自分のエゴ、独善的な主張
2022/09/10 16:12
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投稿者:名無し - この投稿者のレビュー一覧を見る
経済古典は「竹中氏自身のエゴ、独善的な主張」の根拠として役に立つ、の間違いでしょう。昨今、旧・統一教会に関する問題が噴出し、パソナの会長職も逃げるように辞職したのも、自分の保身のためであることは明白である。
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大学の講義に登場するような経済学者の面々についてを、ザッと紹介したような印象。
期待していたものと内容が違っていたので少し残念。
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筆者の専門分野ではないが、割とわかりやすく書かれている本。
筆者に関しては好き嫌いが分かれるとは思うが、わりと客観的に経済古典についてまとめられているため、誰にでも親しみやすく読める本ではないかと思う。
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経済古典は役に立つ』
と聞くと、「どうせ古臭い経済理論の話が
登場するんだろう」と思う方が多いと思いますが、いつの世も、偉
人たちが立てた「問い」は、輝きを失わないもの。
本日ご紹介する一冊は、その優れた「問い」に触れられる一冊です。
「社会の秩序はどのように保たれるのか」と問い、「見えざる手」
という考えに行き着いたアダム・スミス、消費・貯蓄を決めるのは
何か、投資を決めるのは何か、そして利子率は何で決まるかと問う
たケインズ、資本主義社会における経済発展の原動力は何かと問い、
イノベーションに答えを求めたシュムペーター…。
現在の経済学に多大な影響を与えた偉人たちの「問い」と、そこか
ら生まれた理論、そして彼らが目指した理想の社会を知ることは、
じつに知的刺激あふれる体験です。
著者の竹中平蔵氏の本は、毎回わかりやすく要点を伝えてくれます
が、本書もまた、それぞれの学者の人柄や理念に触れつつ、難解な
経済理論をわかりやすく説明しています。
目の前の不況という現実に右往左往するのではなく、どうすれば問
題が解決できるのだろうかと真剣に考える。
偉人たちの思索の断片に触れることで、運命論者から、問題解決マ
インドを持つ人間に変われる、貴重な一冊です。
人間が社会のなかで生きているということは、人間の強みであると
同時に、きわめて厄介な問題を内包している。それは、いったい社
会の秩序はどのように保たれるのか、という問題である
堂目卓生『アダム・スミス──「道徳感情論」と「国富論」の世界』
(中公新書、2008年)には、アダム・スミスとほぼ同時代を生きた
ウィリアム・ホガースの1枚の銅版画が紹介されている。「ビール
街とジン横丁」と題する絵で、まさに当時の貧富の格差の問題を象
徴的にとらえている
実は、アダム・スミスは当時から、分業こそが技術進歩の源である
ことを認識していた
分業をすすめるためには、ある程度の生産規模が必要であり、分業
によって生産性が高まる
「自分の利益を追求する方が、実際にそう意図している場合よりも
効率的に、社会の利益を高められることが多い」(『国富論』)
結論からいえば、アダム・スミスは植民地貿易の自由化を徹底的に
主張する。植民地が自由な貿易を行えれば、マーケットが拡大し、
結果的にイギリスに良い効果をもたらすということになる
歴史は直線的に発展するのではない。何か一つの支配的なテーゼが
できると、それに対するアンチテーゼが生まれ、双方が争い合って
総合的なテーゼ(ジンテーゼ)になる。しかし、それが支配的にな
ると再びアンチテーゼが現れることになる。そういう弁証法的な発
展が歴史の避けられない道なのであって、その基礎にあるのが経済
=物質的なものであるという考え方が「弁証法的唯物論」である
現実には、マルサスやリカード、あるいはマルクスが想定したよう
に、子どもの数を増やしていくのではなく、豊かになればなるほど
子どもの数を減らしていったのである。これは、まさにいま日本で
起こっていることであり、国民の所得が増えるとともに子どもの数
