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櫃洗市を舞台にした短編集。大富豪探偵月夜野ひろゑは最初と最後の2編に登場。1、男のくだらない見栄で殺された二人と残された人がかわいそう。最終話で残された二人に新しい未来が訪れてよかった。2.すっかり騙された。榎本裕子が犯人かと思った。3.一つの考えに固執しちゃいけないのね。でも偶然?4.最後まで読んで「えー、そっちにいっちゃうの?てかこの女子高生なんなの」5.奥さん夢の為にだんな殺そうとしたの?こわっ!!6.いじめたほうは忘れてもいじめられたほうは忘れない。
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そんなキャラ強くないと思ってたのに
いざ腕貫さんがいないと途端に味気ないというか。
連作なのにまだ救われたけど
大富豪探偵だけじゃちょっとはまりきれないみたい。
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短編ながら長編さながら事件が巻き起こり、あっという間にふわっと解決で物足りないわ櫃洗スピンオフだけに、氷見刑事やら月夜見さんなどなどでてきたけど、腕貫さん成分も欲しいな。そしたらスピンオフにはならないか…。
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腕貫探偵のスピンオフ?
シリーズでお馴染みの登場人物も出てきますが、腕貫探偵が不在なことで物足りなさは感じました。
事件は解決してるけど、なんとなく腑に落ちない感じ。
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櫃洗市が舞台の連作短編。しかし、腕貫探偵はいない。最初と最後の事件は登場人物が共通しているが、後は別に人物が登場する。男女のどろどろや嫌な関係のものが多いし、ほとんどが後味が悪い。恐らくはそれを狙っているのだろう。ただ、倉橋君と鍵谷由衣さんは上手くいってほしいな。後日談はあるかな。
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腕貫さんの勤める櫃洗市で起こる、腕貫さんの出てこないミステリ短編集。櫃洗市を構成するホテル〈シンヒツ・ロット〉やら私立囲櫃学園やら国立櫃洗大学やら、お馴染みの舞台が登場する。
腕貫さん好きなので、出てこないとやっぱり淋しいけど、このシリーズのノリは好きだし各編ストーリー展開に意外性があって楽しく読めた。
6編のうち、最初と最後が同じコミュニティの話で、あとは登場人物はバラバラ。
「エスケープ・ブライダル」
同級生倉橋の4回目の結婚披露宴に出席すべくシティホテル「シンヒツ・ロット」に来たケーカクこと恵本角樹。倉橋の3番目の花嫁は、披露宴当日に蒸発し、死体で発見されていた。実は、4度目の結婚披露宴は犯人をおびき出すための狂言だった。
結局語り手のケーカクが犯人で驚いた(動機弱すぎ!)。解決してめでたしな感じだったけど、倉橋が2度結婚に失敗したのは事実だったことに気づいて後味悪かった(笑)。
月夜見ひろゑのキャラがマンガチック。裏腕貫さん的にシリーズ化できそう。
「偸盗の家」
最初の誤配エピソードが面白かった。同姓同名で前夫と現夫というなかなかこんがらがりそうな設定。そして継父と連れ子の愛憎…あなおそろしや。
「必然という名の偶然」
これも同姓同名トリックの変型と言えるかな。同窓会名簿の各卒業年度の7番目の人がここ数ヶ月で20日ごとに不慮の死を遂げてるらしい、という法則の信憑性を問題にした話。
いや確かにこれだけでその法則性を当てはめるのは乱暴かもしれないけど、逆にこれほど条件の合う同姓同名が沢山いるだろうか、との思いの方が遥かに勝る。法則性は正しいに一票(笑)。
「突然、嵐の如く」
豪雨で道が寸断されて櫃洗市と石間木市の行き来が出来なくなったことで起こった事件。石間木に居るはずの妻が、櫃洗市で車に放火しようとして体に火が移った挙げ句慌てて飛び出したところ車にはねられ死亡した、と警察から電話が入る。
携帯が今ほど普及してないとはいえ、他人の携帯から電話したら着歴で発信元バレるだろ、とツッコミ入れたくなる話だった。
男性教師をたぶらかそうとする女生徒、怖い。
「鍵」
この話は結構好き。かつて住んでいたワンルームの鍵を見付けたことで、出来心からそこに忍び込んでみる主人公(馬鹿)。ふいに戻ってきた今の借り主と思しき人物に慌て、思わず首を締めてしまう。警察が来て自白するが、殺したのは自分の妻だった。妻も自分をその部屋におびき寄せて殺そうと計画してた、って話。
まぁ、鍵は替えようぜ貸し主。
「エスケープ・リユニオン」
再び第一話に出てきた月夜見ひろゑやらオヤカタやらの同級生界隈の話。
西澤さんってたまに中年のコミュニティを扱うけど、これが結構私にハマる。この同級生達のやり取りも面白く読めた。
前半は第1話でいい雰囲気になった倉橋と鍵谷由衣を取り持とうと同級生達が即席の同窓会を企てるふりしてお膳立てし、彼らは退場、後半は残った同級生のうち芸能人の長渕が殺される。
中心のぼやけた話で、エピソード単位ではなく、時間単位��切り取った物語になってるところが珍しく感じた。
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腕貫探偵シリーズの番外編。
前作のモラトリアムシアターを読んでから今作を読んだ方が私的には良かったのかも。
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短編集だった。腕貫シリーズを全く知らずに読んでたので、全くバイアスなしで。
1つ1つの短編は濃度の違いはあれ、おもしろかった。時間をいじった叙述トリックとか。
必然という名の偶然…。あくまで短編を束ねてるに過ぎず、全体を貫くテーマという訳では無いと思うんだけど、本のタイトルにした以上、なんらかの必然性がほしい。すべてが偶然の上に成り立つ事件だったことは間違いない。だけど、それが「必然という名」という言葉で括れるんだろうか?と考えると、ちょっと違う気もする。むしろ「偶然という名の偶然」というか。もちろん事件の背景にはなんの理由もきっかけもないということはありえないから、何かしらの必然はあったんだろうけど、それを偶然で包み込むためには相当な必然性を要するみたいなパラドックスが起きそう。書いていて、偶然ってなんだ?ってなんだかわけがわからなくなる(笑)。
解説を読む前にこの感想を書いたのだけれど、解説には「論理のアクロバット」とあった。ふむ。ネガティブに捉えれば、読む人にとっては、論理的ではない(というか現実的ではない?)という評価になるかもしれないということだろうか。このあたりに必然と偶然の線引や定義があるんだろうと思うし、論理とコンテクスチュアルな要素をわけて考える必要があるということなのかもしれないなと感じた。