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紙の本
ストーカー,幼児虐待,引きこもり,いじめの根底にある「見捨てられる恐怖」を気鋭の精神科医が分析した
2000/09/14 00:15
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:杉山 由美子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
岡崎のバス・ジャック事件を引き起こした少年の親が,事前に手紙で相談をしていた精神科医として一躍注目をあびた著者が,最近の異常犯罪や,これまで出会ったボーダーライン人格障害の症例から,現代人にひそむ「見捨てられる恐怖」について分析している。
本書で力説している点は「日本型過保護」の危険性である。異常犯罪者や境界線人格障害者は,米国では幼児期の深刻な分離体験,虐待,外傷体験によるものが多いというのが定説になっているが,著者が出会った症例では,分離体験や虐待,外傷体験は非常に少なく,むしろ問題は親の過保護にあったという指摘は説得力に富む。
母親の愛情にくるまり,しつけを受けず,ただただ可愛がられてきた子どもたちは,外ではまともな人間関係を築けず,愛情が得られない場面では緊張し,おびえやすくなり,ひいてはいじめ,不登校,家庭内暴力,引きこもりになって親子ともに苦しむ。母子密着の日本型超過保護をどう解除したらいいのか,重い問いかけを読者に突きつける。
(C) ブックレビュー社 2000
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