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本は魔力を持ってるみたいだ。
多読するのもやめられないけれどこれ、という一冊を真っ黒にボロボロになるまで読み込みたい。
そんな本に出会いたい。
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さらっと読めはしたんだけど、ちょっと思っていたのは違った感じがした。校閲ガールはドラマでも見ていたから、読みやすかった。
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今年最後の1冊にふさわしかった。宮下奈都さんの作品はさらりと読みやすい。原田マハさんの作品は短編だけども流石に深い。小路幸也さん人と人の繋がりと本とのつながりに安定感。中田永一さんのメアリー・スーを殺してが新鮮だった。
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好みだったのは小路さんの「ラバーズブック」。沢木さんの「時田風音の受難」も良かったです。宮木さんのはシリーズとして既読で好みですがこうして一編を切り取られるとなかなか主人公がきついですね。原田マハさんの「砂に埋もれたル・コルビュジエ」も話の生まれた経緯まで含めてとても素敵なのですが介護が絡んでいる関係で私にはとても重かったです。同シリーズの「本をめぐる物語―栞は夢をみる」の方が、SFやファンタジー要素があったためかインパクトが強いですが、こちらは読後にじわじわと良さが伝わってくるものが多かった気がします。
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アンソロジー、まとまった時間が取れない時や、気分が浮き沈みしている時に手に取る事が多いな。新しい出会いもあったりして嬉しくなる。
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8人の作家による本をめぐる物語。切り口が各人各様、装丁の話もあり、作品を生み出す基本エッセンスあり etc。電子書籍が増えてきたけど、やっぱ手に取る本がいいわと感じさせてくれた一冊。本は誰かに届けられる。本は電子書籍に比べ、より沢山の人の気持ち、技術が結集され生まれるを実感。それにしても最近の本はアニメのような絵が表紙を飾るようになったなぁともおばさんは感じた一冊。
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朱野帰子「初めて本をつくるあなたがすべきこと」、沢木まひろ「時田風音の受難」、宮木あや子「校閲ガール」が好き。「初めて本を~」は一番身近な感じがした。「校閲ガール」は単行本の第一話なのかな。キャラのポテンシャルが収まりきっていない印象(良い意味で)。
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短編集。以下気になったタイトル
メアリー・スーを殺して(中田永一)…二次創作小説を書く女の子と、その小説の中に顔をのぞかせるメアリー・スーとの向き合い方について
砂に埋もれたル・コルビュジェ(原田マハ)…認知症で徘徊癖のある父と世話をする娘の話。あとがきで本を埋める話について読み、考えるところがあった
ラバーズブック(小路幸也)…アメリカ一人旅中の主人公が立ち寄ったカフェで巡り会う一冊の本について。短編だけど伏線のようなものがあっておもしろく、また「本をみぐる物語」というタイトルにぴったりな話だと思った
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中田永一(乙一)の作品が収録されていること、そして本にまつわる話のアンソロジーということで購入。
しかし、朱野帰子「初めて本をつくるあなたがすべきこと」と沢木まひろ「時田風音の受難」以外はすべて『ダ・ヴィンチ』に掲載されたものだった。
『ダ・ヴィンチ』に掲載される作品は結構クセがあるので苦手だ。
案の定、この短編集も特徴的というか・・・。
中田永一「メアリー・スーを殺して」
おもしろかった。しかし、終盤にかけておもしろさが加速していくような他の乙一の作品と比べると、ややしりすぼみしている。
あと、主人公の内面の話だと思ってたら外に向き始めたことにもやや違和感があった。
「メアリー・スー」という理想像は、完全になくしてもいけないのだろうな。
宮下奈都「旅立ちの日に」
手紙に書かれた物語と、父からの本当のメッセージの間に飛躍を感じる。
原田マハ「砂に埋もれたル・コルビュジエ」
実話が元になっているようだが、小説としての見せ方が中途半端だ。
ノンフィクションとして書くか、もっと飾り付けるかすればいい。
小手鞠るい「ページの角の折れた本」
どうして「あなた」という語りかけ口調なのか。
ストーリーもなんだかよくわからなかったが、読み返す気にもならない。
主人公みたいな女の人がとにかく苦手。
朱野帰子「初めて本をつくるあなたがすべきこと」
夫が情けないのは確かだとは思うが、主人公がすべて正しいような描き方が気に食わない。
ラストの主人公にキレ方はスカッとしてよかった。
沢木まひろ「時田風音の受難」
おもしろい。
官能小説は読んだことがないが、こういう感じの文章なのだろうか。
