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いつストーリー性がでてくるかと思いながら読み進めていたが、最後まで学校の日々の生活がつづられていくだけだった。途中からはとばしとばし何とかページに目を通した、というかんじ。こういう小説もあるんだあ。ちょっと私にはわからない。
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なんともおぞましい小説。“私”や“物語”の不在がおぞましいのではなく、それ以外の事象(≒出来事)があまりにも満ち足りており、それが定型句による記述のみで成立することに戦慄した。『私のいない高校』は“ページをめくる”という行為が内包している物語への期待や欲望を悉く裏切る。だからこそ、ページをめくる行為をやめられない。これがたとえばスマホでスクロールしながら読む形式だったら多くの人間が頓挫したであろう。
二巡する意義のある小説。一巡目は奥付にぶちあたるまで、物語を期待し続ける。いわゆる小説が好きな人ほど、その呪縛から逃れられない。しかし、二巡目はそうはいかない。どんな景色が待っているのだろうか、今からワクワクしている。という期待すらも破壊されるのかもしれない。
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虚構性がとても高いのは、この高校の集団。いかにもありそうだけど、あまりリアルじゃない。生きてる感じが伝わってこない。
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普通の学園物小説と思って読み始めると何かが異質。過剰なまでの細部への記述が画面の端々までピントを合わせた映像のようで、物語の濃度が並の小説の比でない。読了しても何か見落としている気がしてならない。
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本のジャケットの印象から勝手に、ミステリーだと思っていたので
勝手にがっかり。
留学生日記??
飛ばし読みしたので詳細まで入ってこず。ちーん。
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『私のいない高校』じわじわくる。細かいディテールで造られた中心の無い物語。好きだなー。
おれの中ではパルプ・フィクションと同じ引き出しにいれた。あとシェンムー。
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不思議な小説でした。読んだのですが、なんだかつかめなかったです。
日常をたんたんと、私とは誰だったのだろうか?やっぱり担任?いないっているじゃないか??
どうも私にはピンとこなかったです。
もう少し読解力をつけて再チャレンジするかもしれないです。
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読んでるうちはそうでもないのだが、読み終わってからぐわわわ〜と来る・・・すごい小説。
海外からの留学生を受け入れた高校の、2年菊組の1学期が淡々と語られる。他の方が書いている通り、先生が主人公っぽいけどピントがズレていて明確な主人公が不在のまま物語が進んで行く。特別な事件が起きる訳でもなく、大どんでん返しがある訳でもない。悪く言えば「退屈でよく分からなかった」しかし私としては「これこそ高校生活」と思った。現実の高校生活に主人公はいない(強いて言うなら自分だけど・・・)、そして事件も起きない(私の高校生活の一大事件など卓球部の短パンが盗まれたくらいである)マンネリで退屈で『よく分からない〜』が本当の高校生活なわけで・・・。
そしてこの物語、特に感情移入できるキャラクターが出てくる訳ではないのに、どんどん引き込まれてしまうのである。「生徒総会あったな〜アイスの自販機を置こうて議論したな〜」とか「修学旅行あったな〜9.11のテロが起きてロンドンとパリから急遽長崎になったよね〜」といった事柄から、自分が高校生の時に感じていた事、どんな大学に行くとか、どんな仕事をしたいとか、どんな女性になりたいか・・・なんて色々なものが光り輝いていた事か。いつの間にか、自分が2年菊組に仲間入りしていたような。そういう意味も含めて「私のいない高校」ってこと?
この本は、学生が読んでも理解できないんじゃないかな。大人になってから、じっくりとしみいってくる趣がありますな。私は大好きです。
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前の作品から通じて、著者の新しい小説を作ろうとする意欲を感じた。しかし、少なくとも私の読解力では、この作品に面白さを見出すことが難しかった。とはいえ、新しい小説を作ろうとする試み自体は、とても興味深いと思う。次の小説に期待。。
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読む前にネタバレしておくことをオススメ(笑)ある高校で起こるエピソードが時系列順に淡々と、ほとんど同じウェイトで描かれていく。登場人物には徹底的に固有名詞が与えられ(巻末には人名一覧まである)、心情・情景描写も精巧なリアリティをもって書かれる。しかし、主観であると考えられるのは「担任」のはずなのに、それさえも3人称で書かれる。では、物語を俯瞰しているのに完全なる人名一覧に登場しない「私」はいったい、誰なんだろうか。フィクションでもドキュメンタリーでもないこの文章は、いったい何?ひたすら…不思議な本だった。
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カナダからの留学生(でも英語が苦手)を受け入れた、とある高校での数ヵ月―。
描かれるのは至ってフツウの学園生活のはずなのに、何かが、ヘン…。
“物語”の概念を覆す、本邦初「主人公のいない」青春小説。
(アマゾンより引用)
意味が分からない、何を伝えたいのか分からない…
読み損した気分
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関節の外れたような捉えどころのない小説。いや、小説と読んでよいものかどうかさえ微妙である。実際の留学生受入体験記を下敷きに、フィクションとして改変を加えたと言うが、いったいどこをどう改変したのやら。
一応はクラスの担任の視点を中心に、三人称でひたすらディテールの積み重ねが語られていく。スジもなければヤマもなければオチもない。それらしきもの影さえ見当たらぬ。
強いて言えばなんだか不穏なものを読んでいるような気はしてくる。担任の粘着質的というか、ともすればストーカー的な行動のせいか。そういえばカメラが趣味の先生ってなんだか少しヤラシイ。でも、そんなの深読みだよという感じで何も起こらない。でも、何かがずれているのだ。それがフィクションたる部分なのだろうか。
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なかなか慣れるまで読みづらい小説だ。3人称で語られる日記とも言える。ブラジルからの留学生について高校でのできごとを中心に語られる。修学旅行は詳しく語られる。また古文についてはやや唐突なくらい、語られる。上手いのかどうかよくわからなくなった読後感は奇妙な感覚を残した。
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カナダ人留学生がクラスに来てからの学校の日々を、主人公もストーリーもなく淡々と記録するかのように書かれた、タイトルどおり「私」が不在の小説。ある学校の教員が書いた学級日誌的な話を、フィクションに書き換えて創作したもののようだ。
主語にクラスの担任を置く文が多いものの、その主語はほぼ終始「担任」という第三者的呼称で統一されている。担任視点の文があったかと思えば、隣接する文でその担任を第三者的視点で描写したりしていて、頻繁に視点が揺らぐ変わった文章になっている。
ストーリーの観点から言えば、俗にいう起承転結の「起」あるいは「承」までしか描写されていない印象を受けた。クラス内での紛失事件や、他校の校長自殺事件が起きていることが描かれるが、それらは何の結果も生み出さない。これから何か起きるだろうという予感、これは伏線になっているんだろうという読みをことごとく裏切り、小説は唐突に終わる。
物語の展開がなく、日々の出来事が羅列されるだけという構成上、途中何度も挫折しそうになった。これほどの細部は不要なのではないかと思われる詳細な情報(クラスの時間割など)が多いが、それがないとノンフィクションを基にしている意味や効果が薄れてしまうんだろう。表面上書かれている記述は平易そのものだが、意図や目的を考えると難しい、揺蕩っているような小説だと感じた。