は減少したのである。都道府県別に見ても、全国平均で見て所得が
いちばん低い沖縄県で最も出生率が高く、所得が最も高い東京都で
出生率が低い
いまの日本で最も重要な資本は何かといえば、それは「人的資本」
である。地方と都市を比べてみればよくわかる。都市の産業は圧倒
的に労働集約的であり、資本集約的なのはむしろ地方産業である
不況のときに財政を出動するのは簡単なことだが、景気がよくなっ
てきたときに財政を引っ込めることはむずかしい
シュムペーター理論の真骨頂は、「不況なくして経済発展なし」と
いう考え方である
「だれでも『新結合を遂行する』場合にのみ基本的に企業者であっ
て、したがって彼が一度創造された企業を単に循環的に経営してい
くようになると、企業者としての性格を喪失するのである」
(『経済発展の理論』207頁)
第1章 アダム・スミスが見た「見えざる手」
第2章 マルサス、リカード、マルクスの悲観的世界観
第3章 ケインズが説いた「異論」
第4章 シュムペーターの「創造的破壊」
第5章 ハイエク、フリードマンが考えた「自由な経済」
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著者が教授を務める大学での講義の内容を一冊の本にしてみたシリーズ。一言で言えば、経済学史の入門書です。
アダム・スミスに始まり、フリードマンやハイエクに至るまで、経済学の大家ともいうべき方々の思想の大元に在った問題意識とその答えが綴られています。
経済学史をあまりまともに勉強したことなかったので読んでみました。
どちらかというと、思想中心にまとめられた本で、データ分析に基づく論理的な議論はあまり展開されていません。なので、とても読みやすかったです。歯ごたえはありませんが。
それから、著者が小泉政権下でやりたかったことが一体なんだったのかということが垣間見えたのは、思いもよらぬちょっとした収穫でした。
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我々は経済政策について議論するとき、○○は「●●派」だなどと言いながら、論じることが多い。それに対して自身としても大きな疑問は抱いていなかったものの本書にてその考えが誤りであることに気付いた。
筆者(竹中氏)は、「経済思想」に偏った議論を批判する。曰く、「政策とはきわめて細かい法律分析と行政手続きの積み重ねであり、細かいファクトを分析し、その結果をもって政府が何らかの政策を実施する」と。そして、「それ以外の政策はありえない」と加えた上で、「それがわからない人」が「思想を曲解し、『●●派』だというレッテル貼りに始終する」と手厳しい。
一方、(レッテルを貼るのが間違いだとしても)本書では非常に多く言及される先人たちの考え方を概観でき、その意味でも非常に有益であった。
備忘録:
アダム・スミスが見た「見えざる手」(第一章)
・国富論(An Inquiry into the Nature and Causes of the Wealth of Nations)を刊行したのは1776年3月。国富論から経済学が始まった。(それ以前は経済学的自由がなかった。)
・アダム・スミスが国富論で取り上げた解決すべき問題は、「社会秩序の問題」、「財政赤字の問題」、「アメリカという植民地の問題」、「重商主義政策(貿易黒字至上主義)がよいのか悪いのか」。
・労働が富の源泉であり、生産性が重要であり、それを可能にするのは分業。
・見えざる手と「夜警国家論」(政府の役割を、国防や治安維持、公共財の提供などに限定。)
マルサス、リカード、マルクスの悲観的世界観(第二章)
・リカードは現在の経済学の議論に対し大きな貢献をしたと言われている。簡単にいえば、地主、資本家、労働者といったプロトタイプ(原型)をつくり、それぞれが舞台の中で一定の役割を果たすような形で経済の論理を組み立てたのである。(地主が社会の中の唯一の受益者とした。)
・マルクスの議論は、「資本主義が滅んで社会主義になることが必然である」というもの。「弁証法的唯物論」(唯物弁証法)。(「唯物論」:人々の心情や思想、あるいは社会制度や政治システムなどすべては、もっとファンダメンタルなもの=経済によって決まってくるという考え方。「弁証法的」:ヘーゲルの「歴史は弁証法的に発展する」という言葉で示されるように、テーゼとアンチテーゼのダイナミックな相互作用の中で、歴史は1つの必然として動いていくという考え方。
