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私は農学を学んでいるから、目からウロコではなかったけれど、もし全くその分野にノータッチの人が読んだら驚いてしまう内容だと思う。
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今後のトウモロコシ市場に注目, 2004/11/4
世界経済に大きく影響を与えるものとして石油ばかり気にしていましたが、穀物市場、特にトウモロコシ市場というのが影響が大きいことがわかりました。
トウモロコシというと食用のトウモロコシを思い浮かべますが、多くは飼料用だそうです。この飼料であることが、畜産にも影響を与えておりトウモロコシ市場を複雑化させているようです。
また、トウモロコシをエタノールにして燃料として使う事と、トウモロコシからプラスチックを作るという事に非常に大きな可能性と期待をもちました。
日本でも今後、ガソリンにエタノールを添加する可能性がでています。
今後のトウモロコシ市場は注目です
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昨年読んだものを久々に再読しました。
商社マンであった江藤さんの経験をもとにして、穀物市場から世界経済を考えていくという内容です。
経済というものに触れてみたくて読みましたが、前提とされているレベルまで知識がなく、正直理解できない部分もあり、流してしまった箇所もありました。
しかし、トウモロコシという身近なものからの出発点という視点が一貫されているため読みやすく、なんとか読了までこぎつけることができました。
流通というものが面白いと感じている私にとって良書で、相場等に関してはわからなかったけれど、どのようにモノが動いていっているかという流れを感じることができたのがよかったです。
食糧自給率に関して興味をもつようにもなりました。
穀物というのはどちらかというと下に見られているようにどうしても思いがちですが、人間にとっての根源の作用をしているのだと痛感しました。
新書を久々に読みましたが、自分の専門でない知識に簡単に触れることができるツールとしてよいものだと改めて感じました。
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商社マンが穀物市場(トウモロコシ)からみた食糧問題、エネルギー問題、経済について考察した本です。
商社のエネルギー、穀物、水(←水はこれから大きくなるのではないかと考えています。)などのビジネスに興味があったので読んでみました。
5大穀物の中でも最大規模のトウモロコシ
人間が食べる量以上に、飼料として世界中で家畜が食べている。また昨今、話題のバイオエタノールの原料としても注目を浴びている。まさに穀物の万能選手といえる。
日本でも大量に輸入されているが、これらを世界から安定供給するために多くの商社が世界中に飛び回っている。トウモロコシの供給のしくみ、その値段の決まり方などは日本の農産物などよりも複雑である。
ある一つの動向(例えば、天候や世界経済の変化、政治の変化)にトウモロコシがどのような影響を受けるのかなどは非常に興味深い。
穀物の先物取引のできるまでのプロセスなんかも分かりやすく理解できました。
今後の中国、インドの食糧事情に注目です。
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商社マンの経験から、トウモロコシという商材を題材にしている。
アメリカの農業従事者の収穫ができたものをすぐに売るのではなく、そのときの相場を見て売る。
さすがアメリカという感じだった。
また、マネージャーにも大きな力が与えられている点も、面白いと思った。
相場は、プロの間では噂の段階で値段が左右される。そして、その噂が現実になる。または、周知される時(素人が手を出すとき)には、利益を確定させるとか…
そこから、著者は実業で新事業を興すときにも、その精神が必要であると云っている。
他社が新事業を成功させてから、立案したのでは遅く、小さな成功しか掴むことが出来ない。
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[ 内容 ]
人類の普遍的なテーマである食糧問題にも直結する穀物市場から見える、人間の食生活、農業、経済を、スペシャリストが語る。
[ 目次 ]
第1章 “トウモロコシ”で世界が揺れた
第2章 穀物取引の現場を歩いて(グレーンメジャーの時代;アメリカ農業とアグリビジネス;アナリストとして)
第3章 穀物市場を読む(穀物市場とは;市場価格を読む;天候を読む)
第4章 穀物市場から見た世界経済(穀物市場から見た日本経済;エネルギー源としてのトウモロコシ;カギを握る中国とインド)
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
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☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
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☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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人間の欲望を映す鏡といわれる穀物市場から見える、食生活、農業、経済を、スペシャリストである筆者が語る本書はトウモロコシという国際商品の重要性やそれに関わる人たちのことを思いださせてくれました。
あまり詳しいことは書きたくないのですが、僕はかつて、ここに書かれてあることに『近い』仕事をしていたので、それが本書を手に取ったきっかけでありました。
筆者は伊藤忠商事に勤務し、本場アメリカで穀物のトレーディングをされていた方で、いわば『筋金入り』であると思います。一般の方がトウモロコシと聞いてピンとくるのは『焼きトウモロコシ』ですとかもしくはラーメンの具材か何かに入っているもの、と考えるかと思われますが、トウモロコシは家畜の飼料に始まって人口甘味料や少し前からの話になりますがバイオ燃料としての需要などもあり、これを世界で最も生産しているアメリカではこれを『戦略物資』として外交のカードにも使われたりします。えげつない世界ですね。
それはさておき、ここでは筆者の実体験からトウモロコシがいかに生産され、カーギルなどのいわゆる『穀物メジャー』のとことにわたり、シカゴ取引所で値が動き…。といったことを私たちに教えてくれるものです。小麦やトウモロコシ、さらには大豆などの穀物からは昔から相場商品としてさまざまなドラマを生み出してまいりましたが、これを読んで役に立つと思われる方は経済学を学んでいる学生。商社のフレッシュマン。後は…。穀物相場で『一山当てて』やろうという方でしょうか?
最後の方のことは『自己責任でお願いします』と僕は言いようがありませんが、日ごろトウモロコシというものがさまざまな形を変えて私たちの生活に密接なかかわりを持っているか。一読していただければその一端がわかるかと思います。
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少し出版年がたっているので
この本中で書かれている状況は過ぎ去り
リアルタイムのことではありません。
だけれども私たちにとっては
食べ物の一でしかない「トウモロコシ」というものが
いかに市場を表しているかがこの本を読み終えると
わかってくるでしょう。
それにただのトウモロコシの問題ではなく
日本の食料自給率に関しての
問題に関しても提起されています。
この問題、この本が書かれて10年以上たっているのに関わらず
いまだに解決の糸口が見えてきません。
本当は結構そばに大問題な
制度があるのですがね…
そしてアメリカと日本の農家の違いも
すごくはっきりしているな、と思いました。
明らかに日本のそれとは違うのです。
そしてウェットではなくドライ、と言うもの。
経済だけの話ではないのが
面白かったです。