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タイヤ脱輪事故を発端に,リコール隠しの疑惑が。
運送会社社長と自動車メーカと財閥系企業グループとの闘い。
とにかく人がすごく上手く書けてて,入り込める。
小さい運送会社と大企業の圧倒的な権力差で足掻く社長の必死さと真面目さとタフな精神力に対して,大企業へあぐらをかいた社員のぬるま湯体質の対比がすごい。
もちろんその体質に反発する社員や銀行員も存在していて,そういった力が大きな逆転につながるわけだけど,それすら社長の孤独な戦いの前ではまだ甘くて,社長の信念にひっぱられて一気読みした。
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以前から皆さんの評判をみて、かなりの期待感を持って読み始めた。上巻ではさすがの完成度で感心するものの、期待を超えるまではには至らなかった。池井戸氏の本を随分読んできたので、集大成的なものは感じる。大企業と中小企業、マスコミ、警察、そして得意の銀行の視点。警察の視点はさすがにちょっと甘いような気もするが、銀行の視点・企業の視点はそれぞれのいやらしさ、苦悩がリアルに書かれていると思う。下巻の盛り上がり次第で傑作になるかどうか。。[BOOKデータベースより] 走行中のトレーラーのタイヤが外れて歩行者の母子を直撃した。ホープ自動車が出した「運送会社の整備不良」の結論に納得できない運送会社社長の赤松徳郎。真相を追及する赤松の前を塞ぐ大企業の論理。家族も周囲から孤立し、会社の経営も危機的状況下、絶望しかけた赤松に記者・榎本が驚愕の事実をもたらす。
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上巻を読了した段階では「面白い小説」との形容は相応しくないんじゃないかと危惧したが、全て読み終えた時点ではハッキリと言い切れる。「実に面白い小説で、ややもすれば10年に1つクラスの傑作だ」と。この作品を『勧善懲悪』だと考える読者も少なくないようだが、それはきっと違う。ホープ自動車の組織は確かに腐敗しきっているものの、狩野も沢田も三浦も、典型的な日本のサラリーマン像なのだから。残念ながら現実の社会は青臭い綺麗事ばかりではない。それを理解して読むかそうでないかで、この作品の深みは断然変わってくる気がしてならない。
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先ず、とにかく赤松社長の人物像が良い!決して頭脳明晰ではないし弁が立つ訳でもなく、単に素朴な中小企業の2代目社長として描かれているが、その愚直さや熱さに人間臭さを感じさせる。物語はまだ前半にも関わらず、それぞれの立場での思惑が絡み合った起伏に富んだ展開で実に絶妙!赤松社長を応援しつつ下巻へ!!
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有名企業のエリートサラリーマンはこんなにも腐りきっているのか!!と憤りを感じてしまうほどの人物描写は圧巻でした。一気読みしてしまいました。
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現実におきた事故をモチーフにしているが、
内容はそこから始まる企業対個人の戦い!
負けるなぁ~と熱く最後まで一気に読めてしまう。
正義は勝つ!んだ。
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おおっ、と唸る程おもしろかった。事故をめぐり、銀行、運送会社、自動車メーカー、被害者、警察など、フィクションとは思えないくらい精緻な群像劇。
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人物描写がすごく上手い!運送会社の社長の赤松はとにかく応援したくなるし、自動車会社の沢田の立ち回りもリアルです。
さらに自動車会社の対応を冷静に静観する銀行側の目線が加わることで、この本のリアリティーが増したように思います。会社と銀行の関係についても考えさせられました。
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2009年に読んだ本のなかで、文句なしにNo1の本でした。それまでにこの人の本を一冊(株価暴落)を読んだのですが、たいして面白さを感じませんでした。でも、この本が映画化されるということを知って、もう一度だけこの著者の本を読んでみようと思って読んだのですが、読み始めたら止まりません。途中、このくらいでそろそろ・・・というこちらの予測をことこどく覆し、決して内容に妥協しない、徹底的に追求する著者の意気込みが伝わってきました。他の著者でリコール関係の小説を読みましたが、比較にならないリアルでした。現時点の著者の最高傑作だと思っています。
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上下巻とも一気に読了。非常に清々しい読後感。会社という組織の論理とその中で生きるサラリーマンの苦悩など、細かいディティールのもと描かれていて引き込まれる。
下手すると、主人公赤松の子供の話とかは余分な話になりがちだけど、上手くストーリーの中の一要素として描かれていて、それも良かった。
全体として非常に面白かった。
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最初の数ページで主人公である赤松のキャラクターを見事に描ききっている。そのため、それ以降の災難やそこから派生してくる数々の出来事に人ごとじゃなく入り込めた。キャラクター作りがとてもうまいと感じた。不祥事をもみ消そうとする大企業対それに巻き込まれた零細運送会社、その構図はありがちなだけにいかにリアリティをもたせるかにかかっているが、成功している。
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読んだ人の話を聞いてから、ずっと興味のあった一冊。
実際にあった大手自動車会社のリコール隠しを題材に描かれた作品で、とても臨場感がありました。
赤松運送が主体となってるシーンでは、ドキドキしたり、不安になったり。。
ホープ自動車&銀行が主体になってるシーンでは、「なんだ!この人たち」となったり。
まだ上巻なのに、門田の陰での真面目さや、はるな銀行の進藤さんにホロリとさせられる。
ホープグループのエンブレムとか、はるな銀行の感じとか、実際にはどこかがわかりやすい描写になってて面白かった。
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人の命って何だろう、大企業って何だろうと考えられずにはいられない作品。
病んでいる大企業グループとか、舞台設定がうちの近所だったりとか、なんか身近に感じてしまう本でした。
人ごとだと思って読めなかった。。。
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大企業の不正VS中小企業の社長
お正月に読みました。上下巻あり読み応えがありました。社会人になってから読むと、この中に出てくる話の節々に現実と同じ部分があることを感じました。作者の人物描写がとてもよくできていて、自分は作中のなかで誰にあたるのか、考えながら読みました。
自分は真剣に仕事に取り組んでるのだろうかと考えさせられた一冊でした。
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これは面白い。誰もがご記憶のあの事件を題材に、エンタメ小説としても面白いし、企業内政治を知る本としても最高。人命事故をも餌に社内政治を繰り広げる、きっと頭脳優秀に違いない社員たち。これでもかってくらい困難が降りかかるのに、ギリギリのところで希望を捨てず、立ち向かう中小企業の二代目社長。サラリーマンはもちろん、その奥様・子供なんかの家族にも是非読んで欲しい本。一気読み必至。