・マルクスは、価値を生むのは労働だと考えた。(「労働価値説」)(マルクスが描いた経済には、もはや資本家と労働者しか存在しない。)
・19世紀のヨーロッパ社会は、アダム・スミスが思い描いたような楽観的な予定調和の世界ではなかった。『人口論』の中でマルサスは、幾何級数的に増加する人口と、算術級数的にしか増加しない耕地面積の違いから、決定的な食糧不足の到来を告げた。その友人リカードは、マルサスの議論を否定しつつも、やはり人口増大の可能性を認識しつつ、地主だけが社会の唯一の受益者となるメカニズムを分析し、穀物法(輸入制限)に対する反対論を展開した。そしてマルクスは、労働価値説に基づく搾取の仕組みのなかで、また資本構成の高度化と利��率の低下のもとで、必然的に資本主義が崩壊することを描いた。
ケインズが説いた「異論」(第三章)
・マルクスは1883年に亡くなり、その後同じ年にケインズ生誕。またシュムペーターも同じ1883年生まれ。
・「長期的にみると、みな人間は死んでしまう」(「長期的」「やがて」という議論は無意味とのケインズの主張。(p102)
・「雇用、利子および貨幣の一般理論」(1936年)。ケインズ理論で最も重要なのは「有効需要」という考え方。労働に対する需要を決めるのは総需要。労働供給は人口などの要因によって決まってくるが、労働需要の大きさを決めるのはGDP。(p105‐)
・「消費性向はかなり安定した関数とみなしてもいい」(p112)
・投資額は利子率で決まる。(p113)
・流動性選好理論(貨幣の供給を増やせば金利(利子率)は下がる。)(p115)
・ケインズが見落としたもの
政府も失敗する(エリート主義に対する懸念)市場も万全ではないが、政府も万全ではない。
ケインズの考え方には非対称のリスクあり。(不況時には総需要管理政策を行いやすいが、景気が持ち直したときor需要が増えすぎたときにそれを引き締めることが難しい。公共事業が既得権益化するため。)
クラウディングアウト。(公共投資を行うために大量の国債を発行すると、それによって金利が上昇してしまい、結果として民間投資を抑制してしまう。)
その他、ケインズ政策が採用されなかった理由は、「オープンエコノミー(開放経済)のもとでは、財政政策の効果が極めて低いことが知られているから。」(マンデル・フレミング効果)→開放経済のもとでは、金融政策は効果がある。
シュムペーターの「創造的破壊」(第四章)
・「イノベーション」について。イノベーションのイニシアティブは経済の(需要サイドではなく)供給サイドにある。
・企業者と生産手段(必要な資本と労働賃金)を結びつける「銀行家」の役割が重要。(p155)
・シュムペーターは、景気循環の理論を現実に適用するにあたって、経験的に得られた三つの景気循環パターンを組み合わせる。約50年周期のコンドラチェフ循環(イノベーション)、7から10年周期のジュグラー循環(設備投資)、約40ヶ月のキチン循環(在庫)。
・創造的破壊:creative destruction
ハイエク、フリードマンが考えた「自由な経済」(第五章)
・「大きな政府」にまつわる問題の解決に挑んだ経済学者として、ハイエクとフリードマン、そしてブキャナン。
・ケインズ理論の重要なポイントの1つ:経済の中で投資の主体と貯蓄の主体は違う。
・フリードマンはシカゴ学派(自由主義的な経済思想を持つ経済学派)の総帥といわれている。分類上はハイエクもシカゴ学派と考えられる。
・フリードマンは、人々は合理的に行動し、マーケットは合理的に将来を見通すことができると考えた。
・フリードマンはとりわけマネーの役割を重視し、マネタリスト(マネー(貨幣)を重視し、裁量的な経済政策の有効性を疑い、固定的な貨幣供給ルールの採用を主張)の立場を確立。kパーセントルール。
・フィリップス曲線:失業率と物価上昇率はトレードオフ。
・ハイエクは、ミクロ的基礎のな��マクロ集計議論は意味がないとケインズを批判。「衆参主義への批判」
・フリードマンにとっての問題は、スタグフレーション。また、教育バウチャーや負の所得税という攻めの自由主義政策を提案。