主人公が女性編集者の百山に翻弄されるのと同じように、私も翻弄されていた。
なおかつ、そうやって振り回されるのが心地良いのもよくわかる。
小路幸也「ラバーズブック」
素敵な話だと思う。
しかし、アメリカっぽさを出しすぎで、押し付けがましい感じがする。
宮木あや子「校閲ガール」
校閲ってそんなところまで見てるのか、と勉強になった。
ただ、やはり苦手な女の人が出てくる。
全体的に、小説を読むというより、世間話を聞かされるような作品が多い。
なので、あまり心に残らない。
強い女の人ばかり出てくるのもひとつの特徴だと思う。
『ダ・ヴィンチ』が女性向けだからだろう。
掲載される作品は芸術ではなく商品であり、読んだ女性が快感を得られるようになっている。
芸能界や海外といったキラキラ感も重要視している。
そういう作品をうまく集めてくるのは、編集部が優秀でコンセプトが定まっているからだと思う。
ただ、やはり男性にはうけないだろう。
私が嫌悪感を抱いてしまうのも、器か小さいということ以上に、仕方ない面が大きいと思う。
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本の話だから、まあ予想がつくけど、と侮っていたら、結構いけた。凸凹はあるが。今まで読んだことのなかった作家のものが新鮮でよかった。この作家、読んでみようかという気にさせる。
中田永一「メアリー・スーを殺して」この小説自体がメアリー・スーぽいがなあ。
宮下奈都「旅立ちの日に」期待したけどねえ。手抜き。
原田マハ「砂に埋もれたル・コルビュジェ」ピンと来ない。
小手鞠るい「ページの角の折れた本」さすが元詩人だけあって、描写が美しい。物語もいい。
朱野帰子「初めて本を作るあなたがすべきこと」察してちゃんの夫への対応に苦労する主人公が面白い。
沢木まひろ「時田風音の受難」官能小説家と編集者との対峙に笑ってしまう。
小路幸也「ラバーズブック」アメリカをピックアップトラックで一人旅する小説家の気持ちいい話。
宮木あや子「校閲ガール」主人公の口の悪さが最高。
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田中栄一の作品「メアリー・スーを殺して」。
所謂オタク女子という人物が小説を書いていて、ある人の言葉を切欠に現実と関わる。
関わる先は大きくなっていく一方、メアリー・スーは?
そう、メアリー・スー=中二病となっているが自らが生み出したキャラだ。
作中のメインヒロインを理想の女性として置き、それに自分を投影していく。
彼女の作品の中に必ず出てくる彼女の理想が、メアリー・スー。
没頭していた時代に同じくそれらに没頭していた友人が、少し離れた時間に現れて「あなたの作品が読みたい」と。
久々に訪れた母校、そこで転寝をした彼女の前に現れたメアリー・スー。
キーボードを動かし始める動作で物語は終わる。
田中栄一氏の作品でこれだけ短編は初めて読んだ。
うん・・・
やっぱこの人の作品好きだわ。
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タイトル通り、一冊の本、もっと言うと、主人公たちにとっての大事な「一冊目の本」との出会い、一冊の本で繋がる人間関係、なんかが軸にあるアンソロジー。さすがは「ダ・ヴィンチ編集」といった感じ。すでに知ってる話もあったが、原田マハ「砂に埋もれたル・コルビュジエ」・小路幸也「ラバーズブック」がお気に入り。その本に出会った時に置かれている自分の状況によってその本に抱く感情は当然変わってくるが、自分にとって運命の一冊とはなんだろうか?
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本をテーマにした短編集。
どの物語も短いながらも、本が好きな気持ちに溢れていて、読んでいて楽しくなります。
小路幸也さんの「ラバーズブック」が特に好きです!
亡くなった人の代わりに、彼が遺していった本に旅をさせてあげたいというカフェのお母さんの温かい気持ちに心動かされます!
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▶「メアリー・スー」という言葉を初めて知りました。でも、どんな作品にもメアリー・スーは影を見せてると思うし彼女がいなければその作品は面白くなくなるのでは? とも思ったり。▶小路幸也さんの「ラバーズブック」はスッキリとしていて気に入りました。▶宮城あや子さんの「校閲ガール」は主人公のキャラが楽しかったです。▶表紙カバー絵は片山若子さん。この方の絵は好きです。SF作品の『たったひとつの冴えたやり方』や、米澤穂信さんの『小市民シリーズ』なんかで気になっていました。カバー絵買いの対象の一人です。
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本がテーマのアンソロジー。
私は原田マハの「砂に埋もれたル・コルビュジエ」が断然良かった。
作者のあとがきにこの話が柳宗理さんの体験談を聞いて書いたということが記されていてなおのこと心に沁みました。
自分の命が危ないというそんな中で、私なら何をするかなと考えてしまった。
この本だけでも助かって欲しいと思えるほどの本と出会えるなんて素晴らしいなと思った。