を産んでしまった。
だから、犯罪を犯すのは、仕方がない。
のか??
私はこういった弱者に厳しいのかもしれない。
それでも、身近に早苗さんのような人がいたら、私は避けると思う。
関わりたくない。
彼女には他に選択肢がなかったかのような書き方だけれど、違うと思う。
子供のいる部屋に足を向けるポイントは、きっといっぱいあったはずなのだ。
せめて、毎日、パンだけでもあたえてやっていれば。
そう思うのは、やはり、早苗さんに寄り添う気になれないから、だろうな。
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実際にあった児童虐待ケースについて母の生育歴から詳細に辿っており事件が起こった経過がよく理解できた。
西澤哲先生の解釈も記されており、児童虐待に携わる人にとってはとても深い学びが得られるだろう。
一方で、母の妹たちについての記述が少なく、母との姉妹の関係性についてはどのように考察されているのだろうかと気になった。
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