・ブキャナンにとっての問題は財政赤字。政府は「必然的な偏りを生む」と指摘。
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ケインズ、シュムペーター、フリードマンなどの現在の経済学の大家の古典をわかりやすく解説。学者の知識と実際に政府の経済政策を立案していた経験から書かれる文章は説得力がある。自分に足りない経済学を今後、勉強しようと思う。
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アダム=スミスに始まり、マルサス、リカード、マルクス、ケインズ、シュムペーター、ハイエク、フリードマン、ブキャナンという著名な経済学者たちの考えを分かりやすく解説したもの。
個人的にはシュムペーターのかっこよさに惚れました。
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第1章 アダム・スミスが見た「見えざる手」(自由と不安と経済学
社会秩序と「見えざる手」の力 ほか)
第2章 マルサス、リカード、マルクスの悲観的世界観(楽観的な世界観への異論
ロバート・マルサスの『人口論』 ほか)
第3章 ケインズが説いた「異論」(経済学者はみなモデレート・ケインジアン
ケインズが登場する20世紀初頭 ほか)
第4章 シュムペーターの「創造的破壊」(ケインズとシュムペーター
ケインズの描いたバラ色の未来像 ほか)
第5章 ハイエク、フリードマンが考えた「自由な経済」(ケインズ経済学への異論
What's the problem? ほか)
経済学古典の偉人達の思想をダイジェストで紹介しており、ざっとした流れの分かる本。ビジネス書でちらちら出てくる古典経済学者の考え方の概略が簡単に理解できる。
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経済学者達の育った環境、時代背景、経済学者同士の相関関係が簡単に書かれているので、
これから経済学を学ぼうとする人は、一度読んで置くといいかもしれませんね。
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経済学史の超入門書。
題名通り、経済学の古典を紹介してる本です。
ところどころに竹中さんのエッセンスが散らばってますが、意外と?抑制されてる方ではないでしょうか。古典の紹介に重点が置かれてます。
経済学の新書って、案外と、ミクロとかマクロの知識が必要だったりするんですが、これはその辺りを上手くすり抜けて説明されていて読みやすかったです。
ただ、これを読んですぐに原書はハードルが高いかなと思います。
各学者の理論を簡単に説明するために、論証の過程にある専門的な議論をすっとばしているので、「?ナニコレ?」となりかねません。現になりました。その点で、あまり深入りしない教養としての経済学には最適な本だと思います。
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最近読んだ本で、
一番良かった本です。
経済の古典を、もう一回まとめて見ようかと思っていた矢先に
発売されたので、私にとってタイミングが良かったというのもあります。
経済界の偉人、偉業をわかりやすく復習できます。
ダボス会議が気になり始める、よいきっかけでした。
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レビューはブログにて
http://ameblo.jp/w92-3/entry-10762720230.html
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近代経済学の触り部分を極簡潔にまとめた感じ。が、読み応えはあまりないかも。。。サラリと読み終わってしまうので、紹介されている個々の学説を知る導入として読む程度であれば悪くはないと思う。
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アダムスミス、マルサス、リカード、マルクス、ケインズ、シュムペーター、ハイエク、フリードマン…経済学の思想を、「○○主義」で片付けない。その思想に至った経緯を時代背景